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【舞台千と千尋の神隠し】〜その向こうできっとあなたに会える〜



2022.4.17
梅田芸術劇場にて、【舞台千と千尋の神隠し】を観劇してきました。
昨年、上白石萌音さんのHPで発表があってからこの日が来ることをどれほど待ち望んだことか。
ジブリ、映画、舞台、豪華な俳優陣、ジョン・ケアード……などなど、各方面のファンが、「あの千と千尋が舞台化!?」ということにざわめいたことでしょう。
チケットもなかなかの倍率で、即完売。
わたしは幸運にもFC枠で手に入れることができました。


そんな貴重な舞台を観劇できたこと、そこに油屋が、千尋とハクが、リンと釜爺が、湯婆婆やカオナシが存在していたことを忘れないために書いておこうと思います。


※舞台の内容に触れる前に、当日のグッズ販売と座席について、これから観劇される方の参考になるように少しだけ書いておきます。


私のタイムテーブルはこんな感じでした。
11時15分 劇場に到着、グッズの列へ
11時30分 グッズ購入完了、トイレの列へ
11時40分 着席
12時00分 開演

グッズ販売スペースは長蛇の列でした。
欲しいグッズはネット購入していたので、ご当地ピンズ(タイトルの画像参照)と、帝劇公演の写真が追加されたパンフレットのみ購入するため、列に並びました。
パンフレットのみであれば、二階でも購入できます。
パンフレット以外のグッズは一人一点ずつという案内があり、11時15分の時点で豆皿全種と巾着はすでに完売。
ご当地ピンズもその後、開演前には完売となりました。


座席は二階席の二列目。
FC枠といえど二階席か……と少し落胆しましたが、今回ばかりは、週末公演のそれもマチネ。
劇場内に入れるだけありがたいと思わなければいけません。


ナイツテイルの時も同じような座席でした。
どちらもセンター寄りだったので舞台が見切れることはなかったけど、肉眼で演者の表情はギリギリ見えま…………せん。笑
その点をナイツテイルで学んでいたので、今回はオペラグラスを持参。(10倍)
千尋の悲しい表情も、弾ける笑顔も、見ることができました。小道具類にも目を凝らしました。
照明や舞台装置の変化を観るときはそのまま、細かい表情を観るときはオペラグラス、といった感じで観劇しました。
(隣の方と同じタイミングでオペラグラス使ってたのは少し笑えました。)


観劇後は、規制退場。
一階席から2〜3回だったかな?に分けて、続いて二階席を2回に分けて退場となりました。(三階席はわかりませんがおそらく二階席と同じタイミングだと思います)
外に出れたのは終演後15分ぐらい経ってからだったかな?(体感で)



※この先から舞台の内容について触れます。
ご自身の観劇、配信まで知りたくないという方はご注意ください。









さて、開演の12時少し前、会場には観劇の際の注意アナウンスが流れます。
聞いたことのある声……声の主は、釜爺こと田口トモロヲさんでした。
もう、プロフェッショナルです。ピアノの効果音が聞こえてきそうです。笑
なんて贅沢なんだ……と思ってるうちに、開演。


私が観劇した回のキャストは以下の通りです。

千尋・・・上白石萌音
ハク・・・三浦宏規
カオナシ・・・菅原小春
リン/千尋の母・・・如海風
釜爺・・・田口トモロヲ
湯婆婆/銭婆・・・朴璐美


まずはあのドライブのシーン。
少ない小道具で再現されていました。
ここでまず驚いたのは、千尋演じる萌音ちゃんが、まさしく千尋だったこと。
引っ越しに納得がいかず、ふてくされた10才の女の子でした。
そして、千尋のお父さんもお母さんも映画から飛び出してきたかのようで、あの瞬間、劇場が田舎道と青空に変貌しました。


トンネルは舞台に下ろされた幕に入り口を施したもので、これがまさに観客も一緒にトンネルを抜けるような錯覚に陥る仕掛けになっていて、ワクワクしました。
3人がトンネルの中へ消えるや否や暗転して幕が上がり、舞台上にはあの屋台街が!
本当に映画の中に入り込んだ気持ちになりました。


両親は少し目を離した隙に頭だけ豚になっていて、暗い影や音楽であの怖い雰囲気が再現されていました。萌音ちゃんの迫真の演技も素晴らしかったです。
そして、ハクの登場。
顔も声も動きもハクそのもの!


