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孫の一言

Sさんは妻と長男夫婦、3歳になる孫と同居しています。日々、和やかに暮らしていましたが、ある日、妻と些細なことで口喧嘩になりました。

お互いに自分の思いをぶつけるばかりで話は平行線のままです。すると、孫がSさんのもとに走り寄ってきました。

そして大きな声で「じいじ、ばあばの話をちゃんと聞いてね」と言いました。Sさんが呆気に取られていると、孫は次に妻のほうに足を運び、「ばあば、じいじの話をちゃんと聞くんだよ」と諭すように言ったのです。

3歳の孫の思いがけない言葉に、Sさんも妻も驚きました。お互い目を合わせて頷くしかありませんでした。

少々喧嘩をしても、幼い孫には何も分からないだろうと考えていたSさん。しかし、幼いからこそ祖父母の言い争う姿に心を痛め、 思わず発せられた言葉だったと気づきました。

以来、孫の言葉を忘れず、妻の話に真剣に耳を傾けようと誓ったのでした。

今日の心がけ◆謙虚に学ぶ心を持ちましょう

(出典:職場の教養2024年4月号)

◾️経営者からの感想

ビジネスの世界でも私生活でも、多くの場面で謙虚さは重要な要素です。今日のエピソードを通して、謙虚さがどのようにして私たちの学びや成長に寄与するかを考察したいと思います。以下の感想文では、3歳の孫の素朴な言葉から学ぶべき教訓を紐解きながら、私たちビジネスパーソンが日々の業務や人間関係において持つべき姿勢について共有いたします。

孫の一言から学ぶ

Sさんの体験したエピソードは、家庭内での一コマですが、ここには重要な教訓が隠されています。普段和やかに過ごしている家庭でさえ、時には意見の衝突が起こり得ること、そしてその解決へのヒントが意外な形で提供されることがあります。孫が介入した瞬間、成人の対話が日常の些細なものであれ、それが周囲に与える影響を軽視してはならないことが浮き彫りになります。

謙虚さの本質

このエピソードから浮かび上がる「謙虚さ」というテーマは、私たちが日常的に忘れがちな重要な価値です。「謙虚さ」とは、自分の位置を低く見積もることではなく、

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