音楽の師匠

音楽の師匠がいる。


師匠に出会ったのは高校1年生か高校2年生のときだった。師匠は1学年上の先輩で軽音楽部の幽霊部員だった。どんな出会いだったかは思い出せない。ライブで一緒にナンバーガールの透明少女をコピーしたのは覚えている。

高校1年生の時にノートパソコンを買った僕はstudio oneという作曲ソフトの体験版をインストールして曲のクオリティは言うまでもなく今より低かったが、作曲をしていた。

師匠も作曲をしていると知り、自分も作曲をしている旨を師匠に伝えたんだと思う。師匠は作曲ソフトの機能に制限がない有料版を譲ってくれた。(同時にパソコン6台くらいまでインストールできるから根津も使って良いよ的な感じだった)同じ部活の先輩後輩の関係性で会話もあまりしたこと無かった(気がする)が師匠は有料版の作曲ソフトを貸してくれ、マイクとオーディオインターフェースを買ったが録音できないと連絡すればテレビ電話しながらセッティングに手伝ってくれた。(あの日は4時間くらい電話してやっとセッティングができたと記憶している。)

僕が高校3年生で受験勉強してた時期は疎遠になってしまっていたが、最近また連絡を取るようになって昨日も3時間くらいzoomで作った曲のデモの改善した方が良いところ等を教えてもらった。

オタク気質で音楽制作の専門学校に通っていた師匠はとにかく音楽製作における知識量が半端なく、楽曲のクオリティを上げるための的確なアドバイスをくれるので本当に感謝しているし尊敬している。好意を受け取ってばかりで、何も返せるものがなくて申し訳なくなる程に感謝している。

そんな師匠との付き合いは今も続いてるいるし、今後も僕が音楽製作をやめない限りは続くだろう。人としても尊敬しているので音楽製作を辞めても友人関係は続くと思うが共通が音楽しかないので今よりは疎遠になってしまうかもしれない。

そんな師匠も音楽で食べるのは難しいので就職するらしい。それを聞いて僕はすこし絶望した。師匠ほど音楽製作が得意ではないが音楽で生活できてるミュージシャンも知っているので、音楽はやっぱり変だなと思う。

今日はそんな師匠にラーメンを奢る。いつもお世話になっているのでささやかではあるが感謝の気持ちを伝えたい。

あ、師匠に出会ってなかったら僕がここまで本格的に音楽製作していなかった可能性もあるのでそっちの人生はそっちの人生で面白かったのかなと思うこともある。まあそんなこと言っても仕方ないので製作がんばります。師匠から盗めるものは可能な限り盗みたい。