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ステートメント❗️2

目に見えないものについて考える時間の、現実から遊離し、世界で一人ぼっちになったような感覚を描き出すことを目指している。

全ての事象が真実である現実世界から離れ、人間の内側の世界に潜ると、そこには”ような気がする”、つまり主観の世界が広がっている。
現実世界の事象を認識し、心で処理し、外の世界に表現をする。
人間の内側を通過した事象は真実の姿を歪められ、その人なりの意味や文脈に書き換えられてしまう。
強い衝動を何度も処理するたびに、世界の捉え方が歪んでいく。
歪む過程を追体験するうちに、衝動の正体を俯瞰的な視点で見られるようになっていく。歪みが洗練されていく。

ひとそれぞれ歪み方も歪みの強度も歪みの自覚も異なるがゆえに、他者に自分の歪みを正確に伝えることもできないだろう。
自分自身の中に閉じ込められたかのような、誰もが感じる感覚を、私の場合の“ような気がする”として絵に描きたい。
一生制作を続けることを通して、歪みの変化を追い続けたい。

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