見出し画像

日経平均株価が史上最高値を34年ぶりに更新した

 2024年2月22日、日経平均株価はバブル経済絶頂の1989年12月に付けた終値ベースの最高値(3万8915円87銭)を34年ぶりに更新した。
 バブル景気は一般的に1991(平成3)年2月に終わったとされているので、その後、最高値更新に34年もかかったことを考えると感慨深かった。
 
 1989年はどんな年だったのか。国内では昭和天皇がご逝去され平成時代が始まり、消費税がスタートした。国外ではベルリンの壁が崩壊し、中国で天安門事件が起こった年だった。
 当時、私はまだ子供あり学生で株価のことはまったく記憶に無いが、1989年の上記のニュースは30年以上経ってもよく覚えている。私の家はごく普通の九州の一般家庭であったが、バブル景気で沸いた感じはしなかった。まだ子供だったから働いているわけでもないからなのか、TVの画面には1万円を片手に振ってタクシーを止めようとする人々や、地上げ屋のニュースは東京等の大都市圏の他人事として見ていた気がする。そんな感じでバブルの実感を当時は感じず、バブルの恩恵を受けられたのは、金融、不動産、メディア関係等の一部だけではないだろうかと思えるほどに。
 2024年はまだ始まったばかりであるが、国内では年始から震度7の能登半島地震があったり、羽田空港で日航機と海上保安機が衝突炎上したりと、波乱の年明けに。世界ではウクライナとロシアの戦争開戦から2年が経ち、昨年10月から始まったイスラエルとパレスチナの戦争というか紛争が今も続いている。
 また、生成AIの利用の急速な拡大を背景に半導体大手のエヌビディアの株価が上昇し時価総額が、初めて2兆ドルを超えて日米の株価上昇の要因になっている。

 今後の30年、日本はいつまでも失われた何年というマインド転換して、上昇していって欲しい。30年後は想像が付かないけれど(そもそも私は生きているのか…)少なくとも貧しい国にはなって欲しくはないかな。
今後、良い方向に向かった日本と悪くなった日本をちょっと想像。

 良い方向に向かった日本。
日経平均株価が史上最高値後も、インフレが適度に進みデフレからようやく脱却。商品価格も徐々に上がっていき、収益が良くなった企業はインフレ以上に給料アップが進む。また時代遅れとなった生産性の低い企業は軒並み倒産したが、その人材は他の生産性の高い企業に流れる。デジタル化も進み、社会保障や医療制度の無駄にもメスが入り世代間格差が是正され将来に対する安心感が広がり、少し出生率も上向く。日本でもイノベーションが起こり、経済状況が回復し世界の時価総額のトップ10に日本の企業が入るぐらいになったため、他国からの優秀な人材が集まり、人口減少は緩やかなものになっている。

 悪い方向に向かった日本。
日経平均株価が史上最高値後、コストアップによるインフレは進んだが、商品価値・人件費を価格に付与できずデフレに戻る。価格が上がらないため、給料アップも進まない。また生産性の低い企業は国の補助金(=国民の税金)により産業の転換も進まず、給料も上がらず、税金だけが上がり貧しい人々増えた。時代や世界から望まれる生産性の高い企業への人材も不足し日本ではイノベーションも起こせなかった。デジタル化もなかなか進まず、生産性が低いため、人材不足でも薄給で働く人が増えた。社会保障や医療制度の無駄にもメスが入らず、社会保障費は上がる一方。世代間格差もあまり是正されず将来に対する不安感が広がり、未婚者が増え出生率も下がり続けている。日本は生産性の低いままで、給料も上がらず貧困層が拡大、経済状況も上向かず世界GDP20位程度に後退してしまった。給料の安い日本には他国からの働き手も来ず、増加する税金・社会保障費にあえぎ、介護の人手もままならず、稼げる人は海外に流出し、人口減少も急激に減っている。

 日本が悪い方向に向かわないためには、生産性を上げていくしかない。
商品価値を高め、ちゃんと価格を上げていくこと。インフレ以上に給料が上がっていくこと。人材の流動化を止めないこと。デジタル化を進め進めること(マイナンバーカード反対している場合じゃない)。再分配の適正化、世代間格差の是正、etc。一杯やることあるよー。

 2024年から30年経って振り返った時に、あれから日本はここまで来た!というふうに思いたい。その過程で氷河期世代も報われるといいな。

 そんなことを考えながら、またね!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?