見出し画像

高橋勇成 w/小野雄大『友愛数 vol.(220,284) 』@福島かいじゅうたちの森 (2024.3.30.)

高橋勇成さん(paionia)と小野雄大さんのツーマン弾き語りライブに行ってきました。
会場は南福島のカフェ、かいじゅうたちの森。うしろが全面窓になっている解放感あるカフェで、夕方から少しずつ暗くなっていく窓の外、流れていく車のヘッドライトの光を見ながら聴く弾き語りはとても心地よかった。
あと音響がめちゃくちゃよくて! すばらしい環境でお二人の歌とギターを堪能しました。


小野雄大さんは初めましてでした。歌声と陽のオーラに圧倒されたし、客席を巻き込んでいくパワーがすごかった。
そして帰宅後アーカイブでじっくり聴いたらまた全然印象が違って、寂しさとかしんどさも飲み込んだ、あるいは包み込んだ上での明るさ、優しさに泣きそうになりました。

今のところ特に『ミラクル』『東京』『君の追い風』が好きです。これからもっと掘っていきたい。


高橋さんの歌をナマで聴けたのは去年の12月以来で、1曲目『跡形』がはじまった瞬間にあーこれがずっと聴きたかったんだって思いました。直接沁み込んでくるみたいな声と言葉。

高橋さんが歌い始めるころにはあたりも真っ暗になっていたので、ひとつ灯るスポットライトの中で歌う高橋さんが『dominant』の「明かりのない六畳間にあなたが灯る」という歌詞に重なったりとか。

カバー曲を聴けたのも嬉しかったです。
特に高橋さんの出身地である福島で聴いた、同郷の菅波栄純さんのTHE BACKHORN『未来』がよかった。あとで演奏されたpaionia『今にとって』にも通じる、雪国のしんとした美しさを感じました。

『未来』の次の曲は、福島で震災を経験したときのことをもとに書かれた『東京』。
この歌を未だしっかり受け止められている気がしなくて、でも聴くたびにいろんなことを考えます。大事にこれからも聴いていきたい歌、ここで聴けてよかったです。


それから未音源化曲『窓際』も聴くことができました。
以前配信ライブで聴いたときに何だこれは!って、すぐに大好きになった曲。温かい幸せだった時間とそれが今はもうない寂しさと、それでもそのときがあってよかったみたいな感じ、あと「不安も連れていくよ 優しくいれるように」という歌詞がとても好きです。
ずっとナマで聴きたいと思っていたので嬉しかったし、いつか音源化もされたらいいなと思います(欲張り)。

どれも好きな曲しかなくて、あっという間に時間はすぎて、「最後の曲です」と演奏されたのは『わすれもの』。

この日の会場は郊外にあり電車の本数が少ないため、曲が終わると高橋さんはすぐギターを下ろして「みなさん帰り大丈夫ですか」と時間を気遣ってくれましたが、こんな最高のライブでアンコールが起きないわけがなくて、急いでもう1曲歌ってくれました。

「明るい曲で終わります。曲調は明るくないですよ? ただ希望しかない」って始まった『小さな掌』。
しみじみとした優しさ(「優しさなんていらないから」って言ってるけど)に満ちた曲。久しぶりにライブで聴けて嬉しかった。


無事新幹線にも間に合い、地元に帰ったら早めに咲いてる桜の木があって、それを見たとき脳内にこの歌の「ありがとう光が溢れて あなたに逢えて明日に花が咲いた」というところが流れてきて、こんな美しいことある?(いやない!)ってなりました。

ひさしぶりに聴けた高橋さんの生歌はやっぱり最高で、改めて出会えてよかったですし、これからもずっと聴いていけたら嬉しいです。

セットリスト

跡形
手動
終わらない歌が終わる日
dominant
戦争が夏でよかった
(前野健太 cover)
未来
(THE BACK HORN cover)
東京
そのまま
浪人
今にとって
窓際
人の瀬
わすれもの
en. 小さな掌

(※戦争が夏でよかった(前野健太 cover)はapple musicになかったので入っていません)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?