肥大化した古着アーマーがアニエスベーという毒針で粉々に砕け散った日
2000年11月。21世紀を迎えたその年、29歳になったばかりの私とK子は、当時私が住んでいた三軒茶屋のひび割れた暗いマンションの一室で、自分たちにしかわからない試行錯誤をしていました。100円ショップで見つけたいびつなパーティグッズ、用途のわからない雑貨、渋谷地下街の婦人服屋の店頭ワゴンでK子が掘り当てたくちびる模様のラメシャツなどを持ち寄って、試し撮りしながらゴソゴソと話し合っていたのです。
この頃の私は、これからどうしたらいいのかわからないけれど、死ぬよりはマシ、