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デザインフェスタvol.58

2023年11月11・12日
東京ビッグサイトにて開催のデザインフェスタvol.58に
ライブペイント参加しました。
今回も良き絵が描けました。

一応、念のためにまず
作家説明から。

永倉 那々奈
(ながくら ななな)

愛知県名古屋市を中心に活動している
クラゲクリエーター&海洋生物描きのクラゲ好き。

海洋生物をモチーフに夜空や都市、植物等と組み合わせ「こちら側」「あちら側」と呼んでいる2つの世界の狭間や「あちら側」の風景を描いています。

昼は人の世界なら、夜は神の世界。
夜はこちらの終わりであり、あちらの始まり。

主なテーマは「記憶」と「愛」

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完成絵がこちらです。

製作過程はこちら。
まず1日目


1日目は背景まで。
そして2日目。

目を閉じていたイルカが最後目を開けるのは
ライペだからこその演出、的な。
骨のイルカも、目の位置に視線がいくように
少し影入れしました。


また今回も、実物を見ないとわからない仕掛けとして
月の周りと、月明かりが反射する部分に
パールの絵の具を使用しました。

2匹のイルカについては別記事にざっくり載ってます。(この後にも書きますので特に読まなくても良いです)


ここから解説(になるかは分かりませんが)

まず今回のライペは、ちゃんと描くものを決めよう。せっかくだから今年一年のテーマ「終わりと始まり」と「原点回帰」を入れよう。から考え始めました。
あとはいつも「描くの早い」と言われているので少しでも時間をかけて凝った画面にできるように…。
それと、原点回帰をテーマにするなら、以前にライペした絵を元にしたらどうだと思いましたので
8月のクラフトマーケットでのライペみたいにセルフオマージュをしてみよう。
と思い浮かんだのが2匹のイルカの絵でした。

2020年の1月にハンドメイドイベントでライブペイントした絵です。(たしかキャンバスF12サイズ)
この時はどちらもイルカの姿でした。

2匹のイルカはヨミとニコ。

ヨミは若いイルカ。
現在は
生前のニコを模した人の姿
生前のイルカの姿
死後の現在の本当の姿は骨。
と、3つの見た目を持つ「あちら側」の神様のような存在であり、あちら側の生きもの達の管理者。

ニコは口角が上がっているように見えるイルカ。
正体はあちら側の住人となった時に、ヨミと同じイルカの姿になった元人間。
自分が死んだ事にまだ気づいておらず
ヨミの言葉を信じて、自分はイルカでありヨミの恋人だと思い込んでいる。
いつもニコニコ笑顔を絶やさないのでニコ。


今回はヨミを骨にする事で、より「こちら側」と「あちら側」の「輪廻」が分かりやすくなるようにしました。
実際、「ぐるぐる回っていて、輪廻転生みたいですね」と言ってくださった方もいました。
ありがとうございます。

なんとなくお分かりやもですが
「あちら側」は、いわゆる死後の世界です。

背景の、ガサガサに塗った黒と青。
また点々と細かく黄色の絵の具を飛ばして
「夜の始まり」を表現してます。
ガサガサに塗りたくる事でノイズ混じりのようにして
薄れていく記憶。とか
今からあちら側に向かう、昼から夜に景色が塗り変わる。
とか考えながら塗ってました。

こちら、今回の絵のラフです。

元々はステッカーシールにしたかったのですが
(ちょっとやる気がなかったので)
ライペ持っていきました。

ヨミの周りにある草花はアイビーとピンクのサザンカです。
アイビーの花言葉は「永遠の愛」と「死んでも離れない」
ピンクのサザンカも「永遠の愛」です。

ニコの周りにある草花は菊。
白の菊は「真実」
黄色の菊は「わずかな愛」と「破れた恋」


ラフの時点ではヨミのアイビーがニコの尾鰭に絡まり
ニコの菊をヨミに送るように…と描いてあるのですが

ヨミのアイビーがニコに絡んでるだけですね…?

元々は永遠に繋がるようにみせて
ニコの「破れた恋」の意味を持つ黄色の菊から
2人の別れを表現する絵でしたが
ニコにアイビーを絡ませる事で
ヨミの執着をより見せれるようになっています。

といえば聞こえはいいですが、現場で忘れてて描けてなかっただけですね?すみません。
いえ、きっと私がまだ2人を離したくなかっただけです。きっと。

これはちゃんとした意味の絵を描かねばですね。
ステッカーシール描きます。ちゃんと…。

最後にキャプション

「世界の終わりの端っこで」
World'end Rhapsody
は、元ネタにした曲のタイトルをそのまま書きました。

世界の終わり(world'send)はこちら側(生前の世界)の終わり。
端っこ は 海だから、です。

Rhapsodyは訳すと狂詩曲ですが
吟遊詩人によって語り継がれる、叙事詩。
の方の意味を持たせてます。

あちら側の案内人が、語り継いでいく。みたいな意味で。

色々考えていたはずなのですが、なかなか文章にするのは難しいですね…知ってた。
なんにせよ、今回はこのような感じで仕上がりました。


最後に撮っていただいた「描いているところ」の写真を数枚。


これで2023年の東京での出展は全て終了です。
あとは名古屋での個展とクリエーターズマーケット(物販申し込み)に参加です!!

もう少し頑張ります!!
なのでみなさま、よしなにー。