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2023年4月号『ニューリーダー』

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凶弾に倒れた安倍元首相ですが、彼が政治にもたらしたものは何だったのでしょう。傲慢さが目立ち、虎の威を借る狐ばかりを残したようです。さて、中国の脅威に怯えているように報道される台湾…
4月1日(土)午前10時更新です。
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#海外

2023年4月号【目次】

ニューススクランブル 日本の農林漁業はいま 『農業集落調査』廃止一転も懸念される

いま彼らは日本をどう見ているのだろう 中国武力侵攻を本当に恐れているのか

「夢」の段階でもお金を出す投資家がいる コロナ禍をきっかけにデジタル先進国として一躍、世界中で知られるようになった台湾。アジアのシリコンバレーになることを目指し、中小・ベンチャー企業の育成も盛んだ。経済成長も目覚ましく、コロナ禍にも関わらず、2021年実質GDP成長率は日本の上を行く6.53%。豊さで日本を追い越しつつある。  一方で、日本では米メディアの受け売りのように中国の台湾武力侵攻の危機を声高にする。軍事費予算の拡大を後押ししていることもにも気づかず。だが、出会った

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日本はどこまでアメリカに従属するつもりなのか 瀬戸際の大国をもっと知るべきではないのか

ウクライナ戦争に見るアメリカの正義 ウクライナ戦争は、2004年からウクライナのアザブ大隊というネオナチ軍が、東部ドンバス地域のロシア系ウクライナ人を虐殺し続けてきたことから始まる。そのために2014~2015年にロシアのプーチン大統領、ウクライナのポロシェンコ前大統領、ドイツのメルケル前首相、フランスのオランド前大統領の4者で停戦のための会合を開き、「ミンスク合意」に署名した。その内容は、戦争をやめ、ドンバス地域に自治権を与え、選挙させるというものであった。  しかし、昨

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ロシアは「敗北せず」、ただ世界を巻き込むのみ

やっぱりロシアは何かが違う ロシアのウクライナ侵攻が始まって1年以上が経ちましたが、さっぱり落とし所が見えてきません。  ロシア軍は当初の奇襲が失敗した後、東部と南部に戦線を再編し攻勢を再興しましたが、西側の援助を受け続けているウクライナ軍の反撃に要衝をいくつもとられる始末。最近は、いくつかの拠点をめがけて強襲を繰り返し、無理繰り戦果を作ろうとしていますが、人命を敵陣に投げつけるような強行続きで、損害は記録的な数に。

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「空売り屋」がインド大富豪を急襲、SNSがスイス名門を売り叩く 株価上昇率4万2000%!アブダビのバケモノ企業の正体 シリコンバレーの“メイン銀行”SVBは何故、突然死した

モディ首相と一心同体 三菱も三井住友も融資 中国はサンドバッグ状態である。米国は中国の観測気球をスパイ気球と言い立てて撃墜し、FBIは「コロナの発生源は武漢の研究所」説を蒸し返す。中国がロシアに武器を供給したら、ロシア並みの制裁を課すと言明した。  米国が目の敵にする中国を横目に、俄然、インドが存在感を高めている。英国を抜いて世界5位の経済大国となり、近々、人口で中国を凌駕しようとするインドは、今年のG20の議長国でもある。ところが、この旭日の勢いのインドも、冷水を浴びせら

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そう簡単に利下げはできない理由 増える「トランプは好きだが大統領には疑問」の声

利下げはそんなに簡単ではない 時期尚早の緩和は高インフレ水準に戻る 年初から米国を中心に世界の金融市場に広がっていた楽観的見通しが2月下旬から急速に萎んだ。その楽観論とは、高インフレ退治に向けた昨年後半の米連邦準備制度理事会(FRB)の異例の大幅連続利上げが功を奏し、利上げは今年前半には打ち止めとなり、早ければ年終盤、遅くとも来年早期に利下げに転じるとの見方である。  だが、株式市場ではS&P500種指数が2月半ばには年初来8%も高騰していたのが、3月10日までに上昇幅が3

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インドの「台頭」はどこまで本当か 人口と経済に潜むリスクを探る

台頭著しいインド、死角はないか 巨大人口と快調な経済成長を背景に、国際社会の中で年々存在感を高めているインド。21世紀に入ってからBRICSの一角として注目され、近年では外交・安全保障面でも日米豪とともに「クアッド」を形成するなど、インドの台頭があちこちで言及されるようになった。特にこの1年でインドへの関心の増加はめざましいものがある。

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ASEANの盟主インドネシアはこんな国 2024年にジャカルタからヌサンタラへ遷都

