エリンギの観察日記(完) 2019年3月1日
育ててきたエリンギをついに食した。
育てたと言ってもたまに土の表面を水で湿られせるくらいで基本的には何もしていない。
しかし最初から食べるところまで完結できたことには多少の感慨がある。ありがたくいただくことにする。
収穫時を逃したので、こんなにでかくなった。スーパーで売っているエリンギの大きさがデフォルトだと思っていたのでほっといたらこんなに大きくなるんだと驚いた。
いよいよ収穫するぞ!
何か抜き方にコツはあるのかも?と思ったが、ここはなにも考えずに抜いてしまおう。ちょっと力を入れるとエリンギはあっけなく抜けた。
随分立派になったねえ、嬉しいよ、なんて思いながらまな板に。
キノコを洗うな、と怒られそうな気もするけど、収穫の時に土がついちゃったので許してほしい。
切ってみると肉厚な身が現れた。この時点で美味いのは間違いない。
今回はシンプルに炒めるだけにする。ソテーにしていくでー。はい。ごめんなさい。
バター使うとやっぱりいい。
味付けは最小限に塩と胡椒だけ。塩胡椒をかける時、どれだけ高い位置から振りかけることができるかにいつも挑戦してしまう。そして失敗してあとで泣きながら拭くことになる。
完成。キノコって乾燥してるイメージなのに、熱を通したらとてもジューシーになりますよね。
熱々のところを口に入れます。
・・・これはアワビだ!
なんては思わない。アワビなんてそんなに食べたことないから。
でもお世辞抜きで自分が今まで食べたエリンギの中で一番美味しい。プリプリとしていて歯ごたえが半端ない。シンプルにエリンギだけを食べたこともなかったが、単体でこんなに美味しいのか。そうか、そうかと言いながら一人黙々と噛みしめました。
正直、まったく苦労はしておらず、ほっておいてもできたエリンギ。やっと食べることができました。
思えば、何かを最初から育てて食べるところまで行ったのは幼少以来だ。
何かこう、自然の摂理として一連の流れを体感したような気もするが、そんな高尚なことも言えないなあ、と思いました。
そんなわけでこのエリンギのシリーズは完結といたします。
以上エリンギがお届けしました。
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