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#patchwork2022 というイベントをやりました(1)

8/13(土)、サブカル系クロスオーバーDJイベント「patchwork」を開催しました。


イベントについて思うことがたくさんあるので、覚えているうちに書き記しておきます。
ただ、開催までにかなりの日数が経っているのでなかなか当日までたどり着けないです。

●イベントの構想、ブッキング、延期、再調整、再延期

patchworkは、以前開催していた「Mikuru’s Summer Magic」(みくるサマー)というDJイベントの
主催陣が開催しているイベントです。2016~2018年の3年連続開催。
2017/2018は渋谷のラウンジネオさんにて開催し、凄まじい集客が生み出す湿気で照明が壊れた、なんてこともありました。
みくるサマーは特定アニメーション作品の楽曲にフォーカスを当てつつも、
その当時流行っていたアニリミやインターネットミュージックも流れる、統一感の無いイベントだったのですが
お客様の熱量が高すぎて何が流れても全力で踊る方しかいない驚異の空間でした。
フライヤーイラストも初回はRyo Nakaeさん、2,3回目は焦茶さんに依頼しました。

ただ、名前からも分かる通り出自が特定アニメーション作品の2次創作的ファンイベントに近いものだったので
どうしても出来ないこと(察してね)の範囲が広く、それだったら
「この熱気を引き継いだまま、より出来ることの範囲が広がる方を選べば将来的なイベントの発展に繋がるんではないか?」と思い
3回開催したイベントを終了し、新たなイベントとして再出発することを選びました。

2019年の9月くらいにメンバーで集まって、コンセプトを共有して次のイベントを練り上げていきました。

『誰もが楽しめる、サブカルチャー全部入りパーティ』みくるサマーのエッセンスは残しながら、
あのイベントのままだと呼べなかった方も呼べるようにダンスミュージック・アニソンRemix楽曲がメインにかかる
オールジャンル系DJイベントにする。

「誰もが楽しめる」間口の広さを保ちつつも、玄人でも楽しめる空間にする。
盛り上がり続けるアニソンRemixが大きな箱で聞けるチャンスを作りたい。
せっかくならキャラクターも作りたいよね。DJ/VJだけじゃなくて色んな人を巻き込んで
他の人には真似できない唯一無二のイベントに育てたい。

という気持ちでクルーと話し合い、議論を重ねて「patchwork」という名前を付けました。
何回か説明してるけど、パッチワークキルトって元々の生地は色もサイズも素材もバラバラじゃないですか。
それってDJイベントでも同じだと思っていて、演者もスタッフもイラストレーターもデザイナーも、
お客様も同じイベントに参加することで、各々の個性が集まって他のイベントでは真似できない
唯一無二の空間になる。皆が主役!みたいなことを考えて名付けました。そう聞くと、いい名前でしょ?

となればキャラクターも作っちゃおう!我々は絵が描けないのでプロに依頼しよう!となり
以前よりお付き合いのあるイラストレーターの加藤アカツキさんにご依頼。
京都に出張で行ったらたまたまアカツキさんが居たので
三条のHUBで飲みながらキャラデザのラフを見せてもらった、なんてことも。

(COVID-19まん延ギリギリ前。ダイアモンドプリンセス号でクラスター発生してた頃)

結果的に「紡衣キルト」(つむぎ キルト)というキャラクターが出来ました。
みくるサマー要素を残すために某アニメの属性を参考にした、色んな属性がキャラクターに含まれています。

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で、せっかくならキルトちゃんを色んな方に描いてもらおう。
それで4名のイラストレーターにそれぞれ雰囲気の違うキルトちゃんを依頼。
パルプピロシさん、LAMさん、waccaさん、カガミツキさんと専業イラストレーターから漫画家、絵のタッチもそれぞれ違う4名になりました。
キュートからクールまで様々な彼女をフライヤーに起用しました。
みなさまお忙しいなかありがとうございました。中々告知出来ず眠らせてしまってすみません(理由は後述)

で、強烈な絵には負けないデザインが要る!!ということで
フリーランスで主に版権案件のデザイン仕事をされているペコグラフデザインさんに、
ロゴマークからフライヤーデザイン、告知画像のテンプレート、タイムテーブル、フライヤー裏面、
トータルで全てお願いをしました。色々ご無理ばかりですみませんでした。
記号が重なり「PATCHWORK」と文字が出来るロゴ、素敵ですよね。
我々のコンセプトにばっちり合うデザインを提供いただいてありがとうございました!

