寝袋

寝袋の詰め方で目から鱗が落ちた

先日、登山に行ってきた。

その際、同行者が行った寝袋の収納方法について、ちょっと目から鱗が落ちたので備忘録として記しておきたい。

テントに泊まるときには寝袋が欠かせない。

僕は二つの寝袋を持っている。なぜ二つもあるかというと耐久温度が違うからだ。

一つは春・夏・秋のスリーシーズンを快適に使用できるもの。これはモンベルの3番という商品だ。定番商品である。

もう一つは冬用の寝袋だ。これもモンベルのもので1番という商品となる。

番号が小さい方がより寒さに耐えられるということだ。

しかし、寒さに耐えられる、暖かいということは、それに比例してダウンの量が多くなる。そうなると当然サイズも大きくなる。

実は1番の寝袋は今回の登山で初めての使用だった。

登山においては、いかに荷物をコンパクトにするかという点も大事なことになる。

そのサポートとしての道具として、僕はスリーシーズン用の寝袋は専用の圧縮袋を持っている。

寝袋を寝袋入れに入れる。それを圧縮袋に入れてベルトで締め上げる。

そうすることでダウンは限界までコンパクトになるのだ。布団の圧縮袋のようなものといえばイメージしやすいだろうか。


荷造りをしていた前日。

てっきり冬用の1番の寝袋も、いつもの圧縮袋に入るものだと思い込んでいた。

まず寝袋入れに入れる。そしてそれを圧縮袋に入れようとしたところ、これがどうやっても入らない。寝袋は寝袋入れに入れると太いウインナーのようになるのだが、そもそも圧縮袋の入り口と直径が全然違いすぎるのだ。

入るはずがない。

僕は圧縮することを諦め、ただ寝袋入れに入れた状態で持って行った。

使えるかなと思って、圧縮袋も着替えの衣類入れに使用した。


夜、食事を終えたテントの中。

同行者に寝袋の準備の出来事を失敗談として話した。

「いや〜、この1番の寝袋。圧縮袋に入れようとしたら全然入らなくてまいったんですよ〜。そのかわり服を圧縮袋に入れたんですけどね」

「ん〜?入るんじゃね?たぶん」

そう言って同行者さんは試しに僕の寝袋を圧縮袋にぎゅっぎゅっと押し込みはじめる。

それを見ていた僕はあっ!と驚いた。

どんどん圧縮袋に収まっていく1番の寝袋。程なくして、かなりきつめではあるがなんと寝袋は全て圧縮袋に収まったのだ。

ベルトを締める。さらに小さくなった。

ほら。と言って僕が持ってきた状態よりかなりコンパクトになった寝袋を見せられる。

何も一旦寝袋入れに入れる必要はなかった。

僕は、寝袋を寝袋入れに入れてから圧縮袋に入れなければいけない、という固定観念にとらわれていただけだったのだ。

なぜこんな簡単なことに気づかなかったのだろう。

今思うと不思議だが、準備をしている時はそんなこと全く頭に浮かばなかった。

今回はたまたま寝袋がそうなったのだけど、この単純な出来事に何か大事なことが隠れていたように思えてしかたない。

こうしなければいけない。こういう順番を守らないといけない。

たぶんそれは絶対ではない。

今回のちょっとした出来事で、何かが上手くいかなかったり、違和感がある時は簡単に諦めるのではなく、一度冷静になって疑ってみることも大事だと思ったのだ。

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