この国のフットボールは、はたして自由なのだろうか。
非常に、言葉を選ばなければいけないテーマを書こうと思っている。
200人弱のフォロワーを抱えるこのnote。書きはじめたのが、2018年の10月。その3ヶ月後にはじめたJsnapsというフットボールカルチャーコミュニティ。
ゆるやかに続けてきて、800人強のひとにフォローされるまでになってきた。なにより一緒にやっているみんなに感謝したい。
このコミュニティをはじめたきっかけは、海外でムーブメントが起こっていたサッカーのユニフォーム×ストリートスナップを日本でもやってみたいね。なんて話からだった。そしてすでに同じ活動をやっている方が界隈にいたから、我々はJリーグのユニフォームを衣装にやろうかと舵を切った。あくまでそれは、海外のフットボールカルチャーの真似でしかなかった。なにか強いメッセージを載せるわけでもなく、ただ、海外のムーブメントを日本風にして撮影をするだけだった。
Jリーグのファンのマジョリティにもある程度ウケるんだろうなぁとは思っていた。
現在、Jsnapsは少しスタイルを変えた。詳しくはみてもらえばわかるが、より国外にむけた発信を意識するようになった。目まぐるしく変わるカルチャーのムーブメントがJリーグのサポーターにハマらないと感じたからだ。そもそもユニフォーム×ストリートスナップすら古いと感じる今、明らかに海外に向けて発信した方がリアクションもあるし、新しい情報が入ってくる。
ではなぜハマらなかったのか。考察していくうちに、インターネットがもたらしたとある村が見えてきた。
◼️村社会
なにかを批判する意図はない前提で。
Jリーグのサポーターは端的にいうと、
とてつもない村社会にいる。
浦和レッズの杉本健勇選手が会員制コミュニティを発表したとき、批判と冷笑が殺到したのを覚えている。たしかにシーズンの成績がよくなかったかもしれないが、あなたの批判が新しいアイデアを潰していることも考えなければならない。
ソーシャルメディアが発達するまえ、Jリーグの主な話題はブログか2ちゃんねるで行われていた。ぼくはその頃からJリーグの移籍情報をみるためにそれらにアクセスしていた。選手の契約情報が新聞よりもはやく流れる「ら」スレには古きよきインターネッツがあった。発達したネットスラングと、内輪ノリ。面白かったが、まぁ爽やかさのない場所だった。
時はすこし進み、Jリーグサポーターの主戦場はTwiterになった。そこではいかに色々な角度からJリーグを楽しむかが追求される。ある界隈ではマスコットを愛し、ある界隈ではスタジアムグルメのレビューを行う。ついにエアJリーグという架空の試合を楽しむようにもなった。ネットの中で爆発的な熱狂を生み、ムーブメントを起こし、消費することができる。さらには異なるクラブのサポーターでも共通の楽しみがある。おそらく世界に目を向けても相当稀なファンカルチャーだと思う。
こーゆー風にゴミ捨てて帰ったり、平気で土足で椅子に座るやつはどんな教育してんだよ（（
— えだまめ➹➹➹ (@mame_sanfrecce) November 17, 2019
子供も沢山いるんだし、一人一人が意識持って試合観戦しましょうよ.......
ホームスタジアム汚されるのはうぜぇなぁ#daihyo #u22 pic.twitter.com/C5VESlGSAR
ただ一方で、若い女性サポーターを揶揄したり、椅子に立ち上がったサポーターを必要以上に罵倒したり、ユニークなフラッグをユニークと捉えられない側面もある。そしてなにより、新しい、外から来たものが素直に受け入れられる世界ではない。これは当事者にならないとわからない。
批判されるコンテンツは、海外では当たり前かもしれない。
それこそがフットボールかもしれない。
ただ、それはJリーグのノリにあっていない。
そんな意見を頻繁に見かける。
そうか。
もしかしたらJリーグのサポーターは、
フットボールより、
Jリーグが好きなのかもしれない。
そんなことを時々考える。
なぜ海外との比較を無意味だと思うのだろうか。
なぜ新しいカルチャーを拒絶するのだろうか。
なぜ海外のルールはJリーグのノリに合わないのだろうか。
そろそろ議論してもいい気がしている。
世界のルールは変わっている。いまも、この瞬間も。
今期ナイキジャパンが主導で発表した鹿島、浦和、広島のプロモーションがなぜ日本で受け入れられなかったのか。ブラジルと一体なにが違ったのかを考える必要がある。サプライヤーのセンスで片付けるにはあまりにも安易な気がしている。
フットボールという大きな枠のなかでなにかしたい人がいるとして、既存のコミュニティに批判をされ潰されるのはあまりにもったいないと思う。そしてなにより自由に表現できないプラットフォームに未来はない。たとえそれが村の外であっても。
面白がってくださる日本人がいることもよく知っている。だからJsnapsは活動がつづく限り、新しいものを作りたいなぁと思っている。
私たち自身も、大好きな音楽で、笑ったり泣いたり感情を揺さぶられたりしてきたから、音楽と通せば重たくなく、想いを絶対に伝えられると思って。
ユウキ / CHAI
いいこというじゃん、CHAI。フットボールも全然同じだと思うよ。
あれ、ブルーノメンデスのあの子達、なんで叩かれてたんだっけ？？
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