見出し画像

肉と心の機微

2/11

昼から夫と食料調達に買い物に出る。我が家の月一恒例の肉をまとめ買いするイベント。豚肉と鶏肉を買う。豚肉はカナダ産で鶏肉は国産。以前まで鶏肉はブラジル産の鶏モモを買っていたが、思うところがあって同じくらいの値段で買える国産の鶏ムネに変えた。今まで「鶏モモの方が油ノッて美味い!!」とずっと思っていた。が、最近加齢のため油がキツくなり始めたせいか「鶏ムネ、充分イケる…美味いやん!!」といい感じにシフトチェンジ出来ている。(まぁ鶏モモも無性に食べたくはなるんだけど。)いつも肉を買う時に利用するスーパーに行くと、あらゆる商品が安めなので買おうと思ってないものまで買ってしまう。この日思わず買ってしまったのは冷凍ネギトロ用マグロ、ガーナチョコのファミリーパックです。

帰って夫と新曲のための採譜をする。めっちゃ久しぶりの新曲。自分では歌のメロディーを作ってそれに合う和音を書き取るところまでやっていた。私はコードがわからないので真っ白の紙にカタカナ音階の呪文を書いた。それをPCの作曲ソフトに打ち込むのを2人でやった。私が自らの呪文を解読しながら唱え、夫がPCに採譜する。あとのアレンジは彼に任せる。慣れないことをすると疲れた。おなかが空いていたのもあったけど…。

夜ご飯を食べながら録画していたスカーレット2日分を見る。見終わったあとしばらく呆然としてしまう。もうほんとにこのドラマは現実的で残酷だ。時々夢も見させてくれるのだが、それは現実世界に生きてて訪れうる可能性のある事柄ばかりで、ドラマによくあるような奇跡の連鎖は起こらない。ただ目の前の道を転がって行く。起伏があってちょうど1番低いところにいても野に咲く花や照りつけるお日さまや交差する道を転がる人に癒やされたりすることもある。たくさんの人が並走したり交差したりして各々の人生を転がりながら主人公の人生に関わってくる。
ああ!それにしても!ハチさん……っ!惜しい人を手放してしまったな……ふたりとも再び手を繋ぐことは出来たはずなのに……離れ離れに生きた時間が長すぎて、再会したら身に纏う雰囲気が知らない人であったこと。お互いが相手の気持ちを尊重し過ぎて、離別時の相手の心情から先へ踏み込めないこと(再び傷つけることが怖い)。夫婦に戻らなくても、時々会って意見を交わす陶芸家仲間くらいにはなれたんじゃないだろうか。視聴者的にはそうやって二人が何かしらの形で関係を持つことを望んでしまうのだが。なんせこのドラマはシビアなのでそんな期待を見事に打ち砕く!!どこまでも現実的。思いっきり愛した人との永遠の別れだって躊躇なく描く。ほんとうに心の機微の描き方にはもうひれ伏すしかない。ひたすらその積み重ね。放送開始して4ヶ月強経つが重厚に重厚をドシドシ重ねもう視聴者には抱えきれないくらいずっしりと重みのある作品になっている。作品に感情を振り回されながら、寄り添い寄り添われながら、毎日一喜一憂している。放送終了の3月末まで喜美子の転がる先を見届けるぞ〜〜〜!!

そして寝る前に、肉をジップロックに小分けにして冷凍する、という共同作業をした。冷蔵庫が潤った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?