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名経営者がなぜ失敗するのか Part1

緊急事態宣言がでましたね。

今回の緊急事態宣言においては短期・集中として飲食店の営業が夜8時までというのが取り上げられています。同時に破綻・廃業急増というニュースも飛び交っており、改めて命、経済、様々な議論がかわされる時期。世の中のリーダーたちはまた答えのない様々な意思決定が必要なタイミングが来ています。

▼新型コロナウイルス感染症について(厚労省のページ)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

▼経済データで見る新型コロナの半年
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201116/k10012714171000.html?fbclid=IwAR1PWKpT-AbafJ03UlHWybILYot6vmN05fyMatlTemFWTZ-nQH3nIiWGVqc

楽観的なシナリオとしては2月末までにはワクチンが行き届き、寒い乾燥した季節の1−2月を過ぎ、3月からは少しずつ元に戻っていくということだと思いますが、如何せん今回のパンデミックにおいてはいつ終わりが来るのか、不透明な戦いが今しばらく続くと思います。少なからず影響を受ける弊社としてはこういうタイミングでも生き残ることが出来る経営をし続けるしかないと緊張感を持って経営を続けていきます。

3連休は不要不急の外出は禁止となってしまったため、読みたいと思っていた本をガッツリ集中して読むことにしています。全て読み終わっていないですがこちらの2冊。どちらもかなり分厚く読みごたえ十分です。

・名経営者が何故失敗するのか
・修身教授録

名経営者がなぜ失敗するのか、のほうは7割近く読み進めているので本日はこちらから参考になった部分と、そこに対して私がどのようにアプローチをしているのかをここでは記載しようと思います。長くなりそうなので何回かに分けて展開をします。

企業は大抵4つの局面で失敗する
1,新規事業に乗り出すとき
2,イノベーションの導入や変化に対応するとき
3,M&Aに乗り出すとき
4,競争相手に反撃するとき

→逆に言うとうまくいっている、成長を続けている企業は常にリスクテイクをし、攻め続けているということかなと思います。そもそも世の中の数ある企業は変化を恐れ、リスクを取らず、事業の成熟、衰退を迎え結果として駄目になっていくものです。この本では「名経営者」というタイトルが付いていることからも基本は「大手企業が失敗するとき」という意味合いで書かれており、そういう意味では上記4つの局面において十分に注意をすべきであるという裏返しと読み取りました。

では、失敗の原因とはどういうところにあるのかを更にもう1段ブレイクダウンすると、

1,経営トップが会社を取り巻く事実を見誤ってしまう
2,現状認識の誤りに気づかない
3,社内のコミュニケーションシステムが崩壊し、緊急情報の伝達がされなくなっている
4,社内のリーダーシップに問題がおき、経営トップが経営を軌道修正できなくなっている

これはまさに内部事情によるものであり、
・情報が適切に上に上がってこない
・無意識の忖度がそこら中に起こっており、適切なリスクを経営が感知出来ない
ということであり、更に掘り下げると、最終的に行き着く先は、「風通しの良い風土」があり、その上で「適切な情報が適切に上がってくる仕組み」ということではないかと私は結論づけています。

ここに関しては、簡単なようで非常に難しいことでもあると私は痛切に感じています。弊社においては、

・20年という歴史
・オーナー企業
・多方面に展開されている事業
・3,000人以上の社員
・国内外にひろがる100近い拠点

こうした現状がありますが、特にそれを作り出してきた経営チーム、経営幹部に対する信頼感はそれなりに厚い会社である一方、経営陣の平面的な要素だけが映ってしまい、
・遠い存在
・話しかけづらい存在
・怖い人
・絶対的存在
というような勝手なレッテルが貼られていき、どんどん経営と現場の距離が開いていく感覚というのは少なからず感じており、これがどんどん激しくなってしまったのが成長してきた当社の大きな課題として残っているのも事実あります。

そうした課題から起こってしまった事案も複数あり、改善していくために実は今期頭2020年10月に一つの実験をしました。それが「経営陣のパネルディスカッション(私がファシリテーターを行う)」でした。これをライブ中継で全社員に流したところ非常に好評で大当たりでした。そこから改めて「風土改革」が重要であり、これを解消していくための重要な要素であると考えました。

そこで、「経営陣、各事業部の幹部を立体的に捉えてもらう」ということを目的にいくつかの施策を走らせることにしました。


●にし子の部屋
・各事業本部(各事業本部数百人の社員がいる)の幹部達に対して私がファシリテーターとして、パネルディスカッションをするという企画を今月から毎月実施
●りつ子の部屋(ファシをする広報担当がりつ子という名前のため)
・取締役・本部長を毎回1名チョイスし、社員で囲んだオンライン座談会を実施
●ネオキャリア大学の復活
・成績優秀者、既婚者、小さな子供を持ちながら活躍している社員の話を聞く機会を設ける
●Twitter、note、LinkedInといった発信の強化
・自分が行うだけではなく、社員にも推奨

特にコロナ禍であり、こうした施策は非常に有効だと私は思って取り組むことにしました。これぐらいの規模になってくると、こうした動きをバカにしたりくだらないと思う人もたくさん出てきます。どこまでうまくいくかはわかりませんが、幸い経営陣の合意は取れましたので、1年続けてみようと思っています。効果はまた改めて1年経ったタイミングで伝えられると思いますが楽しみです。

案の定長くなりました。続きは次回。

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