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スイカ

色褪せない時間


スイカを食べるとなぜか中学生の時の私を

思い出す

学校と家庭でまだエアコン設備がなかった
1991年8月―。

太陽に照らされて
ほてった体を鎮(しず)めるため、母が用意をしてくれたスイカを食べる

シャリッ。
口の中が涼しく潤う。
思春期、まっただ中の私は
スイカを食べると冷やされて
透明な甘さがした

ほろ苦い思い出や甘酸っぱい記憶も

スイカを食べると

瞬く間に

色褪せない時間になる


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