命を救ってくれたラジオ

SCHOOL OF LOCK!というラジオ番組がある。15年続くこの番組。私は10年前、寝るためにラジオをつけた。その直後、ラジオから、あのギターチャイムが鳴り響いた。

忘れもしないあの10年前の夏。

私は小学校6年間いじめを受けていた。典型的なハブられかたをして、不登校になった。夏休みに入り、日が暮れるのが遅くなったあの日。祖父からラジオを貰った。小学校2年生。ラジオなんて全然わからなかった。祖父がクラッシックを聴いていた、というだけのラジオ。色々触っていたら、夜10時のあのギターチャイムが突然鳴った。喋っていたのは、とーやま元校長と、やしろ元教頭。
気づけば「また明日!」と言っていた。

明日もあるんだ、聴いてみようかな

そんな軽い気持ちで、次の日も、その次の日も、、、気づけば夢中になっている自分がいた。

またいつものようにラジオをつけた。
電話に出た女の子が「死にたい」と言った。
私と同じようにいじめられていて、学校に行きたくない、生きていても意味が無い。いっそ死んだ方がいい。と泣きながら言った。
私も当時は「死にたい」「生きている意味がわからない」と毎日のように思っていた。その方が楽だし、だれも傷つかないと心の底から思っていた。
とーやま元校長がその女の子に言った。

「死なないでくれ、俺たちが悲しいから。親だって悲しいだろ」

その言葉を聞いて、女の子は黙り込んでしまった。逆電にも出ていないし、ただ放送が流れてただけなのに、自分に言われたような気になって「生きよう」と思った。あの放送がなければ私は今いないと思う。命を救ってくれたラジオ。


そんなこんなで、気づいたら10年経っていた。教頭が変わり、退任し、4月から新しくなった。次は、さかた校長・こもり教頭が、リスナーの命を救う存在になって欲しい。今いじめられてて「死にたい」とか思ってる人も、この番組を聴いて、少しでも「生きよう」と思えたらいいと思う。

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