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今いちばん欲しい物

不二家100周年のペコちゃんミルキー缶が欲しい。550円で中に9粒ミルキーが入っているだけなのだが、ケーキそっくりの缶がかわいくて小物入れにしたい。

しかし、不二家の店頭売りのため、遠くまで買いに行くかメルカリで買うしかない。メルカリでは1,300円程度で売られていた。送料手数料儲けで定価の倍以上の値段をつけないと転売ヤ―は儲からないのか?

どう考えても、いらなくなったから売るのではない。4/22から販売されていてヤフーニュースにも取り上げられて「かわいい、欲しい」と思っていたが、どうしても欲しい必要なレベルではなかった。

しかし、昨日叡王戦1局で、挑戦者の出口くんが午前のおやつに頼んだ。叡王戦ブログの写真は小さくて、その可愛さが分かりにくかった。出口くんは自分のためではなく、奥さんへのおみやげのために頼んだと私は思った。その配慮がとてもうらやましく、欲しくてたまらなくなった。

藤井五冠は春摘み苺のドルチェと生ミルキーを頼んでいて、テレビではこちらの映像ばかり流れている。

私は意を決して、一番近い20キロ離れた不二家に向かった。買えなくてもnoteに書けばいいし、ケーキ食べればいいし。

運転が好きではないので、いつも半径5キロをちょろちょろ走っているから道も知らないし、遠出もしないし、ドライブに至っては何が楽しいのかも分からない。

そんな出不精が、心躍らせながら不二家に着いた。店内をぐるっと見てもミルキー缶は飾られていない。店員さんに尋ねた。「当店では取り扱いがなく、県内では〇〇と△△で売っていますが、将棋で取り上げられて、本社で終売となり、売り切れているかもしれません。本社の方針で追加生産したら、入荷される可能性があります。」

私は甘く見ていた。挑戦者の注文では影響力はないと踏んでいた。去年はコロコロしばちゃんが全国で売り切れた。不二家はクリスマス以外の販売戦略として叡王戦のスポンサーとなり、宣伝効果は将棋ファンの枠を超えた。

これはもう、運命だ。できる範囲のことをして手に入らなかったのだから、あきらめてショートケーキを買って帰ろう。メルカリで買うより、遙かに有意義な時間を過ごした。