透析専門医試験の対策とアプローチ

この記事では、透析専門医試験における筆記試験対策に使用した資料とその具体的な進め方・勉強の小技・テクニック、そして面接試験の会場の雰囲気と実際の出題、体験した感想を順に紹介していきます。

私自身、試験の対策についてネットで参考になる情報を集めた当時、公開されている情報があまりありませんでした。下記の内容が、これから受験する人たちの役に少しでも立てばうれしいなと思います。

(注)完全に無料で情報へアクセスができるのは望ましくないという判断で一応有料の記事に設定していますが、購入していただいた先生に値段以上のvalueがある内容を書くつもりで執筆しています。

0.試験での成果

私は透析専門医試験の受験時、なるべく「試験対策」にかける時間は短時間に抑えて確実に合格できるように戦略を考えて臨み、結果として、病歴要約は受験者の平均以下だったのですが、筆記試験の正答率は80%に達し、面接試験も無難に乗り切ることができました。

関係者によると、「一般的な受験者の筆記試験の出来」と「病歴要約の出来」はある程度相関しているとのことです。そういった意味では、私は筆記試験でかなり追い上げに成功したといえます。

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試験の合否は、病歴要約の評価、筆記試験と面接試験の評価で決まります。実際、病歴要約は合否に関係しており、上の写真のように評価されていることがわかります。

私は結果が戻ってくるまで、病歴要約はせいぜい足切り程度にしか使われないだろうと考えていたので、結果を見て驚きました。内科専門医などと異なりA4 1枚の要約であり分量が少ないことから正直舐めていた結果とはいえ、あまり手は抜きすぎないほうがいいとは思いました。

ただし高得点でなくとも受かるだけなら、総合内専門医や腎臓専門医などほかの試験のための症例要約をA4にまとめなおす形で十分に対応は可能とも思います。他方、ほかの受験生はそれなりの完成度で提出しているのでしょう、私の結果は平均点よりも低くなってしまいました。この点は結果オーライですが、私は病歴要約については受かればそれでいいという立場です。

私が筆記試験のために実際に下記の通りに勉強に要した時間は、飛ばして進めたこともありますが、総合内科専門医試験が終わってからの3-4週間程度でした。このやり方でやるなら飛ばさなくとも、1か月から1か月半あれば十分ではないかとも思っています。

ただし、今回の記事で紹介するのはあくまで「試験対策」に特化したやり方です。私は、試験対策は試験対策として片づけて、医師としての研鑽はむしろ空いた時間を活用したほうがよいと思っており、そういった考えで試験に臨まれる先生に有益な情報を提供できればと考えています。

以下、筆記試験対策に使用した資料とその具体的な進め方・勉強の小技・テクニック、そして面接試験の会場の雰囲気と実際の出題、体験した感想を順に紹介していきます。

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