点灸もぐさの種類あれこれ 上等であればあるほど良いってものでもない!
ここのところの物価上昇凄いですね。
生鮮食料品に限っては月単位で二けたの増加ですし,私ども鍼灸師ではもぐさの値段が気になるところです。
私自身,艾(もぐさ)は「せんねん灸」を中心に用達させていただいており,つい先日に超特級の点灸もぐさを大量購入したばかりです。
そのせんねん灸さんから8月から値上げしますよの通知がやって来ました。
まぁ業務用の特別価格なので詳細は控えますが,それでも軒並み大幅値上げ!,もぐさ本体は4割近い値上げでして慌てて追加発注しました。
追加で発注したのは「点上灸用 錦印」という点灸に使う艾としては一番安い3級品です。
皆さんご存じないと思いますが,点灸用もぐさ(艾)もピンキリでして,せんねん灸さんでは5グレードあります。
超特級品の「白富士印」,特級品「鶴印」,1級品「白雪印」,2級品「山吹印」そして3級品の「錦印」とラインナップされております。
ちなみに錦印のもぐさの袋にも「最極上品」(TOP画像参照のこと)と掲載されており,誇大広告ではと思うかもしれませんが,「点灸用」というだけでももぐさとしては最上級なので嘘ではありません。(温灸用もぐさは十分の一以下の価格ですから)
とは言え,ちょっと紛らわしいですよね。
と言うのも私の患者さんたちに直接灸(点灸)をお勧めすると皆さんamazonなどで以下の600円前後のせんねん灸もぐさを購入してしまうんですよ。
amazonをみると確かに購入数も多く,カスタマーレビューも高評価なのでしょうがないことかとも思います。
でもレビューの中身をよく見てください。
多くは若者が自分で行う「ほくろ取り」などに使う焼灼灸が目的で購入されているんですよ。
昨年,銀座のせんねん灸ショールームでもお聞きしたのですが,この600円せんねん灸もぐさは3級品の錦印と2級品の山吹印のもぐさの混合とのことでした。
なので初めて直接灸(点灸)に挑戦される方には「熱すぎ」なのです。
何事も最初が肝心!
私が初心者にお勧めしているのは山正さんの「日本一黄金山」だったりするのはそういう訳です。
では、捻るお灸(点灸)のもぐさとしては極上品があればいいのではと思うかも知れませんが,それが素人の赤坂見附!
やはりツボに応じて2級品、3級品が必要だったりします。
たとえば踵の「失眠」や頭の「百会」などのお灸だと極上品のもぐさだと10壮使っても熱が通じない人たまにいます。
そんな人に「錦印」を使うと数壮であちっ!となります。
材料費も抑えられるし、煙も臭いも最小限で、まさしく「適材適所」ですね。
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