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【2/21-23開催!】折笠良『みじめな奇蹟』日本プレミア!「ニューディアー短編アニメーションフェス!」@池袋・新文芸坐 ※2/9追加情報更新

折笠良『みじめな奇蹟』が日本プレミア上映

※2/9、追加での上映作品&ゲストを発表しました!

世界のアニメーションを日本に、日本のアニメーションを世界に紹介するニューディアーがみなさまにお届けする、短編アニメーションフェスが開催決定! 

文字のアニメーションで唯一無二の世界を作り上げるアニメーション作家折笠良。その最新作『みじめな奇蹟』は昨年10月のオタワ国際アニメーション映画祭短編部門にてグランプリを受賞! 薬物接種時の特異な精神的体験を記述したアンリ・ミショーの同名エッセイを原作として、フランス語版には名優ドニ・ラヴァンを、日本語版には小説家&ミュージシャンの町田康という豪華声優陣を迎えた本作の日本プレミア記念上映を行います。4Kプロジェクターと最新音響設備で、信じがたいほどの手描きの密度とスピード感で変化する映像と、迫力ある音声・音響を堪能してください。

また、併映として、国際映画祭での選出が4作品合計で約200にも及ぶ、ニューディアーがプロデュースする短編作品を集めたコンピレーション「指先から宇宙まで 素晴らしき短編アニメーションの世界」をアンコール上映。さらに!2023年のアニメシーンを局地的に騒がせた和田淳によるアニメシリーズ「いきものさん」初のオフライン上映イベントも開催! 毎日豪華ゲストも登壇し、物販も充実の3日間に、ぜひとも足をお運びください。

「ニューディアー短編アニメーションフェス!」概要

日程

2024年2月21日(水)・22日(木)・23日(金・祝)
※連日19:20〜21:40(トーク含む)

会場

新文芸坐(池袋)
〒170-0013 東京都豊島区東池袋1丁目43−5 マルハン池袋ビル

チケット

一般1,800円/会員1,300円 
チケット発売は上映1週間前より。
予約はこちら:新文芸坐上映スケジュール(2月)

プログラム

※各日ともA→B→Cの順番で上映。なお、上映作品は予告なく変更となる可能性があります。あらかじめご了承ください。

A. アンコール!「指先から宇宙まで 素晴らしき短編アニメーションの世界」(60分)

クリス・サリヴァン『コントロール・ユア・エモーション』(7分9秒)

『コントロール・ユア・エモーション』

水尻自子『不安な体』(5分47秒)

『不安な体』

冠木佐和子『I’m Late』(10分36秒)

『I'm Late』

和田淳『半島の鳥』(16分08秒)

『半島の鳥』

水江未来『ETERNITY』(21分00秒)

『ETERNITY』

B. 大スクリーンで気持ちよく 「いきものさん」フェス

◆日替上映! 2/21(水)の上映作品
「カメの回」(主音声・副音声)(3分)
「いきものさんクイズ 1問目」(1分)
「ネコの回」(主音声・副音声)(3分)
「いきものさんクイズ 2問目」(1分)
「チーターの回」(主音声・副音声)(3分)
「一休ものさん」(1分)
「海獣の回」(主音声・副音声)(3分)
 
◆日替上映! 2/22(木)の上映作品
「タコの回」(主音声・副音声)(3分)
「IKIMONO YOGA ①」(1分)
「イヌの回」(主音声・副音声)(3分)
「IKIMONO YOGA ②」(1分)
「トンビの回」(主音声・副音声)(3分)
「ヒツジの回」(1分)
「クマの回」(主音声・副音声)(3分)

◆日替上映! 2/23(金・祝)の上映作品
「チョウの回」(主音声・副音声)(3分)
「特別編」(90秒)
「カメレオンの回」(15秒)
「雨の回」(主音声・副音声)(3分)
「インコの回」(15秒)
「愛の回」(主音声・副音声)(3分)
「とりの回」(1分)
「リスの回」(15秒)
「朝の回」(主音声・副音声)(3分)
 

C.ドニ・ラヴァン&町田康参加! 
折笠良監督『みじめな奇蹟』日本プレミア

※上記予告編の音声は英語版となります。

折笠良『水準原点』(6分40秒) ※2/9上映作品を追加しました!
折笠良『みじめな奇蹟』(8分13秒)(フランス語版/日本語字幕) 声の出演:ドニ・ラヴァン
折笠良『みじめな奇蹟』(8分17秒)(日本語版) 声の出演:町田康
 
