「あなたは間違っていないよ」と言われたような
両眼視できるようになりたいというのがわたしの本当の希望です。
もちろん、「どこを見ているの?」と言われたくないとか、まっすぐに相手を見たいという気持ちもあります。
でも、物事の本当の姿を自分のこの目で見たいというのが、やっぱり一番の願い。
視能訓練士さんとの面接でわたしは言いました。
「普通の人が見ているように両眼視できるようになりますか?」
わたしより少し年上と思われるその女性は、とても痩せていて声が小さく、暗い検査室の中で白衣がぼおっと光るさまは、海を漂うくらげみた