夕凪の甲板を疾走する影は、軍手で作った海賊の指人形を握りしめる
氷川丸神奈川県横浜市中区山下町山下公園地先
2004年〜2006年
1970年代の終わる、小学校低学年の夏休み。昨年101歳で亡くなった祖母が私と3歳下の妹を、横浜の山下公園に停泊する氷川丸に連れて行ってくれました。でも、ほとんど記憶がありません。妹と祖母と3人で、広い甲板のベンチに座ってクレヨンでスケッチした、向かいに停泊する大きなフェリー「さんふらわあ号」の方が印象にあります。祖母が真剣に絵を描くのを初めて見た私は、思いがけずうまいことに驚くのですが、すると薬剤師だ