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働く世代の投資法

はじめに

投資となると証券会社での口座開設が真っ先に浮かぶのではないでしょうか。しかしながら、それは一つの入口に過ぎません。投資との関わり方は様々あり、特に「働く世代」はその選択肢も多いです。本 noteではその選択肢について紹介していきます。

仕組みを知る

様々な金融商品に対して、様々な仕組みを使ってアクセスすることができます。まずは用意されている仕組みを把握しましょう。

会社の仕組み
①持株会(個別株)
あなたが務める会社が上場企業であれば「持株会」があるはずです。給与から天引きする形で株を保有することができます。また企業によっては「奨励金」を出しており少額からお得に株式を持つことができます。

例えば、リクルートグループでは持株会を通して株を購入する場合に5%の奨励金がついています。つまり10,000円で10,500円分の株を購入することが出来ます。

②企業型確定拠出年金(投資信託)
退職金制度の代わりに「企業型確定拠出年金(企業型DC)」を用意している企業も増えております。在職期間中、企業が掛金として拠出し、従業員自身がその運用を行います。また「マッチング拠出」と呼ばれ、従業員がプラスで掛金を拠出できる場合もあります。

企業がお金を拠出してくれますが、資産運用は「自分」で行う必要があります。ここに注意すべき点があります。何も考えずに提携金融機関から送られてくる書類の山々を処理するだけですと、資産は増えません。当初の設定では「貯蓄型」の商品が選択されていることが多いからです。投資=よくわからないと会社の設定のままにしないように注意しましょう。

マッチング拠出分は節税にも効くのでうまく活用したいです。残高にお金があると使ってしまうという方にも良いかもしれませんね。

国の仕組み
いずれもご自身で証券会社を通して口座開設・利用手続きを行うことになります。

①個人型確定拠出年金(投資信託)
愛称iDeCo(イデコ)で呼ばれている制度です。
金融機関の選定、運用商品の選定、掛金の拠出まで資産運用に必要な事は全て自分で行います。節税や運用益に対するメリットに特徴があります。なお、原則60歳まで引き出すことができません。

②少額投資非課税制度(個別株・投資信託)
愛称NISA(ニーサ)で呼ばれている制度です。ジュニアNISA、つみたてNISAと種類がありますが、NISAの特徴は運用益が非課税となる点です。またiDeCoとは異なり引き出しは自由となります。

詳細は金融機関のホームページ等をご確認ください。

仕組みを使う

では、これらの仕組みをどう活用するのが良いでしょうか。人それぞれ違いますので、資産が最大化するかという観点で都度考えるしかないです。

①自由なお金をコツコツ貯めたい
持株会・企業型確定拠出年金(マッチング拠出)・NISA(積立)の活用が考えられます。
持株会制度、マッチング拠出は給与(賞与)から天引きになるため残高にお金があると使ってしまう、という方には良いでしょう。つみたてNISAの場合も、引き落としタイミングを給与振込の後に設定することで同様です。
なお、持株会は勤めている会社が伸びている業界だと嬉しい制度とも言えますが給与も資産形成も会社に依存することにもなるのでバランスは考えましょう。

②老後資金をコツコツ貯めたい
iDeCoを活用しましょう。60歳まで原則引き出すことが出来ませんが、それが強みです。長期の資産づくりの一手となります。またこちらも給与天引きで対応できます。

ただ、長い人生結婚・出産・病気と何があるかわかりません。自由のお金を残しておきたいという方はつみたてNISAから始め、余裕ができたときにiDeCoを活用するのでも良いでしょう。

③利益重視で資産形成
基本的には全ての制度で自分で運用することができます。余裕のある限り全ての制度を活用しながら、資産配分を国内外株式の投資信託などにすると良いでしょう。ただ、いずれの制度も中長期的な資産形成を目的に作られています。

おわりに

今回は投資を始める際の入り口に注目しました。働く世代には色んな方法が用意されています。まずは勤務先や国(金融機関)にどんな制度・仕組みがあるか理解しましょうそして、余裕資金をいくら、どこで運用するのか考えていきましょう。

Fumito Iwakura
NEKO PARTNERS / Managing Director 

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