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2023/02/16

毛糸に産まれて君のニットとして生を享受したかった

ちゃんと手は保湿していますか、暖かい日差しをめいっぱい浴びて、まつ毛を揺らしていて暮らしていて欲しいと願っているよ

結局、こんな劣等感まみれで最悪の気持ちで接するの申し訳ないなと思って人を隔ててしまう
恵まれた環境にいて、別にそう産まれたならそう生きればいいと思うが
私は今も同級生にボロ過ぎて笑われた家に住んでいる

お前が私に優しいのは最悪を知らないから
全てを知っても優しくしてくれるか


粉末飲料は濃いめがいい


▱▱▱

姉が結婚するようです
彼氏と2泊3日の沖縄旅行、澄んだ青緑のビーチでダイヤモンドの指輪を差し出し「結婚しよう」と言われたらしい
だが彼氏は差し出す際、ポロッと指輪を落とし、泣きながらのプロポーズで「なんて言ってるかわからなかった」と、「結婚してくださいって言わない所がアイツらしいよね」と姉は美しい顔で笑いながら語るのでした

プロポーズとはおそらく急に訪れるもので、急いでスマホプリンターを使ってお祝いのメッセージカードを作った
「誕生日おめでとう」は何度も使ったことがあるけど、「結婚おめでとう」は初めて使った

もったない気がして使えなかったお気に入りのシールも使った
作成する際産まれる切れ端の残骸、こっちが私だなと思う
姉が居なくなってからノートに自分を慰めるようにその残骸をペタペタ貼った、コラージュ、髪の毛みたいに細いのも残らず全て

結婚適齢期に優秀な人と模範的な結婚をする堅実で正しい女である
こんな家に産まれたのに
姉は母親の宗教についてあまり調べなかったらしい、あえてそうしていたそう
私は知っておくべきだと思って調べていた
多分そういう所が幸せを掴めるか掴めないかの違いなんだろう
解像度の低いゆえの楽観性が勝る事もある、「見るもの」と「見ようとしないもの」と切り分けた時、私は母親と同じ方に分類されていたわけだ

姉は私と違って顔が可愛いから、昔から私が欲しい物を持っている
全て姉のお下がり 質の悪い姉の模造品
私は今までもこれからも姉の真似だけしてんの
私が行けなかった沖縄に行くな、高校の修学旅行の行き先だった沖縄


▱▱▱


一緒に映画を観に行った
私は同じものを観たら感想を言い合いたい人で、例え感想が真逆でも感想を言ってくれる人がいい
「面白かった」だけじゃ映画は面白くても、それしか感想が言えないならソイツはつまらん人間な気がする、感性が死ぬ前に、だから無理矢理でも感想を言うのだフィルマークスで私のレビューにいいねが来て、いいねした人のプロフィールを見ると平気で4桁とか本数観ている人がいる
何かを無駄にしていたような気持ちになる
不登校の頃に莫大な時間があったのに何も取り込まず、何を発さずに生きていた自分が嫌になる
それすらもできなかったから休んでいたのだが、世界はマイナスからのスタートを誰も見ていない

▱▱▱

もしかしたら私はアイドルみたいに「みんなありがと〜!」ってぼんやり多数を愛している方が合っているのかも知れない、特定の誰かを一心に愛すより、多数に分け隔てなく愛すことの方が得意なのかも知れない、とそんなことを「あたしの最後のラブソング」を聴いていて思った、まあそんなことはあり得ないが、もうそういうことにしちゃおうか


今日の月は本当に綺麗だった 可愛い顔をしてた

まんまる 美味しそう かわいい
包まれるような色

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