女子と語学力(15)〜凡人似の 年上女性に 嫌われて〜

小山先生(仮名)の授業での苦い思い出について書きたい。ちなみにこの物語はフィクションであり、実在の人物とは一切関係なく、自分も日記を書くようなマメなタイプではないゆえに、なにぶん20年前の記憶なので時間軸などは適当で、誤りがある可能性もあることをあらかじめ申し添えたい(誰も気にしていないこととは思うが)。

小山先生の授業では、4、5人で一つのグループを作り、授業の後半にグループ発表を行うことが重大なものとされていた。初回の授業を出なかったため、私はすでにグループ内でミソッカス的な扱いとしてスタートすることとなった。今でも鮮明に覚えているのだが、同じグループに、大木凡人からユーモアのセンスやノリの良さ、イントロの間に必要な情報を全て語る司会力を全て奪い去ったような女性がいた。彼女は、社会人入試により、日本で最も語学教育に力を入れているとされる国立大学を卒業後、社会人経験を経て、周囲の学生よりだいぶ年上の状態で入学してきていた。他の学生よりも圧倒的に年上ということもあり、彼女がグループの統括を行なっている雰囲気になっていた。初回(ともしかしたらその後の二回目あたりも出なかったかもしれない、覚えてないけど)を欠席したことで、私は、そのボンドガール(ボンドはボンドでも凡人)の女性に目をつけられてしまった。

自分は「いないもの」「使えないもの」としてグループの割り当てが決まっていて、透明な存在としてグループ活動に参加せねばならなくなった。最初に休んだことがここまで響くとは。そして、大木凡人に似ていた、国立大学卒業後に社会人経験を経て入ってきた女性は、同じグループだった、明るくて目が大きくてハキハキした子をひたすらに誉めたたえていた。「〇〇さんはこれをやってくれたわよね!ありがとう!」というような感じで暗にスタート時点からいなかった私をけなすような雰囲気となってしまっていた。自分には、グループ内で全く居場所があてがわれていないような感じだった。

大木凡人に似ていた女性は、日本で多感な時期に暗記中心の受験勉強にばかり励んだ人が陥る、全てのネガティブ要素を持ち合わせていた。まず、異様にヒエラルキー意識が強かった。最初の段階で協力しなかった私は、底辺の存在としてみなされているのが、ありありと伝わってきた。そして、彼女は、配布された英語の論文の資料を「全て翻訳する」と息巻いていた。授業を寝こけて予習をサボりまくっていた自分ですら、「英語の文献は全てを正確に理解するのではなく、重要なポイントを掴んで読むべき」という教えを認識していたつもりだったのに、彼女は「(英語で与えられた資料を)私が全訳をするのよ・・・!ゼンヤクゼンヤク!ゼンヤクよ!」とホンヤクコンニャク(©️ドラえもん)の語感よろしく、うわごとのように言っていた(本当に言っていた!)。

全訳する必要は・・・ないのでは・・・?と私は思ったが、とにかく自分は最底辺、透明な存在としてスタートしてしまい、違和感はあれど自分にも非があったのは間違いない。その後、そのボンド(凡人)ガール率いるグループ活動は、さらに居心地の悪い場となっていった。

〜女子と語学力(16)に続きます…。



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