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【メモ】第二次世界大戦後の人種差別

こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。

昨日に続いて、『レイシズムとは何か』の第二章を読み、分かったことをざっくりまとめます。

〇「レイシズム」とは何か? #1
 『菊と刀』を書いたベネディクト・ルースによると

レイシズムとは、エスニック・グループに劣っているものと優れているものがあるというドグマ(教義)である。どれかの人種を絶滅させようとしたり、あるいは純粋に保とうとするのは、このドグマである。

〇「レイシズム」とは何か? #2
 レイシズム(人種主義)についてミシェル・フーコーによると、

実際、人種主義は何なのでしょうか? まず、権力が引き受けた生命の領域に切れ目を入れる方法なのです。
そうやって生きるべき者と死ぬべき者を分けるのです。

〇第二次世界大戦後の人種差別

ヒトラーが行ったユダヤ人の大虐殺を目の当たりにして、人々は「レイシズムは人類が撲滅すべき社会悪」と考えるようになりました。

そのため、レイシズムを続行したい勢力は、これまで通りあからさまに人種を特定して差別することはできなくなりました。そこで、代わりに、下記のような分かりづらいレイシズムがでてきました

・特定の文化や差異を持ちだして暗にレイシズムを煽る
・制度の政治的/経済的の自然な傾向をそのままにしておく
・差別はすでに解決された問題なのに特権を得て怠けていると批判する
・生産性の有無で計算すべきという市場原理を掲げる

〇レイシズムを分析するということはどういうことか?

著者はフレドリクソンという研究者の言葉を引用しています。

人種主義を研究する歴史家や社会学者の責任とは、道徳的に扱うことや非難することではなく、より効果的に取り扱うことを可能にするために、人種主義の有害性を解釈することである。それは癌の医学研究者が癌を道徳的に扱うのではなく、治療法を示すことと同じことなのである。

2章だけ読むのも、なかなかハードでした。今日はここまでにいたします。それでは、みなさま、おやすみなさい♪

■本日の一冊:『レイシズムとは何か』(梁英聖/ちくま新書)

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