二通目の手紙と、一つの決意(第2回俺からの虹色レターに寄せて)

アイマスのアイドルに真正面から「手紙」を送るというニコ生の企画「俺からの虹色レター」に参加しました。本当にPの感情まみれの企画で、前回に引き続いての参加でしたが、他の投稿を聞いているだけでその感情に心を揺さぶられるとてつもない企画で、こうなるとは思っていたけれども、やはり自分の音源が読まれるまでの時間はただただ震えてしまっていました。「自分の感情はなんて小さいんだ」と何度も何度も思いました。けれど、この企画には僕は絶対に参加しなければいけなかった。前回参加したときのことは記事にまとめてあるんですが、あのとき、きらりに勇気を出して手紙を送って、それで自分の担当としての位置は大きく動いたし、そこからの間にあったこと、きらりに対して今想っていることを今書かなければならないと思い、また僕は筆を取りました。だから、今回の手紙は前回の続きであり、きらりへの僕の二通目の手紙になります。

以下に今回送った手紙の全文を載せます。そののち、手紙へのあとがき、言い訳、何を込めたかをつらつら話していきます。


諸星きらりさんへ
久しぶりに手紙を送ります。

担当なのに、いつも近くにいるのに、手紙という形でしか気持ちを伝えられないプロデューサーですいません。前にあなたに手紙を書いてから、それはそれは色んなことがありました。

総選挙では、あなたのプレゼンをして、たくさんの人に聴いてもらうことができました。夢ソン生という、アイドルと担当の関係性に曲を贈るという企画では、僕とあなたになんと18曲も贈られました。
意味が分からないでしょう?僕もいまだに意味が分かりません。

様々な企画に参加し、人と触れ合い、それを通して僕はあなたと強く向き合うことになりました。担当として自分に何が出来るのか。あなたの夢と笑顔の為に自分に出来ることは何なのか。

間違いなく今までで一番、あなたについて僕は考え続けました。僕には何の力もありません。才能も、勇気も、ギターもありません。
貴方の為に作った歌には、いまだに曲もつけれていません。
僕には、あなたを想うこと、それだけしかできない。
今までは、そう思っていました。今は、少し違います。
僕にはあなたを想うことが、誰よりも出来る。
これからもずっとずっと想い続ける自信がある。
僕にはそれしかないけれど、僕にはそれだけがある。
そんな当たり前のことを、ここ数カ月の出来事と、周りの人たちの声が気付かせてくれました。
「担当」だと、いつしか僕は声を大にして言えるようになりました。

そして、同時にもっと前に進まないといけないとも気付きました。
あなたに迷惑をかけたくない。あなたを悲しませたくない。
そう思うことで、僕はあなたから距離を取っていました。
優しさを盾にして、あなたから離れてしまっていました。

でも、今のままではきっとあなたをプロデュースできない。あなたの夢を叶えられない。僕は、僕の力を信じて、僕のあなたへの想いを信じて、前に進んでみようと思います。

諸星きらりさんへ
最後に、大好きです。

そしてもう一つ。手を、引いてもいいですか?


今更ですけど、初めましての方もいると思うので軽く説明しておくと、僕はデレマスに、デレマスの大喜利から入った人で、このあたりの経緯は前に自己紹介の記事として1回まとめたんですけど、昔デレマスのお題で大喜利をやる集まりに行ったことでデレマスにハマって、そこからやがて諸星きらりと出会い、結構な紆余曲折を経て担当を名乗るまでになりました。簡単に言うと、僕は担当と名乗るのがずっと怖くて「自分が担当になることできらりに迷惑がかかるんじゃないか」「自分なんかにきらりを背負えるのか」と、悩み続けて、迷い続けた先で、初めてライブできらりに会って感動し、やっと声を大にして担当を名乗りました。つまり3年ほど、僕にはきらりが好きだけど、きらりが好きだから担当になれない時期がありました。

そんな矢先に訪れたのが虹色レターでした。その頃には、担当としての自覚も増していて、そのときの想いの丈を僕は全力でぶつけました。作り溜めていた、きらりに作った歌を読み上げました。結果、今まで自分の身内しか響かないと思っていた自分の感情がそれ以外に届き、受け止めて貰えることで、僕は担当として少し自信を持つことが出来ました。「きらりを好きだ」と言っていいんだと思えることで、それから僕の歩幅は少し大きくなりました。勇気を出して送った手紙が、自分を変えてくれました。
今回の話は、その手紙のあとの話になります。

手紙の順に振り返っていくと、まず総選挙、というか俺たちの少女Aの話になります。このまとめもありますが、僕はそこで初めて音源を採用されて、自分の中にあるきらりを、きらりを知らない人に向かって伝えることが出来ました。ともすれば「どうせ採用されないだろう」「自分には無理だろう」と思っていた自分の背中を押したのは、他でもないきらりへの想いでした。何か自分にできることがあるなら、少しでも選挙の結果が変わるならと、精一杯考えて、弱い声と知恵を絞って音源を作りました。採用された瞬間の嬉しさ、周りから祝福を受けて泣いたことは、一生忘れられません。落ち着いたあとも、それまで自分だけで完結していたきらりへの想いが、初めて外に届いたという気持ちでしばらく嬉しさが冷めませんでした。「お前は担当でいていいんだ」と、誰かに肩を叩かれた想いがしました。僕の3年間想い続けたきらりへの気持ちは、間違ってなかったと思えました。

