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「中村仲蔵」感想続き

続きと言うか、シネマ歌舞伎刀剣乱舞の感想を書きながらあらためて感じたことなど。

「舞台 中村仲蔵~歌舞伎王国下克上異聞」を「歌舞伎と比べたらあかんよね」とはずっと思ってたけど。でもやっぱり歌舞伎を見たら、それもある程度現代劇に近い感覚の新作歌舞伎を見ると思い出すし比べてしまう。

全然違う。

「中村仲蔵」は、いいお芝居だったし感動もした。
何ちうか、エモさ?は歌舞伎以上だった。
でもなぁ、やっぱり紛い物感はイナメナイ。
すっごくいいお芝居で私がいちばん好きな俳優·藤原竜也が熱演していたというのに、手放しで絶賛する気持ちになれないのが辛い。

舞台「中村仲蔵」の気の毒なところがもうひとつ。
同じ脚本家が同じ中村仲蔵という実在した人物を扱ったテレビドラマが先行してあって、どうしてもそれと比べてしまう。
テレビドラマの方が面白かったんだもん。

同じ中村仲蔵テーマでも、テレビと舞台では違う話でした。
舞台を見るまでは同じ話かと思っておりました。
テレビドラマ「忠臣蔵狂詩曲No.5 中村仲蔵 出世階段」は、講談·落語で口演される「中村仲蔵」に近いものでした。
2月に舞台を見に行く前にストーリーをおさらいしておこうと思って、YouTubeで林家染二師匠の噺を見ていったのです。ドラマ版とほぼ同じ話でした。恋女房·お岸に励まされ叱咤されて芸を極める人情噺。
ドラマでお岸を演じた上白石萌音ちゃんが良くってね♥️
元が落語だからというわけでもないのでしょうが、ドロドロした話でも何だかちょっと軽みというか、おかしみというか、そういうのもあって。
自ら名題役者の中村勘九郎さんがまた、そういう落語の登場人物のような人を演じるのが上手い。大河ドラマ「いだてん」のような。
舞台版には仲蔵の女房は出てきません。
ドラマ版よりも純度の高い感じで芸に憑かれた男の業が描かれていました。
そして芸に憑かれた男の業を演じるのに藤原竜也ほどふさわしい俳優はいないよねぇとも。

でも。

ドラマの藤原竜也は、めーーーーっちゃ良かったんですよ。

出番は少ないけど、ほんの一瞬の邂逅で、主人公仲蔵の運命を変えてしまう、謎の侍。
舞台でも同じ役どころの謎の侍は出てきて市原隼人さんが演じてるんですが、別に謎じゃなくて名前も出自も劇中で出てきました(中村仲蔵の方は侍の素性を知らないという設定でした)。

やはり舞台で熱演していた高嶋政宏さんも、ドラマでの役柄の方が良かった。

とりとめのない文章になってしまいました😅

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