「誰も自分に興味がない」

こんばんは。みなさん、ありますか？他人への興味。
私は相手によります。

よくTwitter（現：X）で、「家庭環境が悪かった人や精神的に何かを抱えてしまった人はこんなことがきっかけで、こういう思考回路になって、今こんな思いを抱えて生きています」というツイート（現：ポスト）を見かけます。そういうツイートで、「あ！だから私ってあの過去の所為で今こうなんだ！」「それ私だ、私だけがおかしいんじゃないんだ！」とか気付けたり、誰かが自分のことを理解してくれるきっかけになったら、生きるのが少し楽になりますよね。私はああいうの苦手ですけど。

「毒親育ちの人は親の所為で誰も自分に興味がないんだと思ってしまい自信がなく自己主張などが出来ない」というツイート、たまに見ませんか。
散々ネタにしてきたように私は育ちが別に良くなくて、もうコンプレックスにも思わないところまできて今日も箸の持ち方が狂ってて胡瓜が怯えてますからね。何されるんだろうって。

「誰も自分に興味がない」。確かに、何を話しても無視されて、何を訴えても意味がないのなら、自分に自信がなくなったり強い人の意見に飲まれてしまったり、自分は常に間違っていると思ってしまって、いろんなことが自発的には出来なくなってしまったりするとは思うんですよね。私も「あー全然親は私の話聞いてくれないな、クラスメイトもみんな私のこと無視するし、誰も私に興味ないんだな」と思って育ったので、あのツイートに間違いはないと思っています。
ただ、自分は「誰も自分に興味がない」ことに完全に味を占めて育ってしまったので、「誰も自分に興味がなくて自信がない」人とも分かり合えなくなってしまいました。だからあの手のツイートが苦手です。

「誰も自分に興味がない」ということは、何したって構わないということだと思います。誰にも迷惑もかけないのなら。「どうせ誰も見てねぇよ」って言いながら電車で鼻くそほじくって食べてるおじさんとかいますよね。あれの原石がここにいます（私はまだそこまで至ってない）。あれ、ガン見しますけどね。お腹空いてるんだなぁ。
思考のベースとして長年、誰も自分に興味がないと思ってるから、小さい頃1人でお絵描きしたり1人でクッキーの箱と散歩したり、1人で遊園地も行けるし、1人で牛角ももんじゃも鍋も行けるし、別に誰かに「あの人1人で○○してる・・・」とか思われてても全然気にならないし、今でこそ私の絵が好きで買いに来てくれる人がいるものの、1人でイベントに出展するのも何か新しいことを始めるのも全然怖くありません。「周りの人にこう思われたらどうしよう」という不安が全くない、という方が正しいのかもしれません。どうせそこまで誰も私に興味がないから、周りが自分に対して何か思ってるという考えにならないお陰です。

凄惨な事件の犯人って同じ気持ちなのかもしれないですね。どの事件とは言わないですが、犯人の生い立ちが酷く寂しいものだったことってありますよね。「見返してやりたいののやり方を間違えてしまった」「あれで目立ってやろうとしたんだろ」とかも、勿論あるとは思うのですが、もうきっと、昔の同級生とか仕事先の人とか家族とかにどう思われたっていいし、最早どうも思われないだろうって感情すらある気がするし、それが少し分かってしまいます。「無敵の人」ってこうやって作られていくんだなぁ。

だからこそ、「いつもツイートも作品も楽しみにしてます！」って言ってもらえたり、「仲良くなりたかったです」と、「他人が私に興味を持ってくれることあるんだ」という瞬間に辿り着いた時、「今までまずいこととか言ってないといいなぁ」と思います。ブランドで服と絵本を作るようになって、多少知らない人からも興味を持って貰えるようになってからは「私はこういう奴は嫌いだから同じことしないでおこう」と思って気をつけられるようにはなりました。ありがとうございます。反面教師の皆さんもありがとうございます。

もう最早、「他人から興味を持たれていることの方が怖い」という気がします。ただ作品を作るようになってからは持って貰えてるのが事実で、いやらしい話ですがそれが数字の記録で証明されてる以上、「誰も私に興味ない」とは豪語出来なくなったのですが、心からありがたいことだなぁとも同時に思っているし、傍にいてくれる人間がいると途端に臆病になるもんだなぁとも思います。
「無敵の人」が無敵でなくなる瞬間は、恐らく周りの人に恵まれた時です。
今も誰も自分に興味ないんだって病んでる人、多分本当に誰も興味ないかもしれないけど、だからこそ好きなものくらい何やり始めても大丈夫です。本気でやったら誰かに見つかっちゃうけどね。