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成長し続けるというphilosophyについて

「人選力」という本を読んだのですが、ちょっと期待していた内容と違ったため…。本について書こうと思っていたのですが、本日はテーマを変えて、「成長し続ける」というphilosophyについてコメントできればと思います。

弊社は2000年に立ち上がり、2002年に私が代表となり経営陣を一新。その後2007年〜2009年にかけて成長が止まり苦しむ経験をしています。そんな最中、リーマン・ショックという100年に一度の経済危機により、倒産ギリギリのところで踏みとどまるという経験をしています。このタイミングで現場に戻りメンバーとコミュニケーションを取っていく中で、その当時掲げていたMVV(いわゆるmission、vision、Value。全社員で作ったもの)が弊社の成長が止まった最大の要因であるということに気づき、本来経営者である自分が責任を持って深く思考していかなければいけないことを放棄してしまっていたことに大きく反省をしました。
その際に経営陣にも相談し、全てを刷新することを決断し、自分の考え方を半年間かけてまとめることにしました。そのときに出来上がったのが現在掲げているMVVの原型である「Neo Career Statement」です。

※一番最初のNeo Career Statementは…。

◆思想:成長し続ける
この3つを我々は成長の定義とする。
①能力の向上
②人間力の向上
③お客様に対する価値の向上
◆5commitment
Venture:お客様の「創造・革新」につながるサービスを提供し続ける
Professional:お客様の「成長」につながるサービスを提供し続ける
Dignity(礼節・品格):お客様の「意欲」が喚起されるサービスを〜
Customer Delight(感動創造):お客様の「記憶」に残るサービスを〜
Excellent Team:お客様の「ニーズ」を先取りしたサービスを〜
◆vision
vision:グローバルに通用するサービスカンパニーの創出
長期vision:2030年9月アジアマーケットにおいて人材サービス分野No.1
第二次vision:2015年9月売上100億
第一次vision:2012年9月新卒採用支援会社No.1
◆Credo
Venture:高い志・目標を持ち、常に創造革新を意識した行動を取り続ける
Professional:自身と謙虚さと誇りを持ち続け、プロとして結果を出し続ける
Dignity(礼節・品格):高いモラルを持ち、笑顔を絶やすことなく仕事を通じて輝き続ける
Customer Delight(感動創造):常に強烈な顧客志向を持ち、満足を超えた感動に値するサービスを提供し続ける
Excellent Team:本気で競い、言い、信頼しあえる、最高のチームであり続ける

通常の会社であれば、「mission⇒vision⇒value」と整理されるものを再上位概念にphilosophyとして「成長し続ける」という内容を入れました。そしてmissionというような概念は当時の自分には持ち合わせなかったため、目の前にいるお客様に徹底的に向き合える会社にしたい、という思いから「missionではなくcommitment」という形にしました。

ちなみに話は戻りますが、成長し続けるという思想はある意味「社是」のようなものでもあり、再上位概念にこれを掲げることが適切かどうか議論がありました。結果、何を最も大切にすべきか、私達の心とはなにか、譲れない想いとはなにか、ということをとことん突き詰めた結果、「成長し続ける」を最上位概念に置くことにしました。

※この「成長し続ける」はベクトルが自分のように聞こえると思いますが、全く違い、上記に書かれている通りベクトルは外を向いています。「成長し続ける」の定義も「お客様(ひいては社会)に対する価値向上を果たすために能力・人間力の向上をし続ける必要がある」と、明確に定めています。
※2021年現在、何度も何度も改定をされ、現在は以下のような内容となっています。https://www.neo-career.co.jp/company/philosophy/

これを掲げた私の想いとしては、人材会社として様々な企業の成長や衰退を見ていく中で「多くの会社が一定程度の規模で成長が止まる(上を目指さなくなる)、ようはどこかで諦めていく」ということが起こっていることに気づきました。これは当然ながら経営者に責任があると思うのですが、どこかで自分たちが掲げているものに対しての解釈を自分たちの都合の良いように変えていってしまうものでもあると思っており、会社が永続している限り常に
・お客様に対する価値向上を果たし続けていく
・社会に対する影響力を高め続けていく、社会によりよいサービスを提供し続けていく
・ひいては永続・成長し続けていく

会社を作っていくためにあえてシンプルに研ぎ澄ました結果「成長し続ける」を掲げるべきだと最終整理されて再スタートを切ったのが2009年。そこから12年が経過し、結果として当社は(まだまだではありますが)売上20億⇒500億強へ成長をし、事業も拠点も多角化されました。ここには何よりも社員一人ひとりの頑張りのうえにあるもの、多くのお客様に支えられた結果だと思いますが、その根幹にあるものは一人ひとりが「成長し続けた結果」であるとも言えます。

時代が変わり、当然ながら掲げていくものも変化させていく必要があります。しかし先日幹部社員に対して取ったアンケートで弊社で最も変えてはいけないものはなにか?という問いに対してほぼ全ての社員が「成長し続ける」と答えました。いろいろな解釈はあると思いますが、そういう意味ではこの「成長し続ける」という最上位概念をより一層ブラッシュアップしていき、次なる未来を創り上げていかなければならないと改めて感じています。

経営において重要なことは、「変えないものはなにか、変えるものはなにか」の取捨選択。21年も経営をしていると色々な想いがあります。たとえば私自身には様々な顔があります。オーナー(筆頭株主)として、代表取締役として、取締役として事業家として、リーダーとして、社会人として、父親として、個人として。

そういう意味では「まだまだ辞めるつもりはありませんが(笑)」今回読んだ「人選力」はそういう目線で買った本。自分がオーナーとして自分よりも優秀な経営者を選抜するときの考え方の本でしたが、今の私ではなく2025年以降に読むと良いのかな?と勝手に読みながら感じていました。

気づいたら長くなってしまいました。3月中旬からYou Tubeチャンネルが立ち上がりますのでぜひ楽しみにしていてくださいね。

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