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「For Honor」感想:鋼と鋼のぶつかり合いってのはこうでなくちゃ!

(※この記事は2017年にTumblrに公開していた記事の再編集版です)

男の子なら誰でも、剣と剣がぶつかり合う中世やファンタジーの戦場に思いを馳せたことがあるはず。

なんなら「俺もあの世界にいって自分の力を試したい」みたいな夢を見たこともあるかもしれない。

でもゲームってのはいいもので、家にいながらにしてその夢を叶えてくれる。まあ実際の戦場とは逆に肉体は衰えていくけど。

そして、そんな願いを未だ持っている男の子(32)にとって、夢のようなソフトが、今回取り上げる「For Honor」というゲーム。
発売UBI、開発も同社のモトリオールスタジオ。

ナイトとヴァイキングと侍がチャンバラを繰り広げるという、「で、けっきょく誰が強いの?」という最強談義をそのままゲームにしてしまったものといえばいいかな。

「それ、世界観とかどうすんのさ?」と思った人。君は正しい!
最初は俺もそう思ってたよ。
対して、UBIはそれに対する明確な答えを持ってきた。

「そんな細かいこと気にすんなよGuys!」

まあ、すがすがしい!
補足すると、一応オリジナルの世界観を作って、そこに全ぶっこみしてる感じなので、現実世界のナイトやらヴァイキング、侍が超常現象で一か所に集められたようなものではない。

彼らはこの世界で歴史を紡いできた、我々とは異なる3つの文明なのだ。我々の知るナイトとかヴァイキングとか侍とか、その類ではない、いいね?

さて、前置きが長くなってしまったので、ここからは俺自身が「イイ!」と思った部分の紹介をしていくね。

1.漢の熱気ムンムンなビジュアル

まずこれ。
「剣と剣の戦いに女子供は不要!いてもいいけどちゃんと剣を振れるガタイを持ってこい!」みたいな絵作りがいい。
実際にクラスによっては女性キャラも使えるけど、だいたい鎧を着こんでるかマッチョかの2択。でも筋肉質な女性っていいよね。
やっぱり戦場にはそのほうが似合う。
人の好みとしては否定しないけど、俺はスーツ姿とか、身の丈に合わない巨大な武器を振り回す少女とか、無駄に露出が多くて生き残ることを考えてない見た目とかは好きじゃない。

そして、このゲームの熱いところは鎧とガタイだけじゃないのもポイント。武器を振る速度が、ちゃんと武器の重さを感じるスピードになってるし、回避行動も気持ち悪いほど俊敏ではない。ちゃんと敵の武器の間合いから外れるように回避しないと意味がない硬派さも愛しどころだ。
リアルな戦闘をビジュアルとして見せつつ、ゲームとして楽しめるギリギリのラインを攻めてる。

最近ではないほうが珍しいけど、使用キャラの外見カスタマイズも用意されているのが「コイツ……わかってやがる!」と感じたとこ。
やっぱり自分だけのキャラってそそられるじゃない。その点「For Honor」はパーフェクトに近い。なんてったって、防具3パーツ、武器3パーツを変更できるんだから。
全6種って書くと少なく感じるかもしれないけど、体感的にはこれで十分かなと感じた。
少なくとも、似たようなもので水増しされるより、変更箇所が少なくても、ハッキリと見てわかるレベルのものの数を増やしてくれるほうが有難い。

えっ? 顔のカスタマイズ? ないよ。だって顔見えねぇもん。

あとは「エクセキューション」という要素が素敵レベル高い。
簡単にいうと処刑専用のモーションのことで、相手を強攻撃で倒すと発生させることができる。

これが各キャラに4~5種類あって(アップデートで増える)、それぞれの武器や戦い方を反映した動きで敵を倒すので、見ごたえがヤバイ。
ちょっと試しに見てみて。
※海外版動画なのでポロリあります

武器の特色を生かした動きになってるのわかるでしょ?
さすがに本物の武器を振ったことがないから、これが本当に有効な使われ方かどうかはわからないし、そんなことは些細な事。
重要なのはカッコイイかどうか。そして、それはパーフェクトなわけ。
ご飯3杯くらい余裕っしょ?