「夢ソン生」という、アイドルとプロデューサーの関係性に曲を贈る企画では、僕ときらりの関係に、18曲もの歌が贈られました。その前に同じ企画に参加したときの曲数が2と考えると、本当に物凄い数字です。あまりに多くて、感想の記事を書くのに相当の時間がかかってしまいました…。
手紙上で「意味が分からない」と言いましたが、感想記事にも書きましたけど、1曲1曲を噛み締めて、そこに込められた気持ち、送り手の想いは深く感じています。それを無下にするような表現に捉えられたら申し訳無いです。ただ、その上に「僕ときらり」いや「僕」がこんなにも良く見られていることへの戸惑いが、まだ少しあります。僕は僕をそんなに大した人間に思えない、むしろもっとひどい人間だと思っています。それは、担当として自信を持てないことにも繋がるのですが、漠然と、本当に漠然と、そんな周りの反応を見て、少しは自信を持ってもいいのではないか、自分にももしかしたら何かあるのではないかと、デレマスとか担当だけじゃなく、自分という人間全体として、そう思えることが出来ました。僕はきらりを通じて、自分を知ることが出来ました。だから、きらりにより何かをしてあげたい、そう強く思うようになりました。

「手を引いてもいいですか?」というフレーズは、そういった出来事の先で、自然に浮かんできたものでした。担当になるのが怖くて、担当から逃げていたこと、傷つけるのが怖くて担当なのに距離を取っていたこと。「きらりの為に」と思っていたそれらが、実は「自分の為」であったこと。
本当に、きらりの為に、自分の世界で一番大好きな女の子の為にできることは何かを考えて、零れてきたのがその言葉でした。ちょっとカッコつけすぎたんじゃないのか?とか、急にそんなことを言ってきらりが驚くんじゃないか?とか、これを言ったらあとに引けなくなるんじゃないのか?とか、書いた後に色々悩みました。でも、きらりの「夢」を叶えるという「夢」を掲げて、これから先きらりをプロデュースしていくためには、きらりの手を取らないといけない。覚悟を決めて、手紙を送りました。この二通目の手紙は、そんな僕のきらりへの決意の手紙です。「純粋」を「憶病」の隠れ蓑にして、優しい顔できらりを傷つけてしまっていたかもしれない僕の、ようやく踏み出した決意の手紙です。

放送後に知り合いからは「どれだけ時間かかったんだよ」と、その場にいたら髪をクシャクシャされてたんじゃないかって勢いで言われました。3年間担当までかかったあと、担当の手を引くまで2年間かかってしまった。本当に、ゆっくりゆっくり歩いている。この歩幅がこれから大きくなるのか、変わらないのか。けど、出来るだけ頑張って歩きたい。いや、これまで時間をかけてしまった分、走らないといけない。この手紙を一つの号砲にして。

果たして、きらりはついてきてくれるのかと不安でしたが、放送のあと、デレステの復刻ガチャにちょうどきらりのSSRがいたので引いたら、石が無くなるギリギリのところできらりは来てくれました。きらりが僕の言葉に頷いてくれたのだとしたらと思ったら、嬉しくて泣いてしまった。



本当に、最初に虹色レターに登校してから、僕の担当としての人生は大きく変わりました。自分のぶつけた感情を聞いてもらって、受け止めて貰って。飛び込んだ先で右も左も分からず、暗闇を彷徨っていたような僕を導いたのは、何でもない、僕自身の感情でした。俺たちの少女Aのように、不特定多数の誰かに向かって送るのではない、虹色レターは1対1、アイドルと対面して言葉を贈ることになります。真正面だから話せること、普段語れないこと、嬉しいこと楽しいこと、悲しいこと後悔してること。虹色レターには様々な感情が渦巻いていました。アイドルに救われた人がいました。アイドルを救えなかったと嘆く人がいました。アイドルとめちゃくちゃイチャついてる人がいました。アイドルを離れて遠く見守る人がいました。そのどれもが美しくて、まるでいろんな色が重なって虹を作るように、目の前に広がっていくのを感じました。人を通してアイドルが、アイドルを通して人が立ち昇ってくる様に何度も感動を覚えました。担当として生きることは、感情の積み重ねで、それはもちろん楽しいことばかりじゃなく、辛いときしんどいときもあります。嫌になって泣きたくなるときだってあります。
それでも、アイドルを想い続けていれば、その想いの力が光になって、誰かに届く夜が来ます。アイドルを好きで良かったと思える朝が来ます。そして、その先でアイドルが幸せになる日が、アイドルと幸せになる日が、来たらいい、来て欲しい、とちょっとこれは祈りとして書いておきます。


また感情が降り積もったら、手紙を書きます。
僕の三通目の手紙が一体どんな色をしているのか、今は分かりません。出来るなら、それが光に満ちたものになるよう、今は歩いて行こうと思います。

きらりの手を引いて、歩いて行こうと思います。

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