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劇団四季「ライオンキング」

ライオンキングを観に行ったよ。

そこで、よかったことと良くなかったことを書くね。

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▼よかったこと
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①サバンナの匂いの演出
ライオンキングで途中から気づき驚いたのが、場面によって匂いをだす量を調節していること。砂漠のシーンは砂漠の匂いだが、舞台上からキャストが急接近するシーンには、匂いの量も増やしていること。
これにより、まるでその場にいるかのように思える。ライオンキングの舞台はサバンナで劇場がある都会では感じられない匂いだからこそ、新鮮で入り込める。


②恐怖へ落とし込む演出
ライオンキングで出てくる悪者は、ハイエナだ。舞台上でハイエナが嫌な奴とわかるような演出が行われたあとに、ハイエナの巣へ行くシーンがある。そこで、急に多くのハイエナが、席と席の間の道から続々と登場する。観客はハイエナが悪者だとわかっているから、「急ピンチ」に追い込まれる。
急ピンチだとわかるように、ハイエナが登場するスピードがはやく、一気に追い込まれる。


③席のターゲットにより、見せ方を変化させたこと
キャストは、頭の上にライオンの仮面などをつけている。わざとキャストの顔が見えるようになっている。おそらく、これはライオンキングは大きな会場でどんなに遠いお客さんでもわかるように設計されているからだ。
前の方に座っているお客さんはキャストの表情を間近でみて、後ろの方に座っているお客さんは仮面などの造形物で劇を楽しむ。
④ヒーローズジャーニー
平和な日々→裏切り→悲しい日々→ヒーロー登場→戦う→平和な日々復活
主人公は基本的に、立ち向かえない強制力によって、最初感じていた平和な日々をぶち壊される。
そこから、仲間を集めて、敵を倒しにいく。
世界観に入り込ませる方法の一つが、
舞台上で圧倒的に人気を集めてみんなに好感をもたせた役を一気に地獄に突き落とす。
このN字曲線こそが、見入ってしまうやりかた。


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▼よくなかったこと
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①造形物が世界観に馴染んでいなかったこと
劇に出てくる造形物を見ると世界観から冷めてしまった。その理由は世界観に溶け込めてないからだ。まるで、昔テレビでやっていた〇〇仮装大賞を思い出してしまった。
一方で、劇団四季のキャッツも造形物は出てくるが、ホコリの量や古さを演出するテカリなどに意味がわかった。
全ての造形物の意味が世界観と合っていないと冷める。
②ライオンキングへの入口
前半と後半があるのだが、休憩時間が終わって、後半が始まるときの最初のつかみがとても嫌だった。その理由は、動物の世界に入り込んでいることを思い出させてくれなかったからだ。最初のつかみが、民族(?)みたいな格好をした人が舞台上で踊りをしていた。ライオンキングは、動物の話なのに、人間のような人が出てくると冷めてしまう。

このつかみで、とても驚いたミュージカルは、「キャッツ」である。キャッツは、猫の世界で、休憩時間の最初のつかみは、必ず「観客への警戒」から始まる。「なんでここにいるのだ?」と思わせるような感じ。
ここで思った、

動物の国なのだから、人間(観客)に警戒することは大事なのかも。

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