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追憶の彼方にうもれていた 恋ごころ 忘れかけていた そのカケラを 引き出しの中から そっ…
あの人は 灰色の猫を飼っている しっとりとした毛並みに 黄色い目 細長いしっぽに しなやか…
私は夜がすき だーれもいない 夜がすき 真っ暗やみの 夜がすき 静まり返った 夜がすき …
ある秋の日の昼下がり ずっと気になっていたあの人の名前を 偶然知ってしまった ただ名前を…
長い髪を きゅっと高く結って 決まらない前髪を 何度もなおす 淡紅色のチークを ふんわりと…
眠い目をこすり まだ暖かいブランケットの中で ゴロゴロしながら メールボックスを開く 目に…
それは 一瞬の煌めきだった 瞬いていたはずの その何かは 指の間からすり抜け 砂のように サーっと静かに下降し 脚をなぞってつま先に墜ちていった なんにも始まっていなかったのに 何かが芽生え始めかけていたその空間に 暗く湿った影が陣取り 鉛のようになった身体は もう動こうとしない 鬱屈したそのなにかは 耳を塞ぎたくなるほどのノイズを残し 残酷に切りつけ 後ろも見ずに去っていった ああきっと 夢を見ていたんだ ・・・きっと私は 悪い夢を見て
前髪が 瞳の半分の位置まで伸びた 前なんてよく見えないけど それでいい あなたに 泣…
水に浮かべた笹舟は 一体どこへいくのか 小さな小石を投げただけで 大波に飲まれ 沈みそう…
ほんとは全部 そんなこと ずっーと前から 知ってるよ? だけど あの子があまりにも 無…
腰まであった長い髪を バッサリ切った ハラハラと床に散らばる髪の毛は 持ち主を無くし プ…