●日替わりゲスト
2月21日(水):町田康(『みじめな奇蹟』ナレーション)、折笠良(『みじめな奇蹟』監督)
2月22日(木):水尻自子(『不安な体』監督)、和田淳(『半島の鳥』監督)、水江未来(『ETERNITY』監督)、折笠良(『みじめな奇蹟』監督)
2月23日(金):和田淳(「いきものさん」監督)、滝野ますみ(「いきものさん」音響監督)、高橋宏治(「いきものさん」音楽)、【2/9ゲスト追加!】原田美桜(猫戦/いきものさん主題歌担当)
※上映後の開催。各日とも司会は土居伸彰。

『みじめな奇蹟』について

監督プロフィール:折笠良

1986年生まれ。茨城大学教育学部、イメージフォーラム映像研究所、東京藝術大学大学院映像研究科で学ぶ。2015年9月-2016年8月、文化庁新進芸術家海外研修員としてモントリオールに滞在。2018年10月、NEFアニメーションとフォントヴロー修道院のレジデンスプログラムに選ばれ、フランスのフォントブローに滞在。2015年に発表した『水準原点』は、毎日映画コンクールアニメーション部門大藤信郎賞、Animafest ザグレブ国際アニメーション映画祭2016 ゴールデンザグレブ賞、第21回文化庁メディア芸術祭 アート部門 優秀賞など、国内外で数多くの賞を受賞。最新作『みじめな奇蹟』はMiyu Productions(フランス)、National Film Board of Canada(通称NFB、カナダ)、ニューディアー(日本)の三カ国による国際共同製作で作られた。本作によって折笠監督は、短編アニメーションのメッカ的な存在であるNFBで作品を制作した二人目の日本人監督となった(一人目は『マイブリッジの糸』の山村浩二監督)。

『みじめな奇蹟』

作品概要

ベルギー生まれの詩人・画家アンリ・ミショーが1956年に執筆したテキスト「みじめな奇蹟」は、戦後、絵画・詩作の新たな方法論を探るなか、彼がメスカリンを摂取したときの経験を記録したものである。ミショーは、そこで自分自身の内側に観たものについて、「それを表現するのは映画が一番向いているだろう」と記している。確かに彼が描いたデッサン「メスカリン素描」は速度と運動性がその特徴であった。ただ、ミショーは、1963年、実際に映像化を行ったものの、その出来にひどく失望したという。
本作品の監督である折笠良は、長年、テキストの文字をアニメーションで映像化する手法で、オスカー・ワイルド(『Scripta Volant』)、石原吉郎(『水準原点』)、ロラン・バルト(『Notre chambre』)のテキストをアニメーション化してきた。ミショーの「メスカリン素描」のデッサンに強く惹かれた折笠は、ミショー本人による映像化の失敗を「彼が高密度なデッサンを動かす方法(つまりアニメーション)を知らなかったから」だと考え、「メスカリン素描」をはじめとするミショーのドローイングを元にしたグラフィック・スタイルで、「みじめな奇蹟」をアニメーション化することに決めた。
まず最初に画面を走りだすのは実際のフランス語のテキスト。それが助走を終えると、テキストが読者の脳内に浮かばせるであろう映像(それは同時にミショーがメスカリン体験で見たものでもある)のアニメーションへと変容していく。テキストのアニメーション化を、「ものすごく遅い速度で、しかし可能なかぎりじっくりと行われる読書」とも形容する折笠監督が、作家自身のドローイング・スタイルも参照し、途方もない高密度のドローイングを重ね動かすことで辿り着いた、新境地が本作である。

クレジット

『みじめな奇蹟』
原題:Misérable miracle(フランス=カナダ=日本/8分/2023年)
監督・脚本・絵コンテ・作画・編集:折笠良
原作:アンリ・ミショー「みじめな奇蹟」(1969年、国文社より邦訳出版)
仏語ナレーション:ドニ・ラヴァン、日本語ナレーション:町田康、英語ナレーション:トニー・ロビナウ
音楽:サーシャ・ラトクリフ
音響:サーシャ・ラトクリフ&ピエール・イヴ・ドラポー
プロデュース:エマニュエル=アラン・レナール&ピエール・バウサロン(Miyu Productions)、イェレーナ・ポポヴィッチ&ロバート・マクラフリン&マイケル・フクシマ(National Film Board of Canada)、土居伸彰(ニューディアー)

『みじめな奇蹟』

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