【習作】無題の狼狽した語り手

「……で、何があったんだ?」
俺はジェイクの様子が落ち着いてきたのを見て取り、話を切り出すことにした。
時刻は深夜1時。ジェイクが連絡もなしに押しかけてきたのは10分ほど前のことだ。
その時の彼はひどいなりで、服のあちこちが擦り切れ、体中に異臭のする汚泥のようなものがこびり付いていた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?