2.シンプルながら駆け引きが重要な戦闘
アクションゲームにおいて、手触りの良さ、動かしていて楽しいかっていうのはかなり重要。食べ物で例えると、ペペロンチーノにガーリックが入っているかどうかとか、ピザにチーズが乗っているかみたいな話。

で、もちろん「For Honor」はこれもパーフェクトなわけですよ。
とにかく操作が単純。
もちろんコンボみたいなのはあるんだけど、連続で攻撃を繰り出す組み合わせが決まっているくらいで、格ゲーのコマンド技みたいのはない。
狙って昇竜拳が出せない俺でも動かせるくらい。
ただ、キャラごとに連続攻撃が違ったり、特殊アクションがあるから、その辺を覚えるのは大変かもしれない。やってれば覚えるけどね。
なんで、最初はいろんなキャラを使い分けるより、コレと決めたキャラを使い続けるほうがいいと思う。

戦闘システムの軸となるのは3つの構え。
上・左・右。この3つの方向にスティックを入力することでその方向に構えるだけ。

同じ方向からきた攻撃と同じ方向に構えていれば、基本的にガードが成功する。つまり、相手と鏡合わせに構えればいいってことね。
注意事項として、こっちが攻撃やら構え変更やらで別の入力をしているとガードが解かれるという点。
「なんで同じ方向に構えてるのにガードできないの!?」と憤慨しているときは、大抵自分でなんらかの入力をしてしまっている。

相手と同じ方向に構えてるだけでガードができる、っていうのは、すごくわかりやすくて簡単だ。
でも一方で「ゲームとしての難易度が低くならないか?」という疑問もある。
でも実際はガード不能攻撃があったり、崩し(投げ)があったりで、意外とガードを成功させ続けるのは難しい。

構えを適当に入れ替えながら攻撃を振るだけで、初心者は混乱してしまうハズ。実際俺はめっちゃ揺さぶられてよく死ぬからね。
攻撃し続けることは有利を築くための基本行動であり、「やられる前にやれ」精神は、本作においてもっとも最初に身に着けるべきものといってもいい。

じゃあとにかく攻撃し続ける方が有利かというとそうでもなく、回避やパリィを駆使することで攻防を逆転できたり、防御に秀でたキャラなら強引に相手の連続攻撃を止めたりできるので、攻撃し続けるのもテクニックが必要だ。

格ゲーが苦手な俺でもできる、とは言ったものの、格ゲーによく似ているのも確かで、強い人には本当に敵わない。
でもそれがマイナス要素になるかといわれるとどうだろうな~という感じもして、本当に強い人の戦い方は見てて惚れ惚れするし、戦士としての憧れすら抱く。
まあ中には初心者をいたぶるような人もいたけど、それはこのゲームだけの問題じゃないからね。

何より、強い人と当たった時に、どうすれば自分の攻撃が相手に届くのかを考えるのがすごい楽しい。
それはこのゲームの操作がシンプルにまとめられているからで、初心者でも改善のための選択肢が見えやすいのがいい。

例えば、相手がガードを固めてくるタイプで、こちらからの攻撃をすべてカウンターされる、とかだったら、フェイントで相手のカウンターを引き出してパリィしよう、だとか。
投げを中心に組み立てるという戦術もあるけど、現状では強い人はほとんど投げ抜けをマスターしているので、投げは単発では決まりにくいので注意。
なお俺は投げ抜けはめっちゃ苦手。カモだよ!

でもやっぱり、一番の魅力は動かしていて楽しいってところかな。
ビジュアルにもつながるけど、とにかく画面内で動く戦士がカッコイイんだよ。カッコよすぎて体中から体液が噴き出て悶死するから。

2018年の10月には、中国の武侠みたいな新勢力が増えるし、発売されてから1年以上経過した今でも人はそこそこ残っている。マッチングもそれなりにするから、今始めても遅くはない!
もちろん、最初はボコボコやられるかもしれないけど、筋肉が奏でるシンフォニーを味わいたいなら、ぜひやってみて!

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