見出し画像

外で子猫を見つけた時、やってはいけない事

世界中の猫ちゃんを1匹でも多く幸せにするため、毎日走り回ってるハッピーキャットマミーです。
猫の出産、乳児の育児のエキスパートで、鬼勉強して経験を積んできた事をシェアします。
子猫を見つけてしまってどうしていいかわからないという人のため、子猫ちゃんのライフラインを繋げるために役に立てたら嬉しいです。

Facebookのグループ「猫目線」で子猫保護のポストをいくつかアップしたので、それに合わせて子猫の保護のついて「やってはいけない事」を書いてみました。

春先から夏まで避妊をされていないメス猫が一気に出産を始めます。猫の発情は日照時間に関係していて、少しずつ日が長くなると発情、交配をします。
冬至を過ぎるとメス猫達は日が長くなった事を察知してヒートの入ります。
猫の妊娠期間は64日前後なので、早いと2月の末頃から子猫が生まれ始るのです。

この時期、母親のいない子猫達を見つける事があるかもしれません。一見母親に飼育放棄された様に見えますが、母猫は餌を探しに行っていたり、子猫を移動するための新しい場所を探しに行っていたり、ひょっとしたら子猫の移動の真っ最中という可能性もあります。

母猫は巣が安全でないと思うと、
子猫をより安全な場所へ移動しようとします

こんな時に子猫を触ったり連れ去ったりしてしまうと、母猫はパニックになるだけでなく、突然飲まれなくなったミルクが溜まって乳腺炎を起こします。
子猫を見つけたら、すぐに触れずに母猫が警戒しない距離(最低10mくらい)でしばらく待機、または一定時間ごとにモニタリングましょう。

待つ時間がない場合は、子猫に危険がないかをチェックします。危険とは大雨や雪などの悪天候、危害を加える可能性のある動物や人間、交通量の多い通り、子猫が這い出して迷子になる、などです。

そんな時は子猫を元いた場所から離れていない安全な場所へ移します。子猫が鳴けば母親は新しい場所を察知します。
ただし子猫を移動する際、人間の匂いが子猫の体に移らない様に、あれば手袋をつけて、なければティシュや落ち葉などで包んで移動しましょう。
そして後ほど母親が戻ってきたかどうかを確認します。

母親が戻ってこない場合、明らかに遺棄されている場合、子猫の命に関わる問題がある場合には、直ちに保護をしてケアをします。

子猫に触れる時は細心の注意を!

一番重要なのは子猫を保温する事です。
乳飲児は自分で体温調整ができないので、母親に接触して体温を維持します。温源ないと子猫はすぐに低体温になり命に関わることもあります。
子猫の低体温時にミルクを飲ませるのはとても危険ですので、保護したらまず保温というのを覚えておきましょう。

人間の体温は猫より低いので冷えた体を温めるのには時間がかります。息を吹きかけたり、摩擦をして、とりあえず脇などの体温の高い所で温めます。緊急時は自販機の暖かい飲み物などをハンカチで包んで(直接子猫に当てないこと)子猫の近くに置き温めます。

保護しても経験や知識がないと、乳児を哺乳して育てるのはとても難しく、望まない結果になってしまう事が少なくありません。経験のない場合は、保護団体などに連絡を取ることをお勧めします。哺乳も生後間もない子は3時間おきに哺乳をする必要があり、それが離乳する1ヶ月齢まで続きます。
保護主さんが誤った哺乳をして誤嚥した子猫が、頻繁に私の所へも持ち込まれますが、一度肺炎を起こしてしまうと豆粒の様に小さな肺を回復させるのはても難しいのです。

どうしても哺乳をしなくてはならない場合、必ず子猫用のミルクと小さな哺乳瓶を購入してください(できれば既に乳首に穴の開いたもの)。ちょうど良い穴を開ける作業は難しく、ニップルを幾つもダメにしてしまう事があります。
よく見るシリンジからの直接の哺乳はとても危険なので避けましょう。
哺乳瓶がない場合はスポンジを使った哺乳がお勧めです。ミルクを含ませ細長く切ったメイク用のスポンジを子猫の口に入るくらいの太さに細長く切り、ミルクを含ませて口に入れます。子猫は口の中に何かが入ると本能的に吸いつくので、スポンジに含まれたミルクを飲ませる事ができます。スポンジには随時ミルクが含まれているようにするため、シリンジやスポイトなどでミルクをスポンジに足していきます。
哺乳瓶やスポイトからミルクを押し出すのは誤嚥の原因になるので厳禁です。誤嚥をするとあっという間に肺炎を起こしてしまいます。

特殊なニップルからミルク飲んでいます


子猫用のミルクがすぐに入手できない時は、保存料の入っていないヤギミルクで代用できます。
牛乳は下痢をするのでNG。乳児は下痢をするとすぐに脱水症状にを起こすので注意が必要です。
子猫がぐったりしている時は、血糖値が下がっている可能性がありますから、口の中に蜂蜜、グルコース、砂糖水などを1滴垂らし血糖値を上げます。

それでもミルクが飲めない程弱っている時は、カテーテルを使って哺乳をする必要があります。やり方を知らない人は獣医さんに依頼して教わってください。
一度カテーテルでの飲ませ方を習得すると、非常時に安全な哺乳ができるのでお勧めです。

カテーテル哺乳


哺乳には色々な方法があるので、別の記事でやり方をを説明していきますね。

という事で、とにかく子猫を見つけたら無闇に触らない事が大切です。
状況を正しく見極めて行動するのがキーポイントです。

それでは皆さん

Ciao Ciao! 



猫ちゃんに少しだけ愛の手を!サポートは全て、遺棄、飼育放棄された孤児の乳飲み子の命を繋げる為、TNR、外猫の治療などのボランティア活動に使わせていただきます。