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そもそも、○○ってなんなん? -DTMの用語解説 その弐 ☆

その壱の続きです。モデル化がこのテキストの基本姿勢です。

そもそも、プラグインってなんなん?

DAWが白いキャンバスで、MIDIやプラグインがお絵描きするための筆や絵の具というイメージでいいんじゃないでしょうか。

プラグインは絵の具と筆

DAWにドラムとかシンセとかギターとかボーカルとかさまざまな具材を乗せていく、それがDTM(音楽つくりましょ)なんですよ。

プラグインには音を鳴らすものと音を加工するものがあります。音を鳴らすものが食材で、音を加工するものが調理方法や調味料ですね。

そもそも、プラグイン買わなくていいんじゃないの?

はい、買わなくてもだいじょうぶです。DAWに最低限のプラグインが入っています。MacのLogicあたりは特に追加しなくてもまったく問題ありません。要は、

DTMは課金ゲーム

DTMは課金ゲーム!

なんですわ。いろいろな絵の具を欲しくなりますし、筆もいろいろ買ってしまいます。アプリ課金というより、ゲームセンターのアーケードゲームを自分の部屋に置いていく感じが近いと思います。アプリの課金と違って、ハード機材は場所も取るんですよ。

無課金でも音楽つくれます。でも、ニンゲンには欲望ってものがありまして、課金しちゃうんですよ。憧れているミュージシャンがつかってるシンセのプラグイン欲しくなります。有名な海外スタジオをモデルにしたプラグイン欲しくなってきます。まあ、そういうことです。

ただですね、課金したからといって強くなる(上手くなる)わけじゃありません。

そもそも、VST、AUってなんなん?

プラグインの規格です。各DAWに対応しているプラグインには規格があって、それがVSTやAUなんです。VSTはアルファベットの隣に数字が付いていたり、AUはAudio Unitと書いてあったりしますが、まあ、気にしないでください。

例、
Apple GarageBand (Mac)   AU対応
Cubase  VST対応
FL Studio AU、VST対応

規格 対応しているゲームでしか遊べない

例えると、これまたゲームと似ています。1つのゲームでもNintendo Switch版があったり、PC用にもつくられていたり、スマートフォン向けアプリも販売していたり、まあ、そういう感じです。

おこぼれ話その5

規格統一しろよ!と思いますよね。

VSTは元々スタインバーグ社が始めた規格で、AUはApple製。今は少しずつ両方対応のDAWが増えてきて仲良し仲良しになってきましたとさ状態です。他にもAAXという規格がありますが、こちらはPro ToolsってDAW専用と思っていいでしょう。廉価版がなくなってしまったようなので、初心者にはおすすめしません。

そもそも、イコライザーってなんなん?

低音から高音までの微調整につかうエフェクト(プラグイン)です。

こんなん

いろんな種類があって、下のコンプレッサーで説明している「色付け」的な役割をさせる場合もあります。

そもそも、コンプレッサーってなんなん?

でこぼこした音を均してくれるエフェクト(プラグイン)です。

3つの音(ニンジン、トウモロコシ、キュウリ)

均す。この表現、今ひとつピンときませんよね?

例えば、3つの音があるとします。ニンジンとトウモロコシとキュウリです。キュウリが長すぎますね。なので、キュウリを頭を少し齧ります。そうするとトウモロコシと同じ長さになり、全体のバランスが取れます。逆に、ニンジンは短いです。なので、びょーんと横に伸ばしてあげます。これでさらに全体のバランスが良くなります。

意味不明?
すみませんw

例えば、「ばかー!」と叫んだとしましょう。「ば」と「か」、それに「ー!」と伸ばす音には強弱が付いていると思います。そのまま使うと「ば」が不自然に小さく聞こえたりするんです。そこでコンプレッサーで音を均してやると、聞いている側にとって自然な「ばかー!」にできたりします。

コンプレッサーには「色付け」としての役割もあります。料理で言うところの隠し味ですね。デジタルっぽい音にアナログ風味をまぶしたりするのが一般的なやりかたでしょうか。

また、コンプレッサーと似た役割をするリミッターというエフェクト(プラグイン)もあります。リミッターは音の大きさを抑制してくれます。例えば、ラジオ番組などで話している人が絶叫しても音が割れない、などに使用されています。

そもそも、コンデンサーマイクってなんなん?

コンデンサーマイクを使えば「キレイ」に音が録音できます。

ダイナミックマイクというものもあるのですが、録音にはコンデンサーマイクの方がイイです。

コンデンサーマイクは「キレイ」な音が録音できる

「ふつう」に録音できればそれでいいんじゃないの?

そう思われるかもしれません。録音という行為そのものが実は「ふつう」ではないのです。プロの録音は専用のスタジオでやります。これ、「ふつう」の空間じゃないですよね。世の中にあふれている音楽のほとんどが「ふつう」ではない録音でつくられたものなんです。

そもそも、「キレイ」な音ってなんなん?

さて、その弐のメイン項目です。最も重要な話だと思ってください。言い切りますね。

「キレイ」な音とは極限までノイズが少なく、低音から高音までバランスよく含まれた音のことです。

例えば、ボーカルをコンデンサーマイクで録音したとしましょう。結構、ノイズを拾います。エアコンやPCはノイズの宝庫ですからね。あとでプラグインを利用してノイズを消去することも可能ですが、録音時に気をつけるのが重要なんです。コンデンサーマイクの性能(お値段)によっても、かなり録音された音が異なってきます。つまり、沼ですw どこ基準で「キレイ」な音とするか、個々が判断していくことになります。

例えば、プラグインシンセ。DAW上のデジタルなプラグインでも「キレイ」な音は重要視されます。音を汚すことはいくらでも可能です。つまり、

上流の水は不純物が混ざっていない方がいい!

音はキレイ!がいちばん!!

ということなんです。下流に流れていくと、どうしても水(音)は汚くなります。音で言えば、劣化ですね。なので、できるだけ「キレイ」が要求されると理解しておいてください。

おこぼれ話その6

「キレイ」とは言っても限界があります。自分の環境(お金や部屋)に合わせて、いろいろと工夫するのがベターです。「キレイ」は沼ですから。

そもそも、サンプリングレートとビットレートってなんなん?

細かい説明は一切しません。

サンプリングレートとビットレートのどちらも数値が大きければ「キレイ」な音。

この理解でだいじょうぶです。参考としてCD音質は44.1kHz/16bit。これがひとつの基準ですね。PCの性能が上がっていけば、この基準は上がっていくと予想されます。

CD

そもそも、ミキシングとかマスタリングってなんなん?

ミキシング(ミックス)は全体のバランスを整えて、ひとつひとつの音をつくっていく作業です。いっぱいあるトラック(バラバラの素材)を最終的に2ミックス(要はステレオ)の音にしてあげます。

ミキサー違いだけどそれほど間違ってはいないw

マスタリングはミキシングされた音をそれぞれの場所に合わせてあげる最終チェックみたいなものです。例えば、YouTubeにアップするPV用とか、Spotify配信用とか、かなり端折った説明ですが、そういう感じです。

職権乱用PV。銀杏にしてはイントロ前が短い方かも。他のPVではもっと長いやつもあります。極端な例ですが、分かりやすいと思うので挙げてみました。


そんなところで。リクエストがあれば、その参、つくります。

投げ銭♥