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語り部は海より詠う
君のことは彼から聞いている。
大丈夫。問題は無いさ。なんだって、僕がついてるからね。
しかし、君もつくづく面白い。
僕のことを受け入れてくれるなんて。
状況も状況だけに仕方がない面もあるけどね。
こんな見てくれでも安心してよ。
なんたって、一応陸と海を受け持っているんだ。
さて、果てまで行こうか。全速力で。
キュイイと鳴いて、彼は海を割るような速度で走った。
新月が照らすブランコ
そこにいた猫は日が暮れてどこかに行ってしまった。
孤独は嫉妬を生み、嫉妬は次の孤独を生んだ。
僕はサヨウナラも言わずに、独り、公園のブランコに座っている。季節の間、特有の生暖かい空気が肺を満たす。
まだ帰れない、家族が笑顔で待っているから。
見上げると新月が見えた。なぜ僕を照らしているのだろう。嫌味かな。
夜、24時。男はもう居ない。空気は澄み始めたが、ブランコの座面はま
明日から今日にかけての発着便
ある子を思い出してはポロリと滴が落ちる。そして、頭の中がぐるぐると回り始めるんだ。
あーすれば、こーすれば、たら、れば。
自分なんて蚊帳の外なのにね。不思議だね。
目がヒクヒクとるけれど、寝れないことがわかっているからこうして文字を紡ぐのさ。
届かないこの想いをどうか自分の外へ押し出せるように、この髪も後で紙飛行機にして朝日へ目掛けて飛ばす予定。
明日なんてなくてもさ、今