ラグビーポジション論 ロック

次は結局LOにします
4と5を同時に比較しながら考えながら書いていきたいと思います
正直このポジション難しいんよね
今のラグビーで1番仕事が多いポジションとも言えるから一人でタスクを背負いきれない
ベテラン選手も多いのはサイズと経験値で仕事を確実にこなしていく能力の方が求められるますので

その仕事ですがセットプレーからまず
スクラムは前列がしっかり形を作って安定させるのが仕事だとしたら
その後ろから押し込むのがロックの仕事
と言われてますね
基本的には左より右のが力が伝わりやすいまた左にフッキングしたボールが来る事が多いのでロッキングなんて言われる技術が左には必要です。
左に器用な人、右にパワフルな人この組合わせが理想的な基本的パターンになるかな?と思います

ただ左からスクラムを回せると戦術的な広がりとしては面白いんですがこの話では基本的に効率を優先しますのでまた別に紹介する機会があれば

ラインアウトでは背が高いのでジャンパー、リフター両方で核になる選手ですね
これはもう言わずもがなで説明する必要もないですよね?
そのなかでラインアウトからのモールで中心になってコントロールするのもスコアに置いてはもっとも重要な仕事の1つですね
逆にこれがしっかり出来てる選手はモールのディフェンスもうまい
つまりはモールという物理的な現象をしっかり理解出来るインテリジェンスが求められると言うことです
本能的にわかる人も中には存在しますが実際理解してるから出来てるんだと思います

ラインアウトのコールもどちらかが任されることが多いです
スローワーとも相談しながらですが決定権はコーラーにあるのが今の基本ですね
正直これが1番難しいと思います
基本的には背が高くて器用なちょっとスラッとした場合が多い4の方が任されることが多いですね
自分の得意な形を考えて並ぶ人数を選択して
これまでのサイン出した傾向
相手のジャンパーの枚数
エリア
すべてを瞬時に計算してサインを出さないと行けません
また相手のサインを予測してどういうディフェンスをしていくかを決める逆の役割もあります
正直これだけでもラグビーとは別の思考回路が必要なのでそれだけで経験がないと難しいポジションなのは理解してもらえると思います

キックオフでは1番飛んできて競り合いながらキャッチングするので高いキャッチング技術も求められます
セットプレーでもこれだけの役割があるのにさらにサイズを活かしてフィールドプレーでも激しい役割が与えられます
それだけで心身更に脳のスタミナこれがまず絶対に必要になってくるかもしれません。

フィールドプレーアタックではもちろんポッドシステム等への対応をしてしっかりラックでスイープする等やって行かないといけませんが
なによりもラグビーが計算通りパスが回ってシステムをしっかり組めれば理想的ですがそうならない場合もあります
そこで一旦立て直す時にハーフから直接やピックゴーでフォワードをグルーピングして体制を作りなおす役割も担う場合が多いです
相手もわかりきって狙って倒しに来てる中でのプレーですので相当なパワーが必要になります
最近ではそのプレッシャーをいなす為にパスをする選手も増えてます
そのプレッシャーの中でパスをするのは実際相当なスキルが必要じゃないかなと思います
逃げながら投げるとボールは後ろに逸れるので繋がらないし味方のピンチになります
この役割をこなすのが5番の選手が多いイメージがありますね

手詰まりになってなくてもしっかりコンタクトしてグルーピングするのは当然大きな役割の1つですね。
チームで1番フィジカル的に恵まれてる選手な場合が多いので今だとピストンアタック等と呼ばれる戦術もあるのでその場合は両サイドにロックを軸にアタックする場合もあります
これをやりたいからフランカーにもロックのような選手を入れるパターンも増えてきたのかな?と

