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私とラッキープール、そしてWARP

もう40歳も目前となった私が10代だった頃。
JUDY AND MARYは活動休止に入った。

JAM以外にそうそうハマったバンドも無く、活動休止中にYUKIが佐久間さんとやっていたNINAも特に聴いてはいなかった。

そんな私の、JAM活動再開から解散までの話、そして、しばらくJAMを聴かなかった理由。

酒を飲んだときに、何人かには話したことがある事。

当時の私が考えた事。
あの偉大なバンドと同じ時代に居た人間として、肯定的ではないにしても、当時の事を記しておきたいと思う。

※ちょっとキモい話なので、先に謝ります。
厨二でごめんなさい。

活動再開後のこと

1年間の活動休止を経て、JUDY  AND  MARYは活動を再開した。

2000年2月、
BRAND NEW  WAVE UPPER GROUND
をリリースした。

私が初めて聴いた時の感想は、
『強烈な違和感』
だった。

なんだ これ?

声はYUKIさんの声。
PVを見る限り、他の3人も間違いない。
でも、
「これ、ジュディマリなの?」
と思った違和感は隠せなかった。

次にリリースされた
ひとつだけ
これも同じだった。

上手く言えないけれど、曲に今までのJAMとは違う違和感がある。
上手く説明できない。
けれど、今までと何かが違う。
でも、説明できない。

そのせいか、前ほどJAMにのめり込むことができていなかったと思う。

ラッキープール

そして、
ラッキープール

この曲を聴いた時、私が抱いていた違和感が分かった気がした。

この曲のAメロ

日に焼けた鼻
汗ばむ胸
ぬるくなった 缶ビール

そう。
「缶ビール」なんだ。

「おめでとう」で回し飲みしたのは
「サイダー」

「アネモネの恋」で潰したのは
「缶コーラ」

でも、ラッキープールでは、
「缶ビール」

当たり前の事だけれど、人間は少しずつ大人になる。歳をとる。
YUKIさんの描く世界も少しずつ大人になっていく。

ただ、当時の私は、
「好きだったあの娘は、大人になってしまった」
に近い感覚を抱き、それが今までの曲との違和感として感じてしまったのではないかと思う。

これは、そこまで的外れでは無いと思う。

ラストアルバム「WARP」に恩ちゃんの曲が入っていない理由について公太さんが話したこと。

WHITEBERRYが歌うような曲はいまだにちゃんと書けるが、YUKIが大人になって恩ちゃんが書く曲と合わなくなった。成長していくJAMに合う曲が書けなかった。

私が感じていた違和感は、YUKIさんが大人になったことによるものではないだろうか。

アルバムの事

この後、JAMは「WARP」という、アルバムを残し、解散する。
このアルバムも、私には色々考えさせられるアルバムだった。

ORANGE  SUNSHINE は、J・A・Mの発展させたもの。
MIRACLE DIVINGは、ORANGE  SUNSHINEを発展させたもの。
THE POWER SOURCEは、MIRACLE DIVINGをロック寄りに発展させたもの。
POP LIFEは、THE POWER SOURCEをポップス寄りに発展させたもの、或いは、THE POWER SOURCEにMIRACLE DIVINGを混ぜたもの、と言ってもいいかもしれない。

つまり、
J・A・MからPOP  LIFEまでは、アルバム同士の繋がりが見えていた。

ただ、
『WARP』だけは、繋がりが見えない。

これまでのアルバムのどれにも似ていない。

これも、JAMというバンドが変わっていったことによるのではないかと思う。

当時と今

解散決定の頃は、
もう俺が好きだったJAMとは違う。
同じ人たちが構成する別のバンド

と思っていた。

でも今は、
人は変わっていくものだし、
どう変わっていくかは、その人たち次第。

と思うし、
その変化も含めて、JUDY  AND  MARYというバンドだった
と思うようになった。

当時はあんまり聴かなかったし、JAM自体から遠ざかっていたところもある。
今は、非常に良い曲だと素直に思える。
当時思ったことも否定せずに、良い曲だと思える。

それは、聴き手である私が「大人になった」からだろう。
けっしてそれは、悪いことでは無いだろうと思っている。

記事作成にあたって

本件記事作成のきっかけは、
JAMコピバンの素晴らしい曲と
フォロワーさんのツイートがきっかけ。

スパジャムの皆様。素晴らしいカバーをありがとうございました。

ラッキープール【JUDY AND MARY covered by スパイシー★ジャム】 

ねえさん、ありがとう。
当時を思い出して、書くことを決断できたのはあなたのおかげ。

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