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第五首-書くことは呼吸だだからいつだってただただ呼吸困難だった

五首目。ちょっとずつ、夏が近づいてきます。

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脚本でも小説でも、書いているときはまるで水中に潜っているみたいになる。
苦しい。書けない苦しみが畳みかけるような「た」と「だ」に表れている。

声に出してみるとよくわかるのだけれど、その姿はぱくぱくと息つぎを繰り返しているみたいにも見える。

書かなきゃ書かなきゃ書かなきゃ書かなきゃ。
焦れば焦るほど呼吸は速くなっていく。

もしかしたらそれは書けない苦しみではなく、書いても書いてもどこにも届かないような、そんな過呼吸に似た苦しみなのかもしれない。

書くことは呼吸だだからいつだってただただ呼吸困難だった(枡野浩一)

The Mirraz「ハッピーアイスクリーム」

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