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クレイジーケンバンドを紹介するぞ!

はじめに

クレイジーケンバンド(通称:CKB)は、横山剣を中心とした実力派メンバーが集う横浜のビッグバンドである。CMやテレビに使われた楽曲は多いし、耳に残るキャッチーな曲ばかりなので「あ~~聴いたことある!」ってなる人は結構いるんじゃないかと思う。

そしてこの曲「タイガー&ドラゴン」のような、渋〜いイメージを持つ人が大半であると思う。

そりゃそうなのだ。

音楽番組で歌うのは「タイガー&ドラゴン」
年末の特番で歌うのも「タイガー&ドラゴン」
ニコニコ動画でとらドラ!のMADになぜか使われていたのも「タイガー&ドラゴン」…?
(最後のは未だにワケが分からない)

いや、かっこいい曲だけれども。大好きだけれども。
俺の話を聞け~~~の人たちとだけ知られていくのは、
それは……
それはヒジョーにもったいない!!!

CKBの魅力は色々なジャンルがごちゃまぜになった「多種多様な音楽性」にあると思っていて、決してひとつのジャンルに注力しているバンドではない。
理屈では説明できない絶妙な塩梅でミックスされた迷(名)曲達は、満漢全席のような迫力と豊かさと華やかさに満ち溢れている。
彼らの発する「SOUL電波」にあてられると、聴いた瞬間に自分の奥底に眠るナニかがビビッと反応してしまい、そして思わず「イイネ~」と唸ってしまう。

端的に言えば、ヤッベェ曲ばかりが揃っているのだ。
(実際、自分達のことを「東洋一のサウンドマシーン」とも名乗っている。)

今年25周年を迎え新譜もリリースされたし、せっかくなので大好きな彼らの魅力を広めるためにエントリー向けの記事を書いてみることにした。
あんましこういう用途で文章を書いたことないので至らない点が多いかも…
どうぞお手柔らかに!!

とりあえず何から聴けばいいの?

「こんな曲もあるんだ」というところで、まずは2曲いってみよ~。

◆ G.T.

知っている人、もしかしたら多いかも?
耳に入れた瞬間に明るい気分になる、ノリノリでゴキゲンなサウンドがヒジョーに素敵。CKBはドライブにぴったりな曲が多いので、おでけけ中に流すのもオススメ!

◆ せぷてんばぁ

どぅーゆーりめんば、じゃない方の「せぷてんばぁ」。
ゆったりとした海辺のような雰囲気と、夏の終わりを感じる切なげなメロディーが心地良い。

CKBの良さは歌詞にもあって(剣さんはファンタジーと言っているけれど)登場人物をリアルに感じられるというか、親近感が湧くものが多い。
「せぷてんばぁ」は特に情景的で、仄暗い気持ちを抱えながら夜の海にたたずむ女性の姿を自然と思い浮かべてしまう。(ちょっと文学的にも思える。)


今の2曲が好きかも!と思ったら、次に少しクセのある2曲いってみよ~。

◆ 発光!深夜族

さっきの2曲とは打って変わってジャジーであやしげでオトナな雰囲気。
ライブ盤なので曲から会場の雰囲気が伝わってくるし、疾走感のあるリズムに思わず体がノッてしまう。
あと剣さんの声が若いのも良い。ちょっとエロいすよね…。
あやしげなオジサン達が演奏するあやしげな曲、重厚感がすごいぜぇ。

◆ 木彫りの龍

CKBはタイトルから曲想が浮かばないものが多いのだけど、これもその1つ。
ドリフのエンディングみたいに、楽しい時間を過ごして幸せな気持ちに満たされる反面、寂しさが優しくじんわりと広がっていくような曲調がヒジョーに素敵。

ちなみに「木彫りの龍」のネタは剣さんの体験が元になっていて、旅行先で買った木彫りの龍をステージに飾っておいたら、その日からバンドの調子がすこぶる良くなったのだとか。
そして先日配信されたほぼ日の対談で、その現場に糸井重里が居合わせていたことが判明した。
偶然にも程があるわい。



