日本の嫌韓の歴史(+しばき隊・在特会) 総まとめ

中川淳一郎氏が上のような記事を発表したものの消化不良気味なので、嫌韓発生の契機となった02年WC以前からネット上の韓国ネタに関わっている私が一度整理してみます。

なお、このnoteは思い出した項目があったら随時更新していく予定です。また、間違いや「アレも忘れてる」という指摘をコメント欄に書いてもらえれば対応したり対応しなかったりします。


1999年 

5月 2ちゃんねる開設 

当時はネトウヨという言葉ではなく嫌韓厨と呼ばれていた。まだ勢力は大きくなくハングル板が隔離板として機能していた

2000年

2001年

1月 新大久保駅韓国人留学生死亡事故発生

線路に落ちた乗客を助けるために、現場に居合わせた韓国人留学生と日本人カメラマンが死亡した事故。韓国人留学生だけを過剰に取り上げ美談に仕立て上げる報道姿勢と、この事故をベースに制作した映画「あなたを忘れない」(事実と異なる内容が多数ある)が批判を浴び、後味の悪い結末となった。

10月 在日医師RED事件発生

2002年

5月 日韓共催WC 

日本の嫌韓はここから始まった。韓国側の不正・横暴とそれを正しく報じないメディアに疑問を持ったサッカーファンが、ネットで検索して「他にも疑問を持った人がいる」と集まりだし、韓国に対する嫌悪感・不信感が共有されることになった。

また、テレビで「韓国やメディアははおかしい」と公言した飯島愛がネットで絶賛されることになる。

6月 Enjoy Korea(通称エンコリ)開設

日韓翻訳掲示板。様々なカテゴリーの掲示板があったが、人気だったのはもちろん歴史板。ハングル板を継承したソース主義を徹底していた。在特会の桜井誠もここの出身。

7月 インターネット新聞JANJAN開設

オーマイニュースより先にサービスを開始した市民メディア。リベラル系記事が多く、コメント欄で突っ込まれるのが日常であった。もちろん韓国ネタ多し。

同月 湘南ゴミ拾いオフ発生

フジテレビの韓国報道姿勢に疑問を持ったハングル板住民が「合法的にフジテレビに嫌がらせをしてやろう」と数百人が集った、日本のインターネット史に残る初の反マスコミアクション。

内容は、「フジの早朝番組で湘南のゴミ拾いイベントを生中継するので、先にゴミを拾いつくして番組が成り立たないようにしてやろう」という可愛いもの。

9月 金正日が日本人拉致を認める

それまで「共和国に対する誹謗中傷をやめろ!」「右翼の捏造だ!」と喚いていた在日朝鮮人が、奈落の底に叩き落された歴史的瞬間。今では「朝鮮学校の生徒に罪はない!」とか「在日朝鮮人は拉致に関係ない!」と言い張ってますが、当時は在日コミュニティに対する取材記事や、朝鮮学校の生徒会長による「日本人は騒ぎすぎ」というコメントが新聞に載っていました。お前ら忘れたとは言わせないぞ。

しばき隊関係では、金明秀が掲示板で「祖国に盲目になっていました」というコメントを出したり(その後何の反省もしてないが)、辛淑玉が拉致を否定していたという過去を日本人は記憶しておくべきでしょう。

2003年

韓国ネタを扱うブログがマニア的人気を集める。剣道・茶道などの韓国起源や盧武鉉の行動などの面白ネタが多いものの、在日強制連行説等のデマを解説するものもあり、「韓国の歴史はおかしい」という認識がネットユーザーに共有され始める。

2月 盧武鉉大統領就任

日本語が堪能である金大中に代わり就任した初の戦後生まれの大統領。基本的には反日ではあるものの、そのコミカルな言動・行動は日韓問わずネットユーザーから愛され、数々のコラージュ写真が生み出される。2ちゃんねるや韓国系ブログの格好のネタとなっていた。現在でも懐かしむ声が多い。

2004年

2005年

7月 マンガ 嫌韓流 第1巻発売

2006年

2月 マンガ嫌韓流 第2巻発売

8月 オーマイニュース日本語版サービス開始

初代編集長は鳥越俊太郎、副編集長は今をときめく青木理。「韓国初のネットメディア」という売り文句に飢えた日本のネットユーザーが殺到し、コメント欄が大荒れ状態になる。インターネット新聞JANJANと共に、「リベラル系の記事にネトウヨがツッコミを入れる」というスタイルが確立する。

