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コンサル志望必読書 戦略編① 6冊


noteについて

本noteは、就活に活きる必読書を紹介するシリーズの第一弾 《コンサル志望必読書 戦略編①》である。
就活コミュニティNextierのコンサル担当メンターが、戦コン就活におすすめの本をサクッと紹介するシリーズ。5-7冊をテーマごとに紹介し、簡略な概要や推奨理由を掲載している。
それぞれに記載された”おすすめ度”は、あくまで”対象の就職活動”におけるオススメ度合いを意味しており、書籍そのものの評価とは一致しない。

最低限の情報の記載に絞っているため非常に淡泊な内容にはなるが、このnoteが読者の世界を広げるきっかけとなることを期待したい。
では早速。



1冊目  『戦略策定概論』  波頭亮

おすすめ度 ★★★★★

本noteでは度々登場する波頭さんの名著『戦略策定概論』をまずはご紹介。

ポーター・コトラー・アンゾフetc 経営戦略を語る上で外せない数々の理論がこの一冊に凝縮されている。
最大の特徴はその実務感にある。所謂理論本と比較して非常に読みやすく、実践ありきの理論解説が圧倒的に分かりやすい。
また、経営戦略を上流から下流まで3つに分類し、それぞれの段階ごとに戦略論を定義・展開して説明しており、ケース・ジョブにおける論点設計の質感を数段高めること間違いなし。
戦略本を一冊だけ選べと言われれば間違いなくこれを選ぶであろう、まさに戦コン就活における”鉄壁”。
にもかかわらず、意外と内定者たちの中でも読んでいる人は殆どいない印象。経営戦略の全体像に触れることのできる至高の一冊。
戦コン志望に限らず是非手に取っていただきたい。

2冊目  『経営戦略概論』  波頭亮 

おすすめ度 ★★

2冊目は、戦略入門の一冊としてオススメな『経営戦略概論』。
こちらも波頭さんによる経営戦略の解説本。

一冊目の『戦略策定概論』と比較してより理論の理解に寄った本である。
各理論の背景や経営戦略論の変遷について知ることができる。
若干ヲタクの領域スレスレの本であるため、おすすめ度は★2としているが、各戦略論の要所が根本から理解できるという点では『戦略策定概論』よりも読みやすい教科書チックな一冊である。
戦略の世界に興味のある方には是非手に取っていただきたい。

3冊目  『競争の戦略』  マイケル・ポーター

おすすめ度 ★★★

続いて紹介するのは、経営戦略を語る上で絶対に外せない「マイケル・ポーター」の『競争の戦略』。

もはや中古しか見つからなかったが、経営戦略の巨匠 ポーターの名著は必ず紹介しておきたい。
コストリーダーシップ・差別化・集中。市場における”ポジショニング”に焦点を当てた経営戦略で最も有名なこの一冊。
Where to playの選定に苦戦しがちな戦コン就活生にとって、本書の理解は間違いなく大きな武器になる。
内容が非常に難解かつ、戦略策定概論での簡略説明で事足りるため、おすすめ度は★3に留めている。


4冊目  『ストーリーとしての競争戦略』  楠木建

おすすめ度 ★★★★★

4冊目は、「経営戦略とは何か」について”より多くの人に分かりやすく翻訳した”と言って良い一冊を紹介したい。
『ストーリーとしての競争戦略』は、一橋大学で特任教授を務める経営学者の楠木氏による一冊である。

本noteではここまで「経営戦略」に関する理論的かつ複雑な理論本を紹介してきたが、この書籍は「経営戦略」を”ストーリー仕立て”にすることで、誰もが分かりやすく理解できるように書かれている。
各企業の戦略を、まるでひとりひとりの異なる人物の小説を読んでいるように理解することができる。その企業ごとに異なるオリジナリティはまさに”誰かに話したくなる”ようなストーリーで構成されており、戦略コンサルを志すなら必ず読んでおくべき一冊だ。
特に、経営戦略に触れたことのない人ほどここまでわかりやすく、それでいて感動できる本は存在しない。

偉人の伝記マンガを読んでいるような感覚で読むことができる本書と共に、是非経営戦略の魅力あふれる世界への第一歩を歩み出していただきたい。
おすすめ度は、★10をつけたいぐらいである。

5冊目  『ランチェスター戦略』  福永雅文

おすすめ度 ★★★

経営戦略の世界でも比較的有名な『ランチェスター戦略』に言及した本書を5冊目として紹介する。

経営の世界の醍醐味が”勝つ”ことであるならば、”弱者が戦略的に勝つ”方法論である「ランチェスター戦略」は、その醍醐味の結集であるといえる。
さまざまなケーススタディに関連する最重要戦略について語った本書を通して、経営の世界における大逆転劇を体感してほしい。

比較的使用できる機会が限られているためおすすめ度を★3としているが、書籍としては非常におすすめである。

6冊目  『経営戦略全史』  三谷宏治

おすすめ度 ★★★★

「コンサル志望必読書 戦略編 第一弾」最後の一冊は、『経営戦略全史』。BCG→アクセンチュア戦略統括と、いわゆるホンモノの戦略のプロである三谷氏が書いた経営戦略の歴史を語る一冊。

経営戦略概論よりも遥かに読みやすく、それでいて網羅的な戦略の図鑑。
経営学の誕生から「リーン・スタートアップ」まで。本noteで紹介してきたポーターをはじめとするポジショニング派と、ケイパビリティ派の違い。戦略の全体像を掴むにはもっていこいの一冊である。直接的にケースに繋がるわけではないが、経営戦略の全体像を理解する最初の一冊としてこの本以上に推奨できる本は存在しない。


最後に

さて、本当にサクッと解説してきた経営戦略に関するおすすめ本6選。
気になった書籍は見つかっただろうか。
本とは結局のところ中身を読まなくては始まりようのない新たな世界への冒険であることを考えると、長々と説明しても仕方ない部分がある。気になったものは是非手に取って触れていただきたい。

他にも財務編・思考編・ケーススタディ編を執筆するため、是非ご覧になってください。大した紹介noteではありませんが、お楽しみに!それでは。


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