まだまだイケる!と思ったら、最後にクセしかない2曲いってみよ〜。

◆中古車

日産ダイハツ~~という5日は頭から離れなさそうな独特な歌詞と、夢と現実とを行き来するカオスでドープな剣さんの世界にズブズブとハマっていってしまう。
何となく、ディズニーランドの「プーさんのハニーハント」で夢の中をさまよっている時の感覚を思い出す。ファンタジーのベクトルが違いすぎるけれど(あそこじゃ国産の中古車になんて乗らないし!)、得体の知れない世界へ連れていかれる高揚感と不安感が同時に搔き立てられてゾワゾワする。

◆けむり

さらにあやしさが増してきた…。
ファーストアルバム「PUNCH! PUNCH! PUNCH!」は全体的にギラギラしているけれど、この曲はサックスといいギターといい、あらゆる「音」が狂暴で情熱的でヒジョーにかっこいい。ホルモンと歌詞に出てくるけれど、本当にじっとりと脂汗をかきながらソウルフルに演奏している姿が浮かんでくる。


今の6曲を聴いて「SOUL電波」をビビっと感じたのなら、他の曲を聴いてみても大丈夫!
もし感じられなかったとしても、CKBの曲幅の広さや彼らの音楽が持つ力にビックリしたんじゃないかと思う。

夏ではないのに夏を感じられて、
横浜にいないのに横浜にいる気分で、
昭和ではないのに昭和に迷い込んだ感覚がする。

タイムマシンやどこでもドアのような体験を音楽を通じてできるのも、CKBの素晴らしい魅力だと思う。


アルバム聴いてみたいけど、どれがオススメ?

CKBに興味を持ったのであれば、まず「CRAZY KEN BAND ALL TIME BEST 愛の世界」を聴いてみると良いかも。
結成20周年の際にリリースされたアルバムなのだけど、CKBと言えば!な曲がとにかくいっぱい詰まってるので幅広く聴くのが目的なら手っ取り早いと思う。

YouTubeとかSpotifyでは配信されていないみたいなので、買ったり借りたりはちょっと…という人は「Single Collection / P-Vine Years」を聴いてみるのも良いかも。こちらも彼らの代表曲ばかり入っているし、何より冒頭の「せぷてんばぁ」~「かっこいいブーガルー」の曲順のセンスが抜群なので。
ちなみにたーっぷり50曲近く入ってるので、焦らずゆっくり聴いていきましょ。

個人的にはデビュー直後の方がクセが強いんじゃ!な曲が多い印象なので、カヴァーアルバムの「好きなんだよ」や「GOING TO A GO-GO」あたりから聴いてみても良いのかなと思っている。
そこからファーストアルバム「PUNCH! PUNCH! PUNCH!」を聴いてみたり、好みの曲が入っているアルバムから試してみたりするのが良いのかな。
うおお迷うぞ~~!という人は、SpotifyにCKBのプレイリスト(23曲ほど) を作ってみたのでここから手付けてみても◎。

もちろん楽しみ方は人それぞれなので、気になったところから自由に楽しんでみてくださいまし~~。

そしてそして、
8/3に発売された最新アルバム「樹影」は、(いつだって最高だけど)近年リリースされたアルバムの中でも特にお気に入りの一枚なのでよかったら聴いてみて欲しい。真夏から初秋への移り変わりを楽しむような、心地良いメロウな雰囲気が充満していて思わずうっとりしてしまう。(こっちは配信あるよ!)


※ライブもすごく楽しいので、気になった人は観てみてね。


さいごに

CKBの魅力、伝わったかな…?
(伝わってるとよいな~~。)

CKBにはたくさんお世話になってきたというか、音楽に限らず、自分が踏み込んだことのない世界の美しさや面白さをたくさん教えてもらってきた。
私は何事も深く考え過ぎてしまう質なのだけど、CKBの「Don't think, Feel」なスタイルを見ていると、ゴタゴタ考えずにまずは挑戦してみたり「イイネ」と感じた気持ちを大切にしなきゃなと思わされる。
もし出会ってなければ、きっと人生が何もかも違っていただろうなあ…。

ということで、オシマイ!
彼らの音楽がさらにたくさんの人々に届きますように~~。


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