この裏があってすべてを説明してないですが先にディフェンスを説明します
この両サイドのディフェンスが内側からピラー、ポストと言われるのが一般的ですね
他にも呼ばれ方がありますがまずここに二人立つてのが基本です
でピラーには3番の選手がスピード的な問題で立つ場合も多いから必然的にポストの位置に立つことになります
ここが1番タックルが起こりやすいポジションです
つまり9シェイプが2回連続でくる昔風に言えばタテタテヨコのタテタテの部分
1回目は4
2回目は5
と二人で交互にタックルをすることも少なくありません
なのでデータ的にも前回紹介したオープンサイドフランカーよりもタックル回数が多くなっている試合やチームも非常に多いです
これを更にピストンアタックみたいな形でやられる
そうすると順目にまわるか逆目に戻るか判断が増えますしロックがポジションを決めないと他が決まらない事が多いです
それをしながらしっかり内側から外側にボールがまわっても最後までスペースを埋めていかないといけません
ロックの仕事を埋めてくれる選手が必然的にも必要になってきますね
のでフランカーにロックの役割を理解してる選手が多くなって来たんだろうなと考えます

アタックでは他に身長を活かしてラインアウトの後エッジに残ってキックパスをもらう等幅広い役割を果たしたりと器用な選手も増えてきてますがなによりしっかりとボール持ってコンタクトしてグルーピング出来る選手これが最大の条件かな?と思います
イトジェみたいにタックルされても一人では捕まえきれない選手でグルーピングを無理矢理するのもおもしろいですね。
新たなルールになると今以上にボールが動く可能性があるのでイトジェのようなタイプも増えてくるかもしれません

フィジカルコンタクトよりも運動能力に優れてアタックでも器用な選手を4番に
どっしりしてフィジカルコンタクトをしっかりしてくれる選手を5番になんて出来るのが理想でしょうか?

全ての局面でチームを文字通り支えてるこのポジションNZではロック出来ないやつが他をやってる
一番尊敬を集めるポジションだと言われてますね
そのNZもうまくいったとは言いがたい面もありますがスコットバレットをフランカーに起用したりリードもロックの役割を理解してよくフォローしてあげてるイメージがあります
ホワイトロック、レタリックと最強クラスのロック陣を持ちながらそれでも不満があるか賄いきれないのが現代のロックと言うポジションかもしれません。

現代最高の選手であるデュトイもまたロックの役割に近いプレーをした上でバックローでプレー出来る選手の一人と言えるでしょう
チームのスタイルもありますがまずしっかりBDに近いところで仕事を出来る選手ですね
南アもニュージーランド以上とも言えるロック陣を要しながらデュトイもフランカーで起用するパターンが上手くはまりましたね
全員そこまで器用なタイプでもないからの措置と言えるかもしれません

逆にフランカー並の運動量がある選手をロックに持ってくるようなパターンも多く前述したイトジェやウェールズのジョーンズといった選手が例としてあげられます
現代のラグビーではフィジカルコンタクトの激しさはもちろんですが
なにより戦術理解とワークレート
またミスマッチを減らすための単純な足の速さや守備範囲の問題で
ラインアウトを技術や手の長さやバリエーションで補って
サイズよりもそういった面を重視してるチームも多いですね
なかなか背の高い人が揃わないてチーム事情は世界で見られる現象ですね

特に日本では顕著で実際ワールドカップでも海外出身の選手達で埋まったポジションでした
日本ではロックですが元々フランカータイプの選手やチームではフランカーの選手達が多かったのでトンプソンが戻ってくるまではラインアウトも安定しませんでしたね
その前日本を支えていた大野もデビュー当時はウイングでも出場出来るようなスピードある選手でしたのでそういった選手もこのポジションで使ってみたりしないとなかなか活躍する選手は出てこないかもしれませんね。
ワールドカップで活躍したムーアが5としてもうしばらく活躍してくれると思いますが彼と組むラインアウトのリーダーになれる選手がこれからの日本代表に一番必要な選手かもしれません。
ここは具体的に名前をあげることすらなかなか難しいですね。

なかなか上手く比較とはいかなかったですがロックと言うポジションの難しさ
シンプルが故の奥の深さを感じてもらえたかな?と思います

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