2007年

1月 在日特権を許さない市民の会(在特会) 設立

8月 マンガ嫌韓流第3巻 発売

12月 日本を護る市民の会(日護会) 設立

2008年

2月 李明博大統領就任

2009年

4月 オーマイニュース日本語版サービス終了

同月 マンガ嫌韓流第4巻 発売

6月 エンコリサービス終了

9月 盧武鉉大統領 死亡

12月 在特会による朝鮮学校襲撃事件発生

この事件は朝鮮学校を被害者として扱うケースが多いが、加害者としての側面があることも忘れてはならない。

2010年

3月 チーム関西 朝鮮総連京都支部に施設利用申込み

在特会(チーム関西)が「公民館」扱いで非課税措置を受けている朝鮮総連京都支部に施設の利用を申し込むが断られ、後に非課税措置を取り消される端緒となる。

2011年

1月 キソンヨン 猿ジェスチャー事件

キソンヨンがゴールを決めた時に、日本人を揶揄する「猿」のジェスチャーを行い差別的として批判される。しかし「旭日旗があったので興奮してやってしまった」と弁解(当日旭日旗はなかったので嘘)。日本サッカー協会が大甘な対応を行ったことで猿ジェスチャー問題そのものは収束するものの、これ以降旭日旗が韓国内で狂ったように問題視されるようになる。差別加害者である韓国が不問とされ、被害者である日本が旭日旗でその後も苦しみ続けるという日韓の非対称性を象徴すべき事件。テレビや新聞などでこの経緯が説明されることはまずない。

7月 高岡蒼甫「フジテレビは見ない」発言

8月 フジテレビ抗議デモ

2012年

8月 李明博大統領 竹島上陸&天皇謝罪要求発言

02年WCに続く第二次嫌韓ブーム。天皇謝罪発言は一般の日本人を激怒させ、新参者が多数流入することになる。これがリテラシーのない底辺ネトウヨを拡大させる一員となった。

2013年

2月 朴槿恵大統領 就任

同月 しばき隊 結成

同月 在特会関係者の娘が「鶴橋大虐殺が起きますよ!」と発言

6月 男組 結成

9月 東京大行進 開催

同月 男組 添田充啓さんと木本拓史さんが暴行で逮捕される

10月 noiehoie(菅野完)さん 反差別運動募金の着服が発覚

11月 男組 添田充啓さんと木本拓史さんが暴行で逮捕される

2014年

1月 手塚空さん 在特会デモに自転車で突っ込み逮捕される

2月 インターネット新聞JANJANサービス終了

5月 添田充啓さん他男組メンバー10名が暴行で逮捕される

7月 ヨーゲン佐藤さん 逮捕される

同月 添田充啓さん他男組メンバー8名が暴行で逮捕される

12月 しばき隊リンチ事件発生

同月 李信恵さん・エルネスト金さん・凡さんがツイッター自粛

2015年

1月 李信恵さん 「鶴橋安寧」発売

2月 李信恵さん 「鶴橋安寧」出版記念イベント出演中止

3月 マンガ大嫌韓流 発売

同月 男組 解散

11月 MetalGodTokyo 身バレ

しばき隊のMetalGodTokyoなるアカウントが、フェイスブックではすみとしこのイラストに「いいね」を押したユーザーの個人情報を公開するも、逆にMetalGodTokyoの個人情報が特定される。勤務先も暴かれるが、インターネットセキュリティ会社の幹部が個人情報を公開したことで祭りは加速。不倫関係にあった元アイドルとの情けないツイートも発掘され、「れいちん、あけおめ、ぱよぱよちーん」は大流行し「パヨク」の語源となり、英国のロックバンドTheWaterboysの曲名にもなる。

同月 安田浩一 「ネットと愛国」発売

2016年

1月 香山リカさん 在特会へのカウンターに参加

有名な中指を立ててる画像はこの時のもの

4月 李信恵さんの謝罪文流出(しばき隊リンチ事件)

5月 辛淑玉文書流出(しばき隊リンチ事件)

同月 ヘイトスピーチ解消法案可決

同月 しばき隊リンチ事件の現場音声流出

10月 男組 添田充啓さん暴行で逮捕される

11月 しばき隊 チャンシマさん身バレ

同月 女組 解散

12月 朴槿恵大統領 職務停止

2017年

3月 朴槿恵大統領 逮捕

5月 文在寅大統領 就任

9月 TheWaterboys 「payo payo chin」 PV公開


2018年

4月 男組 添田充啓さん 死去

10月 韓国大法院 新日鉄への損害賠償を命じる判決

12月 韓国海軍レーダー照射事件発生

第三次嫌韓ブーム。第一次、第二次とは規模が桁違いで、雑誌やテレビなどで「嫌韓」特集が組まれる。

2019年

1月 男組 手塚空さん落書きで逮捕される

2月 文喜相国会議長 天皇謝罪要求発言

8月 日本人女性が韓国で「チョッパリ」と罵られ暴行を受けるヘイトクライムが発生する

趣味:妖怪ウォッチ