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FF14・漆黒のヴィランズの話

ざっくりここまでのFF14

惑星ハイデリンにある大陸・エオルゼア。
主人公は冒険者としてエオルゼアの冒険者ギルドに入る。
ギルドの仕事をこなしていくうちに主人公はひょんなことから魔物を倒すことになる。
魔物を倒したときに得たクリスタルを手にした主人公は惑星ハイデリンの中枢にあるマザークリスタルから「星を救ってくれ」というどでかい依頼を受けてしまう。

主人公と同じくマザークリスタルの命を受けた組織「暁」と共に星、そしてエオルゼアや隣国を支配するガレマール帝国との戦いに主人公は巻き込まれて行く。
ある時は国の政治利用の駒としての汚名を被り、ある時は人と竜との戦争を終結させた英雄となり、またある時は帝国から領地を解放する軍の切り札となった。

帝国との戦争も激化する中「暁」の面々と主人公は謎の声に導かれて異世界に向かう。
そこはかつて、英雄が闇を滅した果てに光の力が氾濫した第1世界・ノルヴラントだった。

漆黒のヴィランズ

パッチ5.0の舞台は異世界こと第1世界・ノルヴラント。
この地で氾濫する光から生まれる異形・罪喰いを討伐して宵闇を取り戻すことになった主人公。
主人公より先に召喚された「暁」の面々やノルヴラントの人々の協力のもと、妖精の国や抑圧された軍国家、光の侵食に最も近い最前線、宵闇を信仰する民がいる森などを巡る究極の幻想物語である。

いわゆる今回はRPGあるある、FFあるあるな異世界モノである。
旅先で仲間に出逢い、別れ、現地の民の力を借りて道を切り開き、黒幕の野望に立ち向かう王道展開である。

過去のパッチにおいても「異なる種族との紛争(蒼天のイシュガルド)」「国家間の紛争(紅蓮のリベレーター)」などが起きてはいたが、今回は「壊れゆく世界との戦い」というスケールの大きいものとなっている。

主人公を導くもの、支えるもの

王道展開な上に今回は舞台でいうところのデウス・エクス・マキナとトリックスターが主人公を動かす重要な鍵となっている。

デウス・エクス・マキナの位置に立つのはアラグの遺構・クリスタルタワーを御する水晶公。
突如としてノルヴラントの地にクリスタルタワーと共に現れ、光に侵されていない地に希望の街を築いた男。
謎多き男だが主人公の事を好いており、主人公のピンチにはサポートに駆けつけて戦況をひっくり返す男でもある。

トリックスターの位置に立つのは今までの物語の裏で暗躍してきたアシエンの一人、エメトセルク。
飄々とした態度の彼だが、聞けば答えるタイプの男であり、アシエンの成り立ちや目的なども話してくれる。遭遇したら話しかけてみるのも一考。

この対立しているかのようで似た志を持つ二人が主人公のいく先を時に導き、時に立ち塞がる。
彼らの共通の志は『救い』
しかしその『救い』の過程がトロッコ問題のような対立を見せている。救いのために周りを滅ぼすか、はたまた……
水晶公とエメトセルクは今回とても良い立ち回りで物語を動かす。
彼らに話しかけると伏線が回収されたり、新たな謎が生まれるのがまた小気味好い。

主人公と共に旅を続ける「暁」のメンツも、時には過去と向き合い、時には未来を求め、陰日向に主人公を支えて行く。
彼らと共にダンジョンを探索することもできるので、コンシューマゲームのFFシリーズのごとき「旅の仲間」としてのふれあいも可能になった。

原初世界(エオルゼア)において「暁」の指導者を務め、後にマザークリスタルより力を授かり「光の巫女」となった女性・ミンフィリア。
その「光の巫女」と同じ力を持った少女もまたミンフィリアと呼ばれていた。
異形である罪喰いに対抗できる力を持った彼女は「暁」のサンクレッドや主人公と出逢い彼らの旅路に同行する。
旅路の果てに彼女はとある決断をすることに。

そして、この世界にはもう一人の主人公がいる。
かつてノルヴラントを支配する闇の王を倒したものの、光の氾濫を招いたが故に咎人となった戦士・アルバート。

主人公たちの世界へ渡る際に肉体を捨て、霊体となり主人公と対立した彼が、今回は主人公を支え、ナビゲートするもう一人の主役として立ち回る。
彼の足跡や旅の仲間とのエピソードもロールクエストにて明かされる。
ただ一人主人公の前に現れたのは何故か。
彼が主人公を導く理由は……

新生・蒼天・紅蓮進行中のヒカセンへ

今までと同じくノルヴラントの旅路においても主人公は周りの問いかけに答えるシーンがある。
その答えに今回は新たなギミックが加わっている。
ノルヴラントに到達するまでに辿ってきた主人公の道筋……いわゆる「メインシナリオ外のコンテンツ」の進行度によって答える選択肢が増えているのだ。

よくFF14の初心者ユーザーへのアドバイスに
「メインシナリオ外のコンテンツはやるもやらぬも自由」
というものがあるが、今回の選択肢ギミックを踏まえた上でアドバイスをするならばこうだ。

「君の旅路が漆黒のヴィランズで反映されるから、回り道をしてでも色々なストーリーを楽しんでほしい」

大迷宮を旅した主人公なら、連れ添った仲間をあの時の言葉で励ますことができる。
機工城や次元の狭間を旅した主人公なら、水晶公の術の源を察することができる。
劇の演目のルーツを求めて遺跡を旅した主人公ならば劇団の成り立ちを思い出して感傷に浸ることができる。
そして、クリスタルタワーを探索した主人公ならば、あの時の約束を思い出し、あの選択を選ぶだろう。

今までのFF14のストーリーでも前パッチの何気ないクエストが後続パッチの伏線になっている。
今回は今までの比ではないレベルで伏線が回収される箇所が増えている。
そして、伏線が回収されるたびに主人公は生き生きと輝いていく。

悪いことは言わない。
是非とも寄り道をたくさんしてからノルヴラントに召喚されてほしい。
特にクリスタルタワーは完走してほしい。
選択肢がとても深いものばかりなので是非とも。

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