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6/24 (月) 蓮舫氏の選挙ボランティアに参加して思ったこと。

0. はじめに

6/24 (月) の午前中、東京都知事選挙に立候補している蓮舫氏のボランティアセンターにてビラの証紙貼りのボランティアに参加してきました。以下、その雑感です。

1. なぜ参加したのか

私はこれまで、選挙権の行使以外のかたちで選挙に関与したことはありませんでした。
今回、蓮舫氏の選挙ボランティアに参加した理由は、主に以下の通りです。

(1) 神宮外苑再開発計画に代表されるような、小池都政の都市開発の姿勢に疑問があるため

NHK で報道されているように、神宮外苑再開発計画は秩父宮ラグビー場を公園まちづくり制度における「未供用」の区域としている等の点で、その事業認可における判断に疑問があります。
また、その認可に至るプロセスが多くの都民に明らかにされず、不透明なままに2023年2月に事業認可がなされた点も、神宮外苑の公益性を踏まえれば適正とはいえません。
蓮舫氏はこの再開発計画について「いったん立ち止まり、厳格に検証する」としています。これは石丸伸二氏、田母神俊雄氏といった他の主要候補に比べても適切な姿勢と考えます。

(2) 関東大震災の朝鮮人犠牲者追悼式典に追悼文を送らないなど、小池氏の歴史修正主義的行動に疑問があるため

小池都知事は2017年以降、関東大震災の朝鮮人犠牲者追悼式典に追悼文を送付していません。
そもそも小池氏は、関東大震災においてデマを契機として朝鮮人の虐殺が行われた事実自体に疑問を呈しているように見受けられますが、歴史的事実をなかったものとするような姿勢は日本の首都を治める行政府の長としてふさわしいものとは言えません。
蓮舫氏は、都知事選主要候補者の共同記者会見において、このような姿勢は改めるとしています。

(3) 小池都政における情報開示の姿勢に疑問があるため

例えば2023年から行われている都庁などのプロジェクションマッピング事業は、R5~6の2年間で48億円の予算が投じられているとされています。
ただしその予算がどのように使われているのかについては、必ずしも都民に開示されていません。
近時問題になっている、飲料水のPFAS 汚染についても、東京都の情報開示の姿勢は極めて後ろ向きです。
8年前、小池氏は「情報公開は一丁目一番地」と訴えて都知事に当選しました。しかし、現在においてそのポリシーは必ずしも維持されていません。
蓮舫氏は、公約において「本物の行財政改革」を掲げ、ガラス張りの都政を目指すとしています。

(4) 蓮舫氏を東京都知事に当選させることで、政治の流れを変える第1歩としたいため

昨年来、国政では自民党議員の裏金問題が大きな論点になっています。しかし、岸田首相がこの問題に「火の玉となって取り組む」としたにも拘わらず、先般成立した政治資金規正法の改正は裏金の温床になった政治資金パーティーを継続できるものとし、政治資金にかかる領収書の公開も10年後とするなど、とても改革と呼べるものではありません。残念ながら自民党に自浄能力がないことは明らかです。
小池都知事は今回の都知事選立候補にあたり、その自民党の支援を受けており、実際には小池都知事と萩生田光一自民党都連会長との間で選挙協力にかかる調整が行われているとされています。
萩生田氏は旧統一教会から選挙時の支援を受けていた人物であり、また裏金議員の1人でもあります。
そのような勢力による支援を受けた小池都知事を今回の都知事選で当選させれば、現状の自民党政治を追認することになります。ここでは小池都知事の有力な対抗馬である蓮舫氏を当選させることで、政治の閉塞性を打破し、新しい政治の流れを作る必要があると考えます。

2. 選挙ボランティアで行ったこと

蓮舫氏のボランティアセンターは中野駅北口、中野ブロードウェーから早稲田通りを挟んで反対側にあるビルの3階にあります。
私は24日の朝9時にお伺いし、用紙に氏名・住所等を記入したうえで、早速ビラの証紙貼りを行いました。
ビラの証紙貼りとは、選挙運動として行うビラ配布が枚数制限を守っていることを示す証紙というシールをビラに1枚1枚貼ってゆくことです。
今回の東京都知事選挙においては、1陣営につき30万枚の証紙が交付されているようです。
ビラの証紙貼りは極めてアナログな作業ですが、私は12時にボランティアセンターを失礼するまでの約3時間のあいだに、1,200枚の証紙をビラに貼りました。

3. ボランティアセンターの雰囲気

私は当日3人目のボランティアでした。その日は月曜日のため、ボランティアセンター(席数は30~40席ほどでしょうか)に余り人が集まらないのではないかとも思われましたが、実際には10時過ぎにはほぼ満席になっていたように思います。なかにはご夫婦で来られている方もおられたようですが、多くは1人ずつがふらっと立ち寄り、時間の許す限り証紙貼りを行って帰ってゆかれるというかたちでした。私もそうですが、選挙運動のベテランというよりは個人で蓮舫氏を応援したいという方が主に集まっておられたように思います。
前日にはJNN朝日新聞日経新聞で小池氏有利の情勢報道がされたことが、むしろ蓮舫氏のボランティアを集める結果になった側面があるのかもしれません。

4. 参加して思ったこと

選挙運動用ビラに証紙を要するという現行制度は、各陣営に多大な労力を課すものであり、今後は改めるべきと考えます。
私が証紙を貼るスピードは、上記の通り 400枚/時でした。隣に座っておられたボランティアの方からは「早いですね」とほめて頂き、自分でも効率的に作業ができたものと思いますが、このスピードでも 30万枚の証紙を貼り終えるには 750時間(= 300,000 / 400)が必要です。
選挙の公正のために配布可能なビラの枚数を制限するという制度趣旨自体に異論はありませんが、そのために750時間という多大な労力を課すとすれば、費用対効果はかなり悪いものといわざるを得ません。
また、短期集中(証紙は告示日に配布されるので、その後速やかに貼付する必要があります)でそのような労力を確保できる陣営しかビラの配布を十全に行うことができないとすれば、憲法で保障された立候補の自由に対する不当な制約といえます。
さらにいえば、ビラにはこのような厳格な制約が課される一方で、今回の都知事選で問題となっているポスター枠の「販売」は野放図に行われている現状は、必ずしも制度の整合が取れているとはいえないでしょう。
ビラ枚数の管理が証紙というシールの貼付である必要は必ずしもなく、例えば郵便物において郵便料金の納付をスタンプで証明する方法のように、各陣営が選挙管理委員会に配布したいビラを持ち込み、機械でスタンプが押されたビラのみを配布可能とする方法などが考えられて然るべきです。(スタンプの偽造に対しては当然対策が必要ですが、証紙も必ずしも精巧な印刷が施されたものではなく、これとてやろうと思えば偽造することは必ずしも難しくないように思われました。)
証紙の貼付という方法を変更するには公職選挙法(142条7項)の改正が必要ですが、上記のポスター枠の販売に対する規制とともに、国会議員には速やかな法改正を行ってほしいと思います。

5. 終わりに

今回は短時間でのボランティアに留まりましたが、日本の選挙がどのように運営されているのか、その一端を垣間見ることができました。
7月7日の投票日まで、残された時間は必ずしも多くありませんが、時間が許せばまた選挙ボランティアに参加し、蓮舫氏の当選に向けて微力ながら応援したいと思います。

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