映画同様に街の中を走り回り、消えてしまいそうになる千尋……そうやって表現するのか!と、物語に入り込みつつも、いろんな仕掛けを見逃すまいと観ていました。


とにかく舞台装置はぐるぐる回転。
釜爺のボイラー室、海に面した外壁、油屋の入り口、油屋の中、湯婆婆と坊の部屋、千とリンの部屋、あのお花畑、などなど、、裏と表だけでたくさんの場面を再現されていました。

それから、オクサレ様のシーンは圧巻です!
映画でも大迫力のあのシーン。舞台で表現するにはさすがに限界があるのでは……
いいえ、とんでもございません。
ジョン・ケアードさんやってくれました。
それはそれは、映画の迫力のままに、もはやマジックショーの域です。笑
そして、まさかの「よきかな〜」でオクサレ様飛んできます。思わず顔の前に手をやるほどの距離にまで飛んできます。二階席はどよめきました。笑


と、ここで休憩。(だったと思う……薄れゆく記憶)
いやー、神隠しに遭いながらふわふわした気持ちのままトイレへ。生きてる証拠やね〜


トイレを済ませ、座席へ戻ると、先に戻っていた夫から「萌音ちゃん、ツアーやって」といきなりメールの画面を見せられました。
千と千尋のチケット獲得のため、夫にも一時的にFCに加入させていた(会費は私持ち。笑)ので、夫にもお知らせが届いていたよう。


慌てて私もメールをチェック。
なんと!昨年開催された『yattokosa tour 2021』が『yattokosa tour 2022』として、今年も開催されるとのお知らせが!
まだ神隠されてる頭ではすぐに理解に至らず、何度も文面を読み返しました。
嬉しさでドキドキしているのも束の間、二幕の開演です。この件はまた後ほど!笑


さて、二幕目からはカオナシ大暴れでございます。菅原小春さんのカオナシ、足に車輪でもついてる?ってぐらい滑らかに怪しげにあのカオナシを見事に演じておられました。
どんどん大きくなるカオナシも、映画同様のグロテスクさで再現されていました。迫力がすごかったです。


この辺りから、消えちゃう!と泣いていたあの千尋はもういません。しっかりとした意志を持ち、真っ直ぐ大切な人のために銭婆のもとへ向かいます。

その電車のシーンから銭婆の家までは、始めのドライブのシーンのように幕が下され、トンネルの入り口が電車の扉になっていました。
映画同様に、静かにゆっくりと再現されていて、千尋がのりきり切符で遠い距離を移動していることが伝わりました。
ここが何と言えばよいのか……本当に良くて(語彙力不足)萌音ちゃんのセリフのない演技に惹き込まれました。



そして、最も感動的で美しいあのシーン……
ハクと千尋の出会いが紐解かれ、ハクの本当の名前がわかるシーンは、これまでのように舞台装置を駆使したものではなく、シンプルに千尋とハク二人の演技と音楽で表現されていて、とにかく魅せられました。
映画では泣かなかったのに、舞台では泣いてしまいました。


そして、いよいよクライマックス。
全員集合の温かいシーン。
湯婆婆の背中にも愛を感じました。
ハクとのお別れは寂しく切ないけれど、きっとトンネルの向こうで再会できることでしょう!


カーテンコールは3回ほど出てきては戻り、出てきては戻り……この日の出演が最後だという田口トモロヲさんをみんなで舞台真ん中に押しやり、お言葉をいただきました。田口さんの釜爺とっても可愛らしく素敵でした。
最後は、萌音ちゃんが深々とお辞儀をして、スタンディングオベーションで終演となりました。


と、まぁ長くなってしまいましたが、ただただ一言で言うと、【舞台千と千尋の神隠し】素晴らしかったです。
舞台装置、照明、音楽、魔法の仕掛け、キャスト陣の演技、黒子ならぬべジュ子(ベージュで身を隠されていたので)のみなさま、パペット使いのみなさま、などなど、舞台制作に関わる皆様に改めて大拍手を贈ります。


個人的には、リンを演じられていた如海風さんに助演女優賞を贈ります。(何様)
失礼ながら、この日までよく存じ上げておらず宝塚の人か〜といった知識のみで観劇していましたが、とにかく動きも声もリンそのもので驚きました。さらには千尋のお母さんまでも演じられていて、そのギャップにまた驚かされました。


さて、やっとやってきた観劇の日はあっという間に終わってしまいましたが、数日経った今もまだ余韻に浸っております。
夢のような時間とはこのこと……実際に油屋に行って、千尋のような体験をした錯覚を起こすほどに【舞台千と千尋の神隠し】は作り上げられていました。
貴重な体験ができて、本当に良かったです。
また大切な推し事の思い出がひとつできました。



そして、その余韻の中であっても忘れてはいけません。そうです『yattokosa tour 2022』開催決定!
まさかこんなにも早くツアーのお知らせがやってくるとは……しかも、この感じだと毎年やってくれるのでは?と期待してしまいます。

今回は、北海道、東京、岡山、沖縄の4都市。
わたしは岡山一本でエントリーしました。
カムカム効果で狭き門であることは間違いないけれど、どうか今年も萌音ちゃんの歌声をライブで聴けますように……

そしてそして、ツアーに伴って、アルバムもリリースされるとのこと。
あー、今年も楽しみが盛り沢山の夏になります。


最後はツアーの話になってしまいましたが、改めまして【舞台千と千尋の神隠し】素晴らしい作品でした。夢の時間をありがとうございました!
あとは、大千穐楽の生配信を楽しみに、日々のあれこれ頑張ります。


長々と読んでいただきありがとうございました。



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