告知_20200426用

正直これだけで普通のパーティー1個分は出来ちゃうくらいの手間と費用がかかってるんですけど、
そこはまあ我々っぽいということで。

で、DJ/VJへのブッキングも開始。みくるサマーの系譜を継ぎつつ、
今まで呼んだことのない方も含めて大盤振る舞い。
呼んだ経験がある人でも変化球を投げてみよう。例えばD.wattさんのDJ中にmikoさんライブとか面白くない?
ブッキングを進めていく度に正真正銘お祭り騒ぎの予感しかしない。
未成年の方も地方の方も遊びに来てほしいので、土曜日、もしくは祝前日のデイタイム開催はマスト。

会場もラウンジネオの運営と同会社運営の、clubasiaという更に規模の大きい箱に決定。
実はみくるサマー時にもclubasiaで開催する予定があったんだけど、諸事情あって変更したことがあり。
そういう意味で我々念願の会場。これうまく行ったら400人入るぞ。すごいことが出来そうだ。
これでキャパシティの問題もとりあえずは解決するしひと安心だ。
2020年9月26日、いよいよリブート。patchwork開催です。

#patchwork2020

という告知を打った所に、COVID-19のまん延が始まり
全ての計画が崩れてしまいました…。


コロナウイルスのまん延の具合は今更説明する程でも無いけど、
とにかく本来予定していた日程から無期延期。
当時はワクチンも無い状態で、何時クラブイベントのような
不特定多数の人が集まって騒いでこそ本当の楽しさが味わえるエンタメが開催できる時が来るのか全く想像もできず、
箱を抑えようにもいつ抑えられるか不明。延期先の日程を抑えることができないまま時間が過ぎました。
既にイラストやロゴの納品があり、中止にすることも出来ないし、かといってじゃあ何時やれるの?分かりません。

そんな中、秋葉原MOGRAさんが「Music Unity」という配信DJイベントを開催。
各地域のクラブがインターネット回線を用いてDJプレーをリレー方式で流すオンラインイベントでした。すごく楽しかった。


またバンダイナムコエンターテインメントさんが新木場STUDIO COASTから
「ASOBINOTE ONLINE FES」を開催。


現場ではなく配信でDJを楽しむ文化がより一般的になったなあと思いつつも、
みくるサマーのような「現場にしかない面白さ」みたいなのが配信で実現できるんかなあと
老害のようなことを思いながら、patchworkは何時出来るんだろうとモヤモヤ。
あとバンナムさんのオンラインフェスで「電音部」というコンテンツが発表されていて、
参加クリエイターの一覧に今まで主催してきたパーティーに出演いただいた方が沢山載っており驚き。
個人的にはAiobahnが参加していることに特にビックリしてました。
コンテンツを知ったタイミングで、以前より繋がりがあった子川さんに思わずLINE。
そしたらイベントオファーされたい!と返事があったので、「そんな事出来ないですよ笑」的な返答をしつつ
ふむふむなるほどこれはリブートして良かったかもしれん!と内心ニヤニヤしていました。

コロナウイルスは現場をどんどん奪っていき、先述したみくるサマーを開催していた
ラウンジネオが2020年の5月に閉店。思い出の地が消えました。
最後にラウンジネオの配信イベントに出させていただいたのは嬉しかったな。


(スーさんのアカウントをサブスクするとアーカイブ見られます。
自分はトリだったんですが個人的にこのDJセット超お気に入りです。
「ドラマチックガール」は2018みくるサマーの最後の曲だったんだけど、
我々っぽさが出てるなあと思い、この前のモグランティスでもフルで流しました。いい曲だよね。)

(Lantisさんの公式Twitterにタグ付けされることなんてあるんだ。あと天音蘭さんのデザインがLAMさんなので、ここでも繋がりを感じた)

ちょうどここら辺で結婚して私生活が大きく変わる。まあそれはここで言う話ではないか。

世の中の状況は何も好転せず、東京オリンピックも延期し、
元々patchworkが開催予定だった9/26を簡単に超えて、2021年に突入。
そんな状況の中、スーさんに連絡。どうも様々なイベントが延期を重ねていて、
会場のスケジュールが年内もう仮押さえでギッチリらしい。わ、出遅れた?
これ以上出遅れてもしょうがないので、2022年の1月8日を仮押さえ。更に1年後か…。
まあ1年経てばワクチンも結構接種されてるだろうし落ち着いてるっしょ。

全体MTGを2021年4月に開催。実に1年ぶり。
このタイミングでPandoraDropがスタッフとして参加。どっかの現場で直接誘ったのよね。
彼も初めてpatchworkのブッキング内容と目指しているゴールを知った時は規模がデカすぎて引いてたと思う。
当時コロナ禍2年目、クラブ好きがもう飢えているだろうという見込みと、
同コンセプトのパーティーを他の人が絶対仕込んでるはずだから先に開催して注目させたい!
やるぞ  #patchwork2021 。と意気込む。

やるぞ、と言ったわりには出来ることが正直ほとんど無く、
フライヤーイラスト(当時まだ4枚出揃ってなかった)の仕込みをしたくらいで大きな動きは無し。
とりあえず夏になったら告知の仕込みを始めますか、といったところ。
ただソーシャルディスタンスを保つために、イベントは入場50%制限がデフォ。見る側は快適かもしれんけどイベントをやるとなるとそうは言えない。何よりお金が心配。収入が50%になってしまうため。

