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2014年6月の記事一覧
第十六首-こんなにも湯呑茶碗はあたたかくしどろもどろに吾はおるなり
十六首目。生きていると、ときどき出来事に感情が追いつかないときがあります。そんなとき、ひとは瞬間、笑うことも怒ることも泣くこともできずに、ただしどろもどろになってしまうものなのかもしれません。
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妻が逝った。
脳梗塞だった。切れた煙草を買いに近所の煙草屋まで散歩をして、一服。戻ってき
第十七首-背表紙に取り囲まれてぼくたちのパラパラマンガみたいなくらし
十七首目。連続、ということばに対する違和感をずっと感じています。今日の自分と明日の自分、その間には目には見えないうっすらとした切断があって、わたしたちはそういった日常を継ぎ接ぎながら生きている。そう思うと少し、気が楽になるのはわたしだけでしょうか。
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朝目覚めて、夜に眠る。
息を吸っ
第十八首-折りたたみ傘を位牌のように差しだれかのさきをきみは歩める
十八首目。折りたたみ傘って便利ですよね。愛とか希望とか嫉妬とか涙とか、そういったものも折りたたんでポケットの中に入れられたりしたらいいのに。そして都合のいいときに出し入れできたらいいのに。
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不幸は顔に出るっていうし、そのときあたしはそういう顔をしていたんだろう。たぶん。誰かを悼むみ