31年間の独裁をデモで倒し民主主義を確立 ミャンマー、中国問題に立ち向かう ASEANの盟主を自任するインドネシアは、ASEAN唯一のG20メンバー国。22年11月には同年の議長国としてバリ島での20カ国・地域首脳会議(G20サミット)を成功させた。2045年に建国100周年を迎えるインドネシアは、同年までの先進国入りを目指している。  今年は輪番制のASEAN議長国を務めているが、盟主に相応しいリーダーシップがとりわけ期待されているのは、ミャンマーで軍政と民主派による3年

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政権安定に挑む尹錫悦大統領 韓国権力史に脈々と生き続けるテーゼ

金起炫代表就任で尹錫悦政権は安定する? 多数派との選挙の公認問題では苦労 昨年5月、大接戦を制して政権の座に就いた尹錫悦大統領だが、その船出は内憂外患だらけだった。  まず足元の与党「国民の力」内では少数の3つの勢力が対立、主導権争いを繰り広げていた。3つの勢力とは、尹大統領グループ、李俊錫代表ら若手を中心とするグループ、そして尹・李両人が入党する前身の党時代からの古参・重鎮グループである。いずれも少数派だが対立は大統領選の最中でも露呈する。

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不況脱却狙い対米修復探る習近平 軍幹部の抵抗と米の反発で難航

助けて米国、ゼロコロナもやめた でも、気球撃墜で目論見も墜落 中国軍が米軍施設の偵察目的で飛ばした気球が米国の領空を侵犯し、2月4日に米東海岸沖で撃墜された。これに習近平(総書記)は大きなショックを受けた。中国経済が大不況に陥っていることから、習近平はその活路を開くために、昨年11月頃から対米関係の修復を図ろうとしていたが、この目論見が頓挫したからである。

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イギリスの春とフランスの難題 若きリーダー2人を待つポスト・ウクライナ

「北アイルランド議定書」の見直しで合意 分断される状態が解消される見込み 欧州で春の到来を感じさせる行事といえばイースター(復活祭)である。文字通り、キリストの復活を祝う行事であり、学校や職場では、この時期にまとまった休暇を取ることが多い。日本ほど祝日の無い欧州では、クリスマス、夏休みと並ぶホリデーシーズンである。ようやくコロナ禍にも終わりが見え始め、だいぶ明るい気分の休暇になるだろう。しかし、物価上昇率は高止まりしており、依然として家計に深刻な影響を及ぼしている。

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ウクライナ戦争が始まってから1年「われわれは勝利する」米露宣言を読みとく

まったく別のシナリオが進んでいた 負ければ国は消滅するは露ウも同じ思い ウクライナ戦争開始から一年。短期に終わるとの多くの軍事評論家の予測は外れた。1年経った折に予想された大規模戦闘も起きなかった。米露首脳は、戦争総括の演説を行ったが、いずれも、戦争終結への意志はなく、「われわれは勝利する」と叫びあった。  プーチン大統領は2月21日、恒例の年次教書演説を行った。昨年は侵攻開始と重なり、中止となっていた。今回の演説が、ウクライナ侵攻の初めての見解発表となった。

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同性婚の合法化から5年余り LGBTQIA+パレードに首相が参加する時代到来

日本のみなさん分かりますか? LGBTの先を行くLGBTQIA+ 世界最大級のLGBTQIA+フェスティバル「シドニー・ゲイ&レズビアン・マルディグラ」開幕まで1週間を切った2月11日、アンソニー・アルバニージー首相は、ニュータウン市庁舎前の広場「プライド・スクエア」の公式オープニングに出席して、「わたしは、マルディグラのマーチを観覧するのではなく、行進する最初の首相になる」と述べ、喝采を浴びていた。この国で同性婚が合法化されたのは、5年前。今、確かに言えるのは、その前からも

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欧州全体で対応を!中東・アフリカ難民 停戦合意のはずがイスラエルは変わらない

伊イオニア海で難民を乗せた船が難破 近い国だけではなく欧州全体が協力すべき イタリア南部にあるカラブリア州のイオニア海で2月26日、移民や難民を乗せた船が難破した。イタリア政府は子供14人を含む59人の死亡を確認したと発表した。27日朝には救急隊員が現場近くの海岸や海上で新たに3人の遺体を見つけ、死者は計62人となった。船には定員を上回る250人が乗っていたとの生存者の証言もあり、不明者の総数はわかっていない。カラブリア州は、長靴型の地形を持つイタリア半島の爪先にあたる部分で

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