ただ我々は絶対に赤字を避けたい。キャパシティ制限で50%しか入れない状態で無理に開催したくない。
会場側も、ベストなタイミングでやるべきと言ってくれている以上、キャパシティ制限が解除され、
お客様が気兼ねなく集まれるタイミングでやりたいよね、と様子見しつつ、今後に向けて演者との調整を行っていた。
ただ、意外と地方に住んでる方のブッキングが多く、果たして東京に来てくれるのだろか?と大悩み。

2021年の夏は、第4波で感染者数増加。フジロック開催が鬼のように叩かれ、某野外フェスでクラスターが発生し、
東京オリンピック・パラリンピックは無観客開催になり、旅行はできないし、居酒屋はまん延防止措置うんたらで
20時で閉店し、酒は出せないし。ソーシャルディスタンスを確保して色んなイベントがちょっとずつ復活していったけど
patchworkが目指している不特定多数の人と交わる空間は不可能。
自分も広島でDJの出演予定があったのだけど、開催数日前で感染者爆発、地方から東京に対する目線が痛かったこともあり(感染爆発してるところから人が来るんじゃないよ!的な)、直前で出演キャンセルしてしまった。
2020年よりはマシだけど面白いことはほぼほぼ無し。しょうもないな。

でも、前述したMusic Unityや電音部の影響もあって、意外と配信から(サブカル系の)DJを知った方が多くて、
この人達をpatchworkに集めることが出来たら面白いなあ、というか集めないとダメだなと思ってました。
でもクラブやってないのにどうやって知り合うんだ?我々はまだ1回もイベントをやっていないし。
昔やっていたパーティーは別に我々の紹介にはならないし、うーん。
もう本気で電音部さんを呼べるかどうかが、ダイレクトに結果を左右する気がするなあ。

デザイン担当のポコさんとグッズの相談をするも、そもそも開催が確定していないので中々動きがない。うーん。

コロナ禍を経てブッキングOKだった人がNGになることも少なくない。再度ブッキング調整。
2年経って欲がデカくなりすぎて、某演者さんにお声がけしたところ返事無し。うーん。

2022年1月開催だと2021年の9月には告知を開催したいと思い諸々調整。
とか思ってたら第5波が来て、ワクチンも摂取状況イマイチで、うーん。
一応8月中は様子を見よう、ということにしたけど好転する気配は一切無し。
お客さんとして想定している層が集まるクラブがちょっとずつ営業再開したものの、お客様は少なめだった。

昔みたいに戻れる訳じゃないってことがわかってきた。でも中途半端にはやりたくない。うーん。
じゃあもういっそのこと開催を大きく遅らせた方がいいんじゃない?冬よりは夏の方が感染症落ち着いてるっしょ。
ということで、2021年9月に涙の再延期決定。これもう何時出来るんだよ。もう。

再延期決定までは少し時間が空いて(このブランクがやきもきした)、2021年の年末頃に
2022年8月13日(土)を抑えた。多分コミケと被るけど、もうやるっきゃない。

そんな中、ageHaのクローズ発表。感染症が原因じゃないけど、うーん。

年末頃はワクチンの効果もあって感染者は激減。いやー予想外しちゃったな。
と思ったら年末年始を経て感染者数爆増。完全に振り回されてしまう。
結果的には延期正解だったわ…。あぶねえな。
でもそんな状況下でも大きめなイベントは開催されていた。例えば俺たちなりのageHaとか。


久々にぎゅうぎゅうに人が入っている現場に来れて感動したけど、まあまあお客さんの声が出てて結構ビビってた。あとageHaが無くなったのが単純に悲しい。現存していたらイベントをここでオーガナイズする未来があったのかもしれない。

1月後半から月イチレベルでMTG。各スタッフが様々な現場や配信をチェックしながら、
本当に8月にイベントが開催出来るのか・開催していいのかというところを様子見。
感触としては開催は行けそうだなといった雰囲気だったので、じゃあ攻めようかと。

そうなったらもう動くしかない。猛ダッシュで出演者陣の最終調整を行う。
電音部さんも出演はOKレベルだったのが、出演者が蔀さんで正式決定。
僕が勝手に「MU世代」って呼んでいるここ1~2年でカルチャーを知り、頭角を現してきた演者もブッキング。
配信から始まったDJカルチャーも良い意味でも練られてきて、成長してきた印象がある。
そういったカルチャーも取り込み、2020年にやろうとしていたpatchworkとは全然違う内容に進化。
みくるサマーでクラブを体験したDJも仕込んで、「流れ」も作った。

ポコさんと密なコミュニケーションを取りながら、フライヤー4種の製作・納品。
スタッフ自作でホームページも製作。
とにかくあまりにも内容がスゴすぎるのではやく告知をしたいなあ!
2年の延期を経た我々のイベントは凄いぞ!と言いふらしたい気持ちをぐっと我慢。

で、2022年4月1日に、開催決定!の告知をするのでした。

#patchwork2022

次回へ続く。


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