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箱男

視てきました。

27年前にお蔵入りになった本企画ですが、安部公房生誕100周年のこの年に執念の完成。
よくやってくれた…と、石井監督には感謝の気持ちを伝えたいです。

この作品、原作者の安倍公房から石井監督に引き継がれた只一つの注文は「娯楽」にすること…と聞いていましたので、そのつもりで視聴したわけです。

我が家の最寄りの映画館では昼と夜の1日2回の上映。
子供と一緒に見るわけにはいかないので、レイトショーの席をネットで予約。

「あ…独り?」

微かかによぎる不安。
これは…初の劇場貸し切りか?…と不純な期待。

その期待はあっさり裏切られました。
僕が劇場に入った時には既に先客の姿が…。

見るからに曲者な佇まい。
シネコンの椅子に深く座り足を組み、僕の姿を一瞥し口をゆがめる、黒ずくめの男性。安倍公房の小説から抜け出たような曲者の一人。
失礼ながら、そんな印象を受けました。

僕は…というと、ポップコーンとドリンクLサイズをトレイに乗せて浮き浮き軽い足取りで席に着いたわけです。

上映時間が近づくにつれ、一人…また一人と増えるお客さん。
最終的には10人位が狭い館内に集結しました。

同じ趣向を持つが故に決して交わることのない同志の集い。
同族嫌悪というより自己嫌悪に近い想いが錯綜する狭い箱。

映画「箱男」を見るのにこれ以上のシチュエーションは無いな…と。

スカスカの劇場だったのですが、隣にするりとした妙齢の女性が座る状況に、ちょっと胸をときめかせる僕。

なんというか童貞っぽいな…。
よみがえる童貞魂。
なんかいよいよ安倍公房っぽさが出てきたな。

いいね。

ということで、機は熟した。

~視聴~

うん?
面白かった

うん…うーん。
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うーん。

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