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海洋堂 × MASKED GIRLS NFT対談。グローバルIPをクリエイターと共に創る。

こんにちは、株式会社NFIGURE(エヌフィギュア)です!!

2022年6月よりMASKED GIRLS NFT(以降MGN)」という、NFT×FIGURE、デジタルとリアルを融合させたグローバルIPを創出するNFTプロジェクトを展開しています。8月にMGNの運営母体として株式会社NFIGUREを設立し、公式noteを立ち上げました。

そして、MGN、いよいよ本格始動します。

※MGNに関するnoteは、ファウンダーであるサトシ・フルハシ(古橋 智史)のnoteを出しておりますので、ぜひご覧ください。

この度、MGNにおけるフィギュア製作を株式会社海洋堂と共に取り組むことを発表しました。海洋堂さんといえば、高い技術力から、造形業界では世界的に知られる企業です。またクリエイターを非常に大切にすることでも知られています。

NFT×フィギュアという新しい挑戦。ご一緒するならぜひ老舗企業である海洋堂さんと、との思いからオファーを重ね、受け入れていただきました。

開始にあたり、海洋堂ホビーランド(大阪府門真市)で、株式会社海洋堂 代表取締役専務 宮脇修一氏(通称「宮脇センム」、以下センム)、同代表取締役 渡邊経康氏(以下、渡邊)、執行役員 張氏にお話を伺いました。
本件に併せてプレスリリースも配信しておりますのでご覧ください。

MASKED GIRLS NFTが目指す世界

古橋 本日はお時間いただきありがとうございます。MGNがまずやろうとしているのは、NFTにリアルなフィギュアを結び付けるというプロジェクトです。

第一弾プロジェクトの「MASKED GIRLS NFT」には7人のキャラクターがいるのですが、メインキャラクターのレイをまずはフィギュア化しようとしています。

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古橋 プロジェクトが目指すゴールは、日本のものづくりの価値を上げていくことです。販売価格も適正なグローバル水準にチャレンジしようとしています。

センム 世界でフィギュアを売るには、目立ち方というか戦略が必要やと思います。そのあたりどうお考えですか。

古橋 おっしゃる通り売り方には工夫が必要で、そこはNFTプロジェクトならではの立ち上がり方やプロセスエコノミーを活かせると考えています。

これまでは既存の漫画・アニメ・ゲームといったコンテンツからフィギュアなどのグッズ化という流れでしたが、MGNはオリジナルIPを創るDay1からコミュニティに公開しています。キャラクターの名前も投票で決めたり、100%コミュニティ主導ではないですが、プロセスエコノミーのような育て方を実践しています。また、今回は1,500体程度に限定することで、より濃いプロジェクトにしたいと考えています。

センム なるほど。ターゲットはどのあたりですか。NFTなので若い方が多いですか。

古橋 30〜40代が中心で、海外発信はリソースの観点でまだ未着手なところもあるのですが、自然に流入してきています。

センム 海外はフィギュアや自分を象徴するアイテムを飾りますが、日本は「大事にしまっとく」傾向にありますよね。その価値観が価格にも表れている気がしていて、1体150万円でも市場さえあれば売れるものは売れる。海洋堂としてもちゃんとサポートできる企画を考えたいですね。

クリエイターの価値を全員で高めていきたい。

古橋 今回さまざまなフィギュアメーカーにお話を伺う中で衝撃を受けたエピソードがあります。「あるキャラクターのフィギュア制作依頼を受けたが、仕様書が分厚すぎて黒字にならない」と。

人気IPグッズを制作している会社はどこも儲かっていると勝手に思っていたので驚きました。業界構造を知らなかったことに気づいたんです。

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渡邊 「良いものでも安くなければ売れないから」と見てしまう日本の状況に、古橋さんは問題意識をお持ちですよね。その解決策の一つとしてNFTが力になれるのではないか、という熱いお話を打ち合わせで伺いました。

センム 大義名分があれば良いですけど、無ければただのぼったくりになってしまう。改めて、今回のプロジェクトにおける付加価値は何でしょうか。

古橋 NFTとフィギュアがセットになっている点です。それぞれ1対1の関係となるため、NFTの価値をフィギュアが一定担保している仕組みと、NFTにより所有者の付加価値が高まるようにする仕組みです。さらに、私は造形師さんも含めて関わる人全員に正しく還元されていくようにしたいんです。NFTのベースとなるブロックチェーンを活用すれば、その辺りの実装もやりやすいと考えています。

以前、センムが「造形師や原型師の価値を高めていきたい」とおっしゃっている記事を拝見し、親和性があるのではないかと勝手ながら考えていました。

渡邊 古橋さんは、絵師さんの思いがもちろんある中で、造形師さんが、自分の技術を使って思う存分表現できるようにしたいとおっしゃっています。その点で本プロジェクトに魅力を感じています。

センム 造形師にはそれぞれ「業」があり、得意な表現、技術があります。かれらの仕事がきちんと評価されるプロジェクトになることを期待しています。

“世界の海洋堂をもう一度”

古橋 フィギュアに関しては、日本より海外の方が高値で取引されていますよね。それだけ注目度が高いと捉えていますが、海洋堂でも、海外の売上比率が高いのでしょうか。

センム いや、まだまだですよ! 実は我々は一番乗り遅れている会社だと思っています。

古橋 本当ですか。海外で展示会も開催されていますよね。

センム イベント自体は知られていても、メーカーとしてのプレゼンスはそこまでありません。今後は中国をはじめ、しっかりと海外でのプレゼンスを高めていかなければと考えているところです。

渡邊 「世界の海洋堂をもう一度」。少し大げさですが、私たちが目指しているところです(※)。創業者宮脇修さんの後、二代目のセンムに代わられて以降は、脇目も振らずにものづくりを追求してきました。それが約20年前のチョコエッグで形になったのですが、ただ、その後は作ることをトコトン極める一方で、”欲しい人に届ける”ということを忘れてしまっていた。(笑)

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株式会社海洋堂 渡邊社長

センム お金を儲けるというより、ダイナミックな商売が好きなんです。パイオニアではありたいけど頂点になったらやめるんですわ(笑)。

渡邊さんは、海洋堂がものづくりにかける根幹を理解したうえで、ものの伝え方をしっかりすればちゃんと儲かるで、と。「もっと頑張りなはれ」というメッセージやと思っています。

※2020年6月、株式会社海洋堂はMSD企業投資株式会社との資本業務提携および同社からの増資を発表。渡邊氏が代表取締役に就任。

価値あるものを、正しく世界へ

センム 元絵があればそれなりに良いものを作れる時代。メーカーとしては差別化が必要です。

海洋堂には各クリエイターの力で積み上げてきた技術力があります。今、造形や原型を手掛ける人は増えていますが、どこも基本的に個人名を出しません。それを我々はあえて昔からやっていて、一つの誇りです。

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古橋 先ほど拝見したホビー館の展示でもそのスピリットを感じました。改めて、クリエイターが一番評価されるプロジェクトにしたいと強く思ったところです。

デジタルやNFTをうまく活用できれば、価値をもっと世の中に発信できるはずです。一方で、リアルの形にする部分は海洋堂さんにしっかりお任せし、両輪で価値を高めていければと

センム 海洋堂は誰よりも造形師や原型師を大切にしてきましたし、これからもそうありたいと考えています。その価値あるものを”適正な価格”含めて確りと受け入れてもらえる様に努力しないといけない。お互い頑張っていきましょう。

海洋堂ホビーランド「館長の部屋」にて

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