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男性のDV被害を報じる産経の記事が酷い...

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先日、産経新聞が自社のニュースサイトで、男性のDV被害を取り上げていた。

男性によるDV被害の相談が急増 相談窓口やシェルター整備されず、相談員の無理解も

男性の被害にスポットライトが当たったのは喜ばしい事だが、記事中にある専門家のコメントにはウンザリさせられる。

専門家は「男は強くなければならないという価値観から相談できない人がおり、相談者数は氷山の一角だ」として、社会の意識刷新が必要だと警鐘を鳴らす。

産経新聞

この専門家は「男は強くなければならないという価値観から相談できない~」と述べているが、この男性の価値観が問題の原因かのようなコメントは何なのか?これは二次加害ではないか?

男性が自身の被害について相談できないのは、(記事にもあるが)男性被害者に対応する相談窓口やシェルターが無いからだ。
相談する場所がないのに、「男は自身の価値観から相談できない」というのは意味不明な意見だ。

「社会の意識刷新が必要」という曖昧な意見も、「男性被害者にはシェルターも相談窓口も不要。みんなで思いやればそれで十分」という男性差別思想が透けて見える。

この専門家は問題の原因を男性差別的な社会構造ではなく、男性自身に求めようとしてる。
つまり、弱い立場にいる男性被害者を追い詰める為に、わざと自己責任を主張しているという事だ。
非道な差別主義者としか言いようがない。

邪推と思われるかもしれないが、素人ならいざしらず、専門家なら男性被害者の置かれている状況くらい分かるのだから、この的外れな意見には明確な悪意があると私は考える。

そもそもタイトルが酷い

そもそも、この産経新聞の記事はタイトルからして酷い。

「男性によるDV被害の相談が急増」では、男性が加害者であると誤読する人が出てくるだろう。

実際、Xの投稿にはその点を指摘する意見もあり、一時はコミュニティノートも提案されていた。大田区議のおぎの議員も仰ってますね。

このミスリードを狙った粗悪なタイトルをみるに、産経新聞の編集部自体が男性のDV被害を軽視しているのかもしれない。

産経新聞は文章のプロが集まる組織なのだから、真面目に記事を作っていれば、このようなタイトルにはならないだろう。

男性被害者に寄り添った記事が必要だ

男性被害者を取り上げた記事には、こうした悪意ないし差別思想が透けて見える記事をよく見かける。
本当に酷い話だ。もっとも、それでも男性被害が取り上げられないよりは断然マシなのだが…

今後、男性被害者により寄り添った記事がマスコミから出てくることを期待したい。

余談:zakzakの記事は良い感じ

余談だが、産経新聞の姉妹メディアであるニュースサイト・zakzakに掲載された記事は、同じ情報を利用しつつ、件の専門家のコメントが省略されており、いい感じに仕上がっていた。

〝男性DV被害者〟が急増 行政の無理解でさらなる苦痛 加害者と決めつけ相談員が怒鳴ることも…相談者は「氷山の一角」

こちらの記事は普